ライス結成10周年傑作選ライブ、グローブ座で万雷の拍手

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昨日7月27日、東京・東京グローブ座にて、ライス結成10周年記念傑作選ライブ「スイップ」が開催された。

ライス結成10周年記念傑作選ライブ「スイップ」(c)フォトプロ

ライス結成10周年記念傑作選ライブ「スイップ」(c)フォトプロ

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今回のポスタービジュアルにもなっている華々しい衣装でお出ましになられた仁様こと田所と、知姫こと関町。仲睦まじい御二人は御食事を召し上がられながら、フォークが落ちても、食べ残しが出てきても、おかしくてたまらない様子で、知姫のおならの際を除いては、楽しくダンスに興じておいででした。仁様がふと「10周年だな」とおっしゃると、「ええそうね」と返された知姫。舞台が暗転すると御二人の10周年を祝う大きな拍手が贈られたのでした。

最初のコントは2012年1月、東京・恵比寿エコー劇場で行われた第6回単独ライブ「カヴィ」から「動き屋」。「無機質な世界観を表現したかった」という白の衣装で、人の動きを売買している架空のショップ「動き屋」を舞台にしたコントとなっている。ほかにない発想とバカバカしい動きが掛け合わさったライスらしいコントでいきなり会場は爆笑の連続。ブリッジはすべて女性の英語によるコントの解説となっているが、ここでは下ネタと設定の古さにダメ出しが。さらに関町が太ったこともダメ出しされていた。

2本目はバトルゲームをコントにした「BATTLE OF FIGHTERS」。2011年6月、東京・プリンスシアターにて行われた第5回単独ライブ「コモク」で披露されたネタで、ボクサーの田所に対して、関町演じる様々な挑戦者が戦いを挑む。ネタ後の英語解説によると「リハーサルが面倒」という理由でめったにやらないそう。そしてここでも関町が子供がいるにもかかわらず童貞感を出していること、田所が手が短いのにボクサー役をやっていることをののしられていた。

3本目の「魔王」も「カヴィ」から。勇者と“ダイマオウ”の戦いの裏に隠された真実に、思わず笑わずにはいられない観客たち。勇者演じる田所が愕然とするたび反比例するように爆笑が起きていた。グローブ座の歴史にいまだかつてないかもしれない衣装が飛び出した4本目のネタ「銀行にて」。「コモク」で披露されたネタで、銀行強盗と変態によるまさかの言葉遊びを見せつけた。5本目は2008年8月に東京・北沢タウンホールにて行われた第2回単独ライブ「サボコ」から、懐かしの「気絶まで10秒と11秒」というショートネタ。ネタ後には「ケガをする確率が一番高い」という説明が添えらえた。

後半6本目は「カヴィ」で初披露した名作「CM」。後の解説でもあったが、まさに「普通のお笑いライブではできないネタ」。「動画サイトでなんとなく見た東京ガスのCMに刺激を受けてできた」とのこと。長尺で見せる純情サイレントドラマ風となっており、今回の単独ライブ名「スイップ」がキーワード。もちろんオチではしっかりと爆笑をさらった。

続く7本目は2009年2月に北沢タウンホールにて行われた第3回単独「キリ・バト」から「漫画家」。先ほどのコントとは打って変わって、架空の病気をモチーフにしたボケ満載のコントとなっているが、解説では「この回を機に単独ライブを年2回から年1回のペースにしたという噂があるくらい、ライスの2人にとってこの単独は納得がいってないよう」という裏エピソードが。8本目の「イメージ」は2010年3月北沢タウンホールで行われた第4回単独ライブ「ビリンバウ」で披露したネタで、アジトを吐かせるために関町を次々とひどい拷問にかける田所。その数々の拷問の“イメージ”とは……。

9本目の「エロイ」は、ホラードラマ風作品。2008年3月東京・新宿シアターブラッツにて開催された記念すべき第1回単独ライブ「マフェ&バザバザ」で披露された作品だ。高校卒業以来8年ぶりに地元に帰ってきた関町が、街や人の変わり様に徐々に追い詰められていく。街全体がテーマの壮大な展開で、準備が大変なため滅多に披露されることはないが、解説によると設定があがってからアッという間にネタが完成したそう。2009年10月に東京・新宿シアターモリエールにて開催された「鈴虫のお腹」からは、10本目の「それいけ!しろっぺ」。一見国民的アニメがモチーフのコミカルなコントだが謎のキャラクターしろっぺには悲鳴も。「反社会的なネタすぎて若いお客さんが多いライブでは勇気がなくてできません」と解説されていたが、会場では悲鳴以上に笑いが起きていた。

11本目は「コモク」から「転校生」。転校生・関町を温かく迎え入れる爽やか田所先生だったが、関町には戸惑うことばかり。最後のコントは「マフェ&バザバザ」より「攻められて日米」。現代で高校サッカーに汗を流す2人の青年と、かつての戦争で命をかける2人の青年が交錯する。まったく違う時代で登場するさまざまな共通キーワード。初単独で見せた手腕に観客たちも忘れ難い名作でライブを締めくくった。

エンディングは再び仁様と知姫の恰好で登場したライス。鳴り止まない拍手に、2人は言葉もない様子で、田所が「あー……」とはにかむと、関町が左手を挙げ拍手を止めそれにさらに爆笑が起こっていた。関町は「素晴らしい劇場で、たくさんのお客さん、そしてこの拍手……吉本関係者の人、見てたでしょうか!?」と一歩前へ。2人とも改めて満席の客席を見渡し、「すごいですよこれ」「ずっと見てたい」と観客に感謝した。また、普段はジャニーズ事務所所属のタレントが使うことが多い劇場ということから、「タッキー&翼も10周年らしいよ」という話に。「じゃあセッキー&仁で」と笑わせた。10周年を有終の美で飾ったライス。果たして今後はどのようなネタが生まれるのか。彼らの活動に注目しよう。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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読者の反応

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あさくら @asakura1028

最近本当に疲れてるので、これ読んで元気出してる。何回見ても泣ける
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