東京と2人の出身地である札幌の“2大都市”ツアーから始まり、長崎を加えた“3大都市”、岐阜や山形を加えた“5大都市”と徐々に規模を拡大してきたトム・ブラウンの全国ツアー。今年は5月から大阪、山口、福岡、長崎、岐阜、名古屋、仙台、山形、東京、札幌を巡り、東京では千秋楽の大田区民ホール・アプリコのほか日経ホールのチケットも即完させ、動員数はツアーを通じて1万人に到達した。
ステージの幕が上がると、のっけからインパクト抜群のコントで客席の度肝を抜いたトム・ブラウン。会場の笑いが弾けるのにあわせて2人のテンションも上がっていく。ケイダッシュステージのメンバーたちが盛り上げる催しコーナーも挟みつつ、体力の限りを尽くして披露される個性的なネタの数々。唯一無二の発想とそれを演じきるパフォーマンス力に圧倒されながら、観客は頭を空っぽにして約2時間のステージを楽しんだ。
エンディングでは、1500人の笑い声=“声玉”が届いてうれしかったと満足そうに来場者への感謝を述べた2人。9月4日(木)、5日(金)に控える「キングオブコント」準決勝に向けても勢いをつけた様子だった。
お笑いナタリーでは終演後、トム・ブラウンの2人にインタビュー。ツアー完走の手応えを聞いた。
トム・ブラウン インタビュー
──千秋楽を終えた今、率直なご感想を。
布川:初めて1500キャパでやらせてもらって、もしかしたら(広すぎて)声とか伝わらないかなと思っていたんですが、やってみたら意外とできた。自分たちが成長したんでしょうかね。2017年の「M-1」で浅草公会堂に立って、そのときは「無理だよ、こんな広いところ」って思っていましたけど、当時は慣れてなかったんだなと。
──今のお二人では1500人を笑わせられたわけですね。
布川:まあ、いけましたね!
みちお:偉そうだな(笑)。まあ、なんとかね。お客さんに来てもらって、盛り上がってもらって、今は「うれしい、よかった、ありがとうございます」っていう喜びの気持ちと、肉体の疲労と19公演やってきた脳の疲労とでウワ~!ってなって、自分の中心にある眉間あたりが穴空きそうです。
布川:何言ってるかわかんねえよ!
みちお:とにかく2つの感情がどっちもブワ~ってなって、気持ちいいです。
──まさに「初めての感情」では?
みちお:ハナコからいただいたタイトルがここに効いてくるとは。
※編集部注:ツアータイトルの「初めての感情」はハナコ2023年の単独ライブ「はじめての感情」が由来。
──大きい会場はお二人としても挑戦してみたかった?
布川:普段、早坂営業で会館ライブに行くんですけど、ナイツさんとか東京03さんを観に来ている人が多いんですよ。そうじゃなくて、自分たちを観に来てくれる1500人の前で全力でやったらどうなるのかなというのは試してみたいなと思っていました。あと、ラスト1500人キャパでやったら(ツアー全体の動員数が)1万人行くな!と。1万人動員は最初の目標だったので、うれしいですね。
みちお:ありがたいことに、日経ホールの東京公演はすぐ売り切れたんです。買えなかった人がけっこういる中で、今回の千秋楽が決まったので、喜びの階段みたいになっててうれしかったです。喜び階段です。
布川:喜び階段? そんなにうまいこと言えてないですよね?
──伝わりました!
布川:あと、蒲田の街がわりと好きで。渋谷とか池袋とか、東京の中心的な街より「蒲田」ってちょっと渋いじゃないですか。僕ら、これまでのツアーももともとそういう地域を回ってきたので、東京でもこういうところでやれたのはうれしいですね。蒲田には思い出もあって。東京に出てきたとき、僕お金なくて、蒲田にあった1時間100円のマンガ喫茶に泊まったりしてましたよ。
みちお:1時間100円? とてつもない値段。
──単独ライブ、そして全国ツアーの今後の展望は?
布川:1万5000、2万とどんどん動員を増やしていきたいです。僕ら系のネタの人でそんなにツアーにお客さんが集まるってあんまりいない気がするので、それを地下芸人、地下の地下の人に「いけるぞ」っていうのを見せたいです。大嶋の一番弟子に見せてあげたいです。
みちお:僕は、いずれはシルクロードに沿って、中国からイタリアを目指して歩きたいですね。来てくれたお客さんと一緒に歩きたい。
──お客さんと一緒に?
みちお:一緒に歩きたいです。海外で(ライブを)やってみるのも楽しそうだなとかも思います。
──今日の公演は登場の時点から汗だくでしたね。
みちお:エクササイズの本出してもいいくらい汗かいてました。
布川:でも今日はまだ大丈夫なほうでしたよ。みちおはよく、最後の漫才の前とかに「ダァ! オウオウ、ダァッ!」ってなったりしてるので。
みちお:体力と精神が限界を超えると出るやつですね。
布川:今日は出てなかったです。千秋楽だから力がみなぎっていたのかもしれません。
トム・ブラウン単独ツアー2025「15年に1度の東名阪ツアー前借り『初めての感情』」日程
2025年5月9日(金)18:15開場 19:00開演
2025年5月10日(土)13:15開場 14:00開演 / 17:45開場 18:30開演(追加公演)
大阪・大阪府立男女共同参画・青少年センター
2025年5月23日(金)18:15開場 19:00開演
山口・シンフォニア岩国多目的ホール
2025年5月24日(土)13:15開場 14:00開演 / 18:15開場 19:00開演(追加公演)
福岡・福岡市立中央市民センター
2025年5月25日(日)13:15開場 14:00開演
長崎・長崎市市民生活プラザホール
2025年5月31日(土)13:15開場 14:00開演 / 18:15開場 19:00開演
岐阜・岐阜市文化センター小劇場
2025年6月1日(日)12:15開場 13:00開演 / 17:15開場 18:00開演
愛知・今池ガスホール
2025年6月6日(金)18:15開場 19:00開演
宮城・太白区文化センター楽楽楽ホール
2025年6月7日(土)13:15開場 14:00開演
山形・山形県生涯学習センター遊学館
2025年6月27日(金)18:15開場 19:00開演
2025年6月28日(土)12:15開場 13:00開演 / 16:45開場 17:30開演
東京・日経ホール
2025年7月13日(日)16:15開場 17:00開演
北海道・共済ホール
2025年7月14日(月)18:15開場 19:00開演(追加公演)
札幌サンプラザコンサートホール
2025年8月27日(水)18:00開場 19:00開演(追加公演)
東京・大田区民ホール・アプリコ 大ホール
関連記事
トム・ブラウンのほかの記事
関連人物
まめたろう @mametaro5050
トム・ブラウン単独ツアーのレポとインタビュー
お笑いナタリーさんありがとう🥹🥹🥹🥹🥹
写真が高月さん撮影なのも熱い🥹🥹🥹🥹🥹 https://t.co/1Iarifm4WQ