12月11日、12日の2日間、東京・座・高円寺2で
2人は2月にも単独ライブ「2月犬」を行っており、初日の本番前に押見は「今回余裕を感じます。なんせ前回は当日できあがったコントがあったから(笑)」と、落ち着いた様子。また、「過去の単独の中でも一番楽しみ」と口にし、「自分好みのネタが揃ったから。今までは単独はいっぱいコントがあるから、目線を変えるようなネタもやろうかなって考えて作ってて。でも『キングオブコント』で気付いたんですけど、人間力を見せたほうがいいなと。だから自分の得意なやつしか作ってない。お客さんが同じ系統のコントに飽きないか心配ですけど。好きなようにやりました」と、心境を明かした。
一方いけやは「もうジジイでダメですよ(笑)」とセリフ覚えを心配。押見の台本の変化には「よりコント師っぽくなったかも。今まで、シュールっていうのを都合のいいように使ってたかもしれないんですが、今回は全然そういう感じじゃないですよね。だからこそセリフをしっかり入れないとダメだなと」と、押見の変化に応えるべく気合いを入れていた。
ライブは、先輩、後輩の刑事が登場するオープニングコント「殉職」からスタート。オープニングVTRのあとは前回同様シンプルなVTRを挟みつつ、「思っていたより」「日本の冬」「出社」と、サラリーマンの先輩と後輩を演じるコントが3本続く。関係性は変わらずとも、日常の一場面を切り取り、人間の奥に潜んだ厄介な部分を絶妙に浮き上がらせたコントはそれぞれ独特の見応え。「自分の身体」は、男友達同士が交わす会話のシンプルなバカバカしさに、観客も笑いを禁じ得ない。
「人生最高の日」では、万馬券が当たった男を演じる押見が思い切った演技で感情の変化を表現し、観客は爆笑の連続。同僚を演じるいけやも、押見を祝福する言動にズルさを隠そうとする名演技でストーリーを展開させた。これまでにない2人のドタバタぶりや自由さに、会場全体も解放された雰囲気。最後は「殉職」に続くコント「新世代」でしっかりと観客を笑わせ、万雷の拍手とともに幕を閉じた。
2日間のライブを無事終えた押見は、「大人の単独ができました。今までよりちょっと成長した感じがします。年に2回やったのは久しぶりですが、取り組み方とか変わりました。『キングオブコント』の影響だと思うんですけど、ネタ作りの段階で、ほんとに外側の人に笑ってもらうためにはどうするか考えて。そこは意識してうまくいったと思います」と手応え十分。いけやも「乗り切った感がでかいですね。しんどいですけど、終わったあとのお客さんの拍手の鳴り止まない感じとか笑顔とか、よかったんだなと思いました」と胸をなでおろした。
精巧でシュールな名作を数々作り上げてきた犬の心が、コント日本一の大会を経て、改めてコントを楽しんだ今回の単独ライブ。今後、犬の心がどのような変化を遂げ、どのようなコントを生み出すのか。来年の単独ライブを楽しみに待とう。
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