Party Rockets GTのリーダー・HARUKAが、ソロプロジェクトである吉木悠佳名義で11月8日に1stアルバム「YOSHIKI NOW」をリリースする。本作にはロックなサウンドを軸にしたパティロケの楽曲とは異なり、メロウな雰囲気を持つナンバー全9曲が収められている。音楽ナタリーでは吉木へのインタビューを実施。アルバムやソロ活動について、そして先日グループからの卒業が発表されたパティロケのFUMIKA、HIMEKAへの思いを語ってもらった。

取材・文 / 古川朋久　撮影 / moco.（kilioffice）

高校卒業を機にソロ活動へ

──まず、ソロ活動を始めることになった経緯を教えてください。

実は私自身には、ソロ活動をやるという考えはあまりなかったんですよ。高校を卒業したタイミングで進学せずにParty Rockets GTのグループ活動に専念しようと思っていたので。でもほかのメンバーは平日の昼間に学校があってグループとしての活動ができないし、私だけ時間を持て余すことになってしまって（笑）。そのタイミングでスタッフさんからソロ活動を勧められました。

──時間があるなら、何かソロでできることをしようと思ったわけですね。

はい。私、時間があると寝てばっかりなので（笑）。ソロ活動が始まる前は、お昼まで寝ていて夕方からパティロケの活動という感じで、最高に自堕落でした（笑）。

──吉木さんは以前、声優になることが夢とおっしゃっていて、時間ができたなら声優の勉強やレッスンをするという選択肢もあったのかなと思うのですが。

高校在学中には声優のレッスンに通っていたんですけど、高校卒業のタイミングで通うのを止めてしまったんです。今はソロ活動に専念したくて、声優のレッスンはまた機会があれば受けたいと思っています。

──今は歌うことに注力したいということですね。

そうですね。歌うことがやっぱり好きなので。

──グループの中にいるよりも、ソロのほうが自分を出せている感じはします？

どうだろう？ 何を考えてるのかわからないってよく言われるし、グループにいても私自身の存在は埋もれててもいいって思っているので、あまり自分を出すということを意識したことがないです。ただ当たり前ですけど、ソロになると私1人しかいないし、ステージに立っていても皆さんが私しか見てないので怖いなっていう気持ちになります（笑）。

ソロは歌に気持ちを乗せやすい

──自分の中でパティロケのHARUKAとソロの吉木悠佳の違いはあります？

ソロだと全然踊らないじゃないですか。だから違和感はありますよね。振りがまったくないので全部アドリブなんですよ。それもすっごい苦手（笑）。

──吉木さんがソロ活動を始めるにあたって、パティロケのメンバーの反応はどうでしたか？

喜んでくれるメンバーもいれば、「ソロデビューできるのはうらやましい！」っていうメンバーもいました。でも、みんなソロライブのときは「がんばってね」って応援してくれますね。

──4月に吉木悠佳としてのお披露目ライブが行われて、当日はパティロケファンを中心にたくさんの観客が集まりましたね。グループではないソロとしての難しさ、葛藤みたいなものは感じました？

パティロケの曲が好きな方たちばかりだったので、ソロでのスローテンポの楽曲がどう受け止められるのか心配でした。でも、パティロケのファンの方たちって皆さん優しいんですよ（笑）。なので当日も温かい目で見守ってくださって。お披露目後、皆さんからは「がんばったね」という言葉をいただきました。

──楽曲への評価はどうでした？

私の声や雰囲気に合ってると言われました。リラックスできると言うか、寝る前に聴きたくなる、みたいな（笑）。

──メロウなサウンドの楽曲が多いですよね。そういう楽曲のほうが自分を表現しやすい？

楽曲がシンプルでごまかしが効かないから自分を表現するのもなかなか難しいんですけど、ソロはダンスがない分、歌に気持ちを乗せやすいです。パティロケの楽曲はノリがいいですし、ほかのメンバーもいるので勢いだけでいける部分もあるので。