音楽ナタリー Power Push - 「ウォーターランフェスティバル」&「Slide the City」

アップアップガールズ(仮)と学ぶ“真夏のファンラン”の遊び方

ここ数年、ランニングとエンタテインメントが合体した“ファンラン”が世界中で話題沸騰中。その中でも特に水を使ったファンランはサマーシーズンに人気を博している。音楽ナタリーでは、水鉄砲や水風船などで水を掛け合いながら走るイベント「ウォーターラン」が7月から8月にかけて東名阪で開催されるのに先駆けて特集を展開。同イベントの主催者・KIUCHIと、巨大ウオータースライダーで街中を滑るイベント「Slide the City」の主催者・アフロマンスの2人に、それぞれのイベントの魅力について講義してもらった。

この講義を受けたのは、「ホノルル駅伝&音楽フェス」への参加経験もありランニングはお手の物というアスリート系アイドル、アップアップガールズ(仮)の7人。「#人類パリピ化計画」を遂行中の彼女たちにとって、パーティ感あふれるこれらのイベントはかねてから興味のあるものだったため、メンバーは目を輝かせつつ講義に耳を傾けた。

取材・文 / 土屋恵介 撮影 / 相澤心也

駅伝はつらいから楽しんで走れるのがうらやましい!

左からアフロマンス、アップアップガールズ(仮)、KIUCHI。

──「Slide the City」を主催するアフロマンスさん、「ウォーターラン」を主催するKIUCHIさん、お二方がイベントを手がけるようになったきっかけを、自己紹介も兼ねてお願いします。

アフロマンス アプガさんとは、去年の野音ライブで「泡パーティ」でコラボさせてもらいましたね。

古川小夏 アンコールのときに、お客さんが泡まみれになって楽しかったです(笑)。

左から佐保明梨、新井愛瞳、関根梓。

新井愛瞳 私も泡に飛び込んじゃいました(笑)。

アフロマンス (笑)。僕はいろいろなイベントを手がけているんですけど、もともと「Slide the City」は、2014年にアメリカのソルトレイクで行われたのが発祥なんです。アメリカって庭が広くて、夏の遊びの一種でビニール敷いて水まいてシャーって滑るんですよ。「Slide the City」はそれを拡大した感じで、街の道路を使って300mくらいの長さのスライダーを滑るフェスなんです。それを日本でもやりたくて、アメリカの本部に連絡して昨年から僕が主催でやり始めたんです。今年はアプガさんにも出演してもらいますが、フェスの要素を強くしたくて。大きなステージで、高さ30mの高さまで水をバーっと噴射したりという演出を加えてやろうと思ってます。

KIUCHI じゃあ、僕の自己紹介をします。今、「カラーラン」「エレクトリックラン」とか、ランニングをしながら楽しむ“ファンラン”ってランニングイベントの市場があって、僕は初めに、泡とマラソンを融合する「バブルラン」って企画の総合演出をやらせてもらってたんです。そして去年から「ウォーターラン」ってイベントをやることになりました。「ウォーターラン」のもともとの由来は、タイの旧正月に街全体でやる水かけ祭りで。それとアメリカのある大学サークルで、ギネス記録に登録されてる大規模な水風船投げ大会があって、その2つをモチーフにしてできたイベントなんです。

アフロマンス “ファンラン”に参加したことはありますか?

新井 いえ。でも、写真とか見て「いいな」って思ってました。友達が行ってたりします。

関根梓 「ミニオンフェス」(映画「ミニオンズ」のキャラクターに変装して走るイベント)に行ってる友達がいました。

古川 私の友達は、「バブルラン」に行ってました。

左から仙石みなみ、古川小夏。

仙石みなみ 楽しんで走れるのがうらやましいです。私たち、2年連続で「ホノルル駅伝」に参加したんですけど、ガチで記録を目指して走ってて。

関根 けっこうつらいんですよ。

古川 「苦しい」とか「がんばらなきゃ」って気持ちで走ってます(笑)。

仙石 駅伝は必死さのほうが多いんです。でも楽しみながら走ったら、私たちはふざけだして止まらないんじゃないかなって思います。

実は、水の量を増やすと滑らなくなるんです

──まず「Slide the City」について聞いてみたいことはありますか?

  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。
  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。
  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。
  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。
  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。
  • 過去に開催された「Slide the City」の様子。

関根 「Slide the City」って、ホントに街の中でやるんですか?

アフロマンス いい質問ですね。アメリカの「Slide the City」は、“究極のストリートパーティ”ってキャッチフレーズが付いてるんですけど、それがイベントのノリを表してます。僕は、マイアミの「Slide the City」に行ったんだけど、ホントの道路で滑ってて、街中がお祭りになってるんです。普通のカフェで、水着を着て浮き輪を持った人たちが乾杯してる光景が面白くて。

アプガ全員 楽しそう!

森咲樹

アフロマンス まあ、スライダーってだけなら、遊園地のウオータースライダーのほうが急角度じゃないですか。

森咲樹 そこが不安なんです。300m滑るって、すごい高いんですか? 私、高所恐怖症なんです。

アフロマンス それは大丈夫です。地面を使うので。

関根 じゃあ、水の勢いに流されながら滑るんですか?

アフロマンス

アフロマンス それもちょっと違うんです。なぜ滑ることができるかっていうと、坂道でやるからなんです。簡単に言うと、坂道に長いマットを敷いて、そこに水を薄く流してるんです。でも、水の勢いで滑ってるわけじゃないんです。ハイドロプレーニング現象っていうのがあるんですよ。

アプガ全員 ハイドロプレーニング現象?

アフロマンス 車に乗っていて、雨の日に急ブレーキをかけると摩擦力がゼロになって滑っちゃうって現象です。それと原理は一緒ですね。よく「スライダーの水の量をもっと増やしてよ」って言われるんですけど、実は水の量を増やすと、抵抗が増えるから滑らなくなるんです。水の薄い層があることで、摩擦がなくなっていい感じで滑るんです。

 浮き輪もなしで、自分の体で滑るんですか?

アフロマンス そこも摩擦の話になるんです。水着とかでやってもいいですけど、服を着てると抵抗があってあまり滑らないんです。浮き輪でもザラザラした素材だと滑りにくいので、「Slide the City」ではツルツルの浮き輪を使ってます。それだと勢いよくピューって滑れるんです。

佐藤綾乃

佐藤綾乃 へー、面白そう!

アフロマンス あと大事なのはノリですね。角度がないから、恐る恐るやるとあんまり滑らない。でも、ちゃんと助走付けていくとフワーって勢いよく滑るんです。

関根 痛くないんですか?

アフロマンス 床がクッションになってるので、思い切り飛び込めます。あと、場所の話になると、日本では公道でやるのは難しいので、お台場のイベントに関しては、シンボルプロムナード公園の、夢の大橋って大きな橋を使ってやります。

古川 自分の力で走ってどれだけ滑れるかっていうのが、基本的な楽しみ方なんですね。

アフロマンス そういうことですね。

仙石 あのー、行き着いたゴールのところには何があるんですか?

アフロマンス プールになってるので、安心してください(笑)。

ウォーターランフェスティバル2016
2016年7月23日(土)千葉県 幕張海浜公園

OPEN 8:30 / CLOSE 17:00

<出演者>
仮面女子 / 50TA(狩野英孝) / 舟山久美子 / 今野杏南 / 越智ゆらの / 永野 / イルマニア / あやまんJAPAN / 田中聖(INKT) / DJ MASSATTACK(Spontania、アスタラビスタ) / DJ'TEKINA//SOMETHING / DJ SHOTA(DJ HACKs) / DJ Ando / DJ TAKU-HERO / DJ 西村ひよこ / DJ Яinaly(TCPT) / and more

2016年7月24日(日)千葉県 幕張海浜公園

OPEN 8:30 / CLOSE 17:00

<出演者>
はるな愛 / 道端アンジェリカ / 仮面女子 / DJ KAORI / 越智ゆらの / DJ SHOTA(DJ HACKs) / DJ JASSKALL(LIVEN-UP) / NEER / アップアップガールズ(仮) / callme / 菜々香 / DJ mico(「サントニブンノイチ」オーナー) / DJ Ando / DJ TAKU-HERO / DJ 西村ひよこ / DJ JunyaShimizu(InfinitySense) / DJ Яinaly(TCPT) / and more

2016年7月30日(土)大阪府 舞洲スポーツアイランド 太陽の広場

OPEN 9:00 / CLOSE 17:00

<出演者>
道端アンジェリカ / 仮面女子 / りゅうちぇる / 舟山久美子 / 玉木そら豆(犬) / イルマニア / DJ MASSATTACK(Spontania、アスタラビスタ) / DJ Ando / DJ TAKU-HERO / DJ 西村ひよこ / DJ Яinaly(TCPT) / and more

2016年7月31日(日)大阪府 舞洲スポーツアイランド 太陽の広場

OPEN 9:00 / CLOSE 17:00

<出演者>
仮面女子 / ダレノガレ明美 / 篠崎愛 / DJ MarcPanther(globe) / DJやついいちろう / 軟式globe。'14 / 愛田会 / DJ Ando / DJ TAKU-HERO / DJ 西村ひよこ / DJ JunyaShimizu(InfinitySense) / DJ Яinaly(TCPT)

2016年8月27日(土)愛知県 内海海水浴場
2016年8月28日(日)愛知県 内海海水浴場

OPEN 8:30 / CLOSE 17:00
出演者後日発表

Slide the City FES in Aomi
2016年7月16日(土)東京都 お台場シンボルプロムナード公園 夢の広場・夢の大橋

OPEN 10:00 / END 21:00

<出演者>
☆Taku Takahashi(m-flo) / ROCKETMAN / DJ やついいちろう / DE DE MOUSE / TeddyLoid / アップアップガールズ(仮) / Stereo Tokyo / Prizmmy☆ / FUKI / KICK OFF / SHIN / DJ BUNNY / アフロマンス / MC CARDZ / Party Dance Creators

2016年7月17日(日)東京都 お台場シンボルプロムナード公園 夢の広場・夢の大橋

OPEN 10:00 / END 21:00

<出演者>
DAISHI DANCE / 湯川正人 / リーマンマイク feat. 今井華 / 2WIN / BABY-T / 軟式globe。'14 / DJ HOSAKA / DJ MURASAKI / KAZUMA KAWAHARA / Prizmmy☆ / ピンク・ベイビーズ / Stereo Tokyo / DJ SHOTA / FUMI / JASSKALL / アフロマンス / MC WOWキツネザル / Party Dance Creators

アップアップガールズ(仮)
(アップアップガールズカッコカリ)
アップアップガールズ(仮)

ハロー!プロジェクトのハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)の研修課程を修了した仙石みなみ、古川小夏、森咲樹、佐藤綾乃、佐保明梨、関根梓、新井愛瞳の7名からなるアイドルグループ。2011年の結成当初は「アップフロントガールズ(仮)」として活動し、同年7月に「アップアップガールズ(仮)」に改名する。2012年3月に待望のオリジナル曲「Going My ↑」を発表。その後は立て続けにシングルをリリースし、同年12月にはタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsへ参加した。精力的なライブ活動を経て2014年6月には念願の東京・中野サンプラザでの公演を成功させる。同年8月には富士山山頂でのライブに挑戦。2015年3月には3rdアルバム「3rdアルバム(仮)」を発表し、同月からグループ初となる47都道府県ツアーをスタートさせ1年をかけて見事完走する。同年5月にはハワイ・ホノルルで開催された「ホノルル駅伝」に参加し全員が完走。さらに7月には東京・日比谷野外大音楽堂でのライブを成功させた。2016年4月に新曲「パーリーピーポーエイリアン / セブン☆ピース」をリリース。同年6月には初のZeppツアーに挑戦する。同年11月8日には目標であった日本武道館ワンマンライブが決定。この公演を成功させるべく9月22日に「Road to 武道館 陸の孤島 秘境決戦」と題したライブを行い、10月11日にはニューシングルをリリースする。