すべての始まりは「るろ剣」から

「GEISHA BOY -ANIME SONG EXPERIENCE-」は今年8月にアメリカ・ボルチモアで開催されたアニメ＆マンガのコンベンション「OTAKON 2013」にて会場限定発売されたCDで、T.M.R.とアニメによるコラボの歴史を凝縮した記念碑的なアルバムだ。T.M.R.とアニメの蜜月の始まりは1996年11月リリースの3rdシングル「HEART OF SWORD ～夜明け前～」までさかのぼる。「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」のエンディングテーマに採用されたこの曲はT.M.R.の知名度を一気に高め、ブレイクするきっかけを作った。

アニメとの親和性を証明した「ガンダムSEED」

アニメコラボ2作目は2002年にリリースした「機動戦士ガンダムSEED」の主題歌「INVOKE」。彼はこの作品を皮切りにガンダムSEEDシリーズに複数の楽曲を提供し、作品の世界に鮮やかな華を添えていった。また西川貴教自身が「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に声優として出演したことも話題に。彼はグフイグナイテッドのパイロット、ハイネ・ヴェステンフルス役で登場し、短い出演回数ながらも大きなインパクトを残している。なおT.M.R.は「INVOKE」をリリースした翌年の2003年に「OTAKON 2003」から招待され、初の海外ライブを行っている。

「戦国BASARA」で見せた幅広いコラボレーション

ガンダムSEEDシリーズに続き「戦国BASARA」でもT.M.R.は度重なるコラボを展開。アニメ版「戦国BASARA弐」のオープニングテーマや劇場版「戦国BASARA -The Last Party」のオープニング＆エンディングテーマなどを手がけ、闘争本能を刺激するアッパーチューンをパワフルに歌い上げている。さらに2011年には「戦国BASARA」の関連楽曲を収録したコンセプトミニアルバム「宴 -UTAGE-」を発表。西川はこの作品の特典ドラマCDに本人役で出演しており、「戦国BASARA」の武将たちと熱いドラマを繰り広げてファンを驚かせた。固定化したイメージにとらわれることなく自由にチャレンジし続けるT.M.R.というアーティスト像を象徴するエピソードと言えるだろう。

ファンを驚かせた水樹奈々とのコラボ

今年に入っても新たな挑戦は続き、5月には「革命機ヴァルヴレイヴ」のオープニングテーマとなった水樹奈々とのコラボシングル「Preserved Roses」を発表。類いまれなるカリスマ性を持つ2人の共演が驚きと興奮を持ってファンに迎え入れられたことは記憶に新しい。「OTAKON 2003」で初海外ライブを行ってから10年。「OTAKON 2013」にて会場限定発売された「GEISHA BOY -ANIME SONG EXPERIENCE-」は即日完売となった。これを受けて発売が決定した日本盤は初回限定盤A、初回限定盤B、通常盤の3形態でリリースされる。楽曲はもちろん、初回限定盤に付属する豪華な特典からも、西川がアニメとともに歩んできた歴史を感じとることができるはずだ。