ナタリー PowerPush - TETSUYA
ニューシングルは作詞・矢沢あい! “コラボ”の軌跡をTETSUYAが明かす
すべて絶妙なバランスで仕上がった
──曲についても聞かせてください。楽曲が完成したときに、「これは名曲来たぞ!」という感覚はありましたか?
ありましたね! サビのメロディが生まれたときから「これは来たぞ」って思いました(笑)。メロディがきれいな曲なので、ドラマチックな楽曲になるように考えて作りましたね。バラードっぽいメロディなんだけど頭打ちのリズムにして、アップテンポな印象を与えるようにしたり。
──たしかに、メロディだけ聴くとバラードナンバーにも聴こえますよね。
メロディはバラードっぽいけどドラムだけ聴くとテクニカルでロックだし、そこに乗っかるベースもものすごくドライブしてるし。すべて絶妙なバランスで仕上がったと思いますね。ソロアーティストの曲ではあるけど、バンドでコピーしてもらえたらうれしいです。
──ミュージッククリップはどんな風にしてできあがっていったんでしょうか?
「Roulette」と「LOOKING FOR LIGHT」は曲のイメージ的に“バンド感”を前面に出した映像が似合うと思ったので、演奏シーンを中心に作ったんですが、今回は演奏シーンはなくていいんじゃないかな? と最初から思っていて。じゃあ今回はちょっとドラマ仕立てのものを作ってみよう、と。前2作に続いて今回も監督は多田(卓也)さんにお願いしたんですけど、監督から出てきた案が僕のイメージとかけ離れてなくて、すごくいいものだったので、ほぼ監督のプランでスムーズに今回は撮影できましたね。
──ドラマのストーリーに関してはTETSUYAさんがアイデアを出したんですか?
いや。最初に監督から上がってきたプラン自体、ほぼ、いまでき上がってるようなストーリーで上がってきてました。だから、自分から言ったのは、僕的には女の子と僕があんまりからむのはよくないだろうというところと、今回のクリップで一番重要なのは僕よりも女の子のキャスティングなんで、オーディションを時間をかけてやってくださいというのをお願いしたところぐらいです。あとは、最後のオチは僕が意見を出したのかな。(女の子と)出会うかと思わせておいて、身体をすり抜けていって、実は人間じゃなかったというオチは僕がアイデアを出しました。それ以外は、当日その場でちょいちょい意見を出してって感じですかね。
──登場する女の子や、そのほかのイメージについてはTETSUYAさんの中にできあがっていたんですか?
曲の世界観を壊さないようにしたいな、という希望はありましたね。それとロケ場所もヨーロッパの街並みが似合うんじゃないかなと思っていて。制作サイドから提案があったところで撮影しました。イメージにぴったりの場所でしたね。
──撮影は猛暑の中だったそうですが。
そうなんですよ。8月にあの格好で撮影してたから、本当はすごく暑かったです(笑)。
DVDは年明けツアーへの入門用
──シングルリリース後、12月15日にはDVD「FIRST TOUR 2010 ルーレットを回せ!~LIVE & DOCUMENTARY FILMS~」もリリースされます。
はい。この作品はライヴ映像とドキュメンタリーを両方とも収録していて、テンポよく観られる内容になってます。来年1月の全国ツアー「COME ON! FELL THE LIGHT!」に向けての取り扱い説明DVDというか(笑)、入門用にというコンセプトで作ったものです。
──その全国ツアーは1月8日のZepp Sapporoから2月13日の渋谷C.C.Lemonホールまで、7公演ですね。
実は前回のツアーが始まる前から決まっていたツアーなんですけど。前回のツアーで訪れたのと同じ街をスケールアップして回る感じになるので、内容もさらに上回るものにしたいです。まだTETSUYAを知らない人にも、ぜひ観に来てもらいたいですね。
TETSUYA
L'Arc~en~Cielのベーシスト兼リーダーとして1994年にメジャーデビュー。2001年7月に“TETSU69”名義のシングル「wonderful world/TIGHTROPE」をリリースし、ソロ活動をスタートさせる。その後もバンド活動と並行してソロ活動を続け、これまでに6枚のシングルと1枚のフルアルバムをリリース。L'Arc~en~Cielのライブでは、メンバーチェンジバンドPUNK-EN-CIELのボーカル兼ギタリストとしても活躍中。2009年12月にアーティスト名をtetsuから、L'Arc~en~Cielの活動ではtetsuya、ソロ活動ではTETSUYAと改める。2010年5月にシングル「Roulette」、8月には、シングル「LOOKING FOR LIGHT」をリリース。