ナタリー PowerPush - TETSUYA
ソロ活動はハイペース&絶好調! 光を探し出した次なる新曲を語る
撮影場所は僕が提案しました
──「LOOKING FOR LIGHT」のミュージッククリップは開放感のある屋外での風景が印象的ですが、TETSUYAさんの中に映像のイメージはもともとあったんでしょうか?
曲ができた段階ではなかったんですけど、打ち合わせをしていく中で演奏シーンが必要だよなとか。ただ「狭いところで演奏しているイメージじゃないな」と。抜けのある背景が欲しいなと思っていました。だけど撮影時期がちょうど梅雨時期だったので、ロケは危険だからできない。晴れたらラッキーだけど雨でも撮れるところ……と考えて、以前テレビかなにかで見たことがあった今回の撮影場所を提案したんです。
──撮影場所はTETSUYAさんのアイデアだったんですね。
はい。それでスタッフにロケハンに行ってもらったら、非常に協力的なところで。ありがたかったです。朝まで音出してもOKとか融通も効かせてもらえて、あそこで撮ってよかったと思いますね。シングルのジャケットとの連動もいい感じになりましたし。曲ができた段階ではなかったんですけど、打ち合わせをしていく中で演奏シーンが必要だよなとか。実はシングルのジャケットとミュージッククリップは別々の場所で撮影しているんですよ。
──えっ、そうなんですか! 同じ場所で撮影してるように見えました。
ジャケットのデザインを決めるとき、アートディレクターの方から上がってきたプランが仮タイトルの「Fresh(仮)」にちなんだものだったので、あまり“光”のイメージではなかったんですね。タイトルが「LOOKING FOR LIGHT」に決まったので「もっと光を感じるものがいいんです」と伝えて「例えばこういう場所で撮るのはどうですか?」と僕のほうから提案して。結局僕が提案した場所でジャケットも撮影されました。
──作詞作曲に演奏にヴォーカル、アートワークまで、結果としてすべてTETSUYAさんが携わったわけですね。
本当はこんなことやりたくないんですけど(苦笑)。素人の僕の意見を超えるものをいつでも待ってます。
──「Roulette」と同じくバンド演奏のシーンはありつつも、前作とはまた違うテイストのものになりましたね。
今回も多田監督にお願いしたんですが、コミュニケーションも取れてきて前回よりもスムーズに進みましたね。前回は編集や撮影にもかなり時間がかかったんですが、今回は撮影のときにいろんな画が撮れたので、単調にならずに観てても飽きない映像に仕上がりました。撮影当日に晴れたのが一番よかったのかもしれないです。僕が晴れ男ですし(笑)。
オリジナルと違えば違うほどときめく
──カップリングにはagraphさんが手がけた「Roulette」のリミックスバージョンが入っています。今回彼にリミックスを依頼された理由は?
いつもの流れで「レーベルメイトにお願いする」という形です。仕上がりは最高でしたね。非常に気に入ってます。
──前半部分なんかは原曲が思いっきり解体されてますね。
僕は歌もぶった切ってほしいタイプなんですよ。オリジナルと違えば違うほどときめくんで(笑)。最初からそう伝えていたんです。あと、今回はリミックスを作る過程で何度かやり取りさせてもらって「もう少しこうしたい、ああしたい」というリクエストも受けてもらいました。
──原曲を解体した前半から「夜空に輝く~」のところでふわりと原曲が浮かび上がってくるところがいいですね。
そこは僕のアイデアです(笑)。
──3曲目は「LOOKING FOR LIGHT」のインストバージョン。いつもここにはインストが入りますが、これはTETSUYAさんの好みですか?
はい、僕インスト入れるのが好きなんです。「カラオケじゃん?」って言って嫌うアーティストも多いと思うんですけど、僕は全然そんなことなくてインストだけで聴きますし。楽器をやっている人間からすると、歌入りではよく聴き取れなかったフレーズが「あ、こんなことやってたんだ」ってわかったりもしますから。あと僕は歌だけじゃなくてベースもギターも弾いているので「そこも聴けよ!」みたいな狙いもあります(笑)。
物事って動かないときは本当に動かない
──自身初の全国ツアーも先日終了して、早くも8月には「JACK IN THE BOX 2010 SUMMER」への出演も決定していますね。
それ以外にも何かあるかもしれないし、本当に“TETSUYA”になってからの活動ペースは違いますね。
──急激にいろんなものが動き出した感じがしますね。
でもね、物事って動かないときは本当に動かないんですよ、何をやっても。動きたくても動けない、決めたくても決まらない、みたいな感じで。
──今はうまく流れていると?
そうですね。
──この流れのまま2011年からはL'Arc-en-Cielも本格的に再始動しますが、それまでにTETSUYAさんの中でここまでやり遂げたいというビジョンはありますか?
ありますけど、僕の場合はラルクの他のメンバーに比べてスタートが1年半ぐらい遅れているので、まだ思いどおりの活動ができているわけではないんです。でも、こうして動けているだけいいですね。去年や一昨年はやりたくても何もできない状態だったので。この流れのまま、どんどん自分のやりたいことを思いどおりに続けられればいいなと考えています。
CD収録曲
- LOOKING FOR LIGHT
- Roulette agraph REMIX
- LOOKING FOR LIGHT
-Instrumental-
初回限定盤DVD収録内容
- LOOKING FOR LIGHT(Music Clip)
- メイキング映像
TETSUYA(てつや)
L'Arc-en-Cielのベーシスト兼リーダーとして1994年にメジャーデビュー。2001年7月に“TETSU69”名義のシングル「wonderflu world/TIGHTROPE」をリリースし、ソロ活動をスタートさせる。その後もバンド活動と並行してソロ活動を続け、これまでに5枚のシングルと1枚のフルアルバムをリリース。ラルク本体のライブなどではメンバーチェンジバンドP'UNK-EN-CIELのボーカル兼ギタリストとしても活躍中。2009年12月にアーティスト名をそれまでの“TETSU”から“TETSUYA”に、ラルクでの活動時には“tetsu”から“tetsuya”に改めた。