ナタリー PowerPush - 竹達彩奈

あやちワールド交響曲 第1楽章

昨年春に音楽活動をスタートさせた声優の竹達彩奈が、1stアルバム「apple symphony(アップル・シンフォニー)」を完成させた。小林俊太郎(WaJaRo)、沖井礼二(FROG、SCOTT GOES FOR)、筒美京平、川本真琴、奧華子ほか多彩なアーティストが参加した全15曲は、カラフルなサウンドが楽しめる聴き応え抜群の作品に仕上がった。

今回の特集では竹達本人への単独インタビューに加え、楽曲提供アーティストからのコメントも多数掲載している。

取材・文 / 臼杵成晃 撮影 / 佐藤類

 
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「新しい引き出しを開けてやろうぜ」

──昨年春にソロ活動がスタートして、1stアルバム完成までちょうど1年ですね。

竹達彩奈

1年前に何もわからないまま音楽活動を始めさせていただいて……ついにアルバムまで行けたんだなあって(笑)。やっぱりうれしいですね。1年前の自分はここまで来られることを想像していなかったので。いざアルバム制作、となったときは不安しかなかったんですけど、始まってみれば楽しいことがいっぱいで。

──楽しみながら作れたんですね。

もちろん難しいことというか、大きな壁にぶち当たったことも何回もありますけれども、回数を重ねるうちにレコーディングの楽しさもどんどんわかってきて。自分にとって楽しい思い出がいっぱい詰まったアルバムになりました。楽しく作れたので、そういうウキウキ感がみんなにも伝わったらいいなあと思ってます。

──1年間続けた結論として「音楽をやるのは楽しい」と。

そうですね。やればやるほど楽しくなって、なんかスルメみたいでした(笑)。噛めば噛むほどおいしい。

──アルバム制作も、前回のインタビューに登場していただいた小林俊太郎(WaJaRo)さんと沖井礼二(FROG、SCOTT GOES FOR)さんの2人が要となっていますが、お2人やプロデューサーとは事前にどんなアルバムにしようとお話されたんですか?

ハッキリと「こんなアルバムがいい」ってテーマを出し合ったりはしてないですけど、なるべくいろんなイメージの曲を入れたいというのはみんな考えてたと思います。あと「新しいことにチャレンジしよう」という気持ちはみんな絶対ありましたね。言葉にはせずとも。

──新しいことと言えば、アルバムで初参加の作家陣も多いですよね。顔ぶれもさまざまですけど、それぞれの楽曲もバリエーションに富んでいて。

竹達彩奈

皆さん共通して「新しい引き出しを開けてやろうぜ」という感じで書いていただいたのかなあと思います。

──「新しい引き出しを開ける」というのは、このアルバムの根底にあるテーマかもしれませんね。音楽活動のスタート時点から常に開け続けているとも言えますけど(笑)。「まだまだ新しいものが出てくるぞ」というのを、大人たちがえげつないぐらい楽しんでいるような。

そうなんですかね(笑)。毎回「ああまた違う感じの曲が来た、どうしよう」ってあたふたしちゃうんですけど、そういうときは私、まず曲の世界観や雰囲気で自分の中にストーリーを作るんです。ストーリーを想像しながら歌うから、お芝居しているみたいな気分で。それでできあがった歌を聴いてみると、どの曲もなんとなく歌い方や雰囲気が違う自分がいるんです。「あ、私こういう歌い方をするんだ」というのを、できあがった曲を聴いて改めて思います。

奧華子&川本真琴と念願のコラボ

──音楽的なバリエーションの広さに伴って、歌の表現もさらに広がりましたよね。前回のインタビューでは今後歌ってみたいジャンルとしてバラードを挙げてましたけど、奧華子さん作曲の「HIKARI」で早くも実現しました。

奧華子さんはもともと大好きで、「いつか奧華子さんに曲を書いていただきたいです」というのは歌を始めたときから話していたんですよ。

──ご自分から希望してたんですね。

はい。でもまさかこんなに早く叶うとは思っていなかったので、びっくりでした。

──女性アーティストでもう1人、川本真琴さんの参加も驚きましたし、ナタリーでニュースとして取り上げた際も大きな話題になりました(参照:竹達彩奈1stアルバムに川本真琴、奥華子、吉田哲人ら参加)。

竹達彩奈

川本真琴さんは子供の頃に観ていた「るろうに剣心」のアニメ主題歌(「1/2」)が出会いなんですけど、そのときは子供だったからアニメの曲として聴いてただけで、川本さんのことを認識してなかったんですね。で、去年音楽活動を始めたときに、ディレクターさんから「いろんな音楽を聴いたほうがいいよ」って貸していただいたCDの中に、川本さんのアルバム「川本真琴」が入っていたんです。それで「あー!『1/2』の人だー!」って。

──そこで初めて名前を認識したと。

はい。それからヘビロテのように聴いていて、そのあとディレクターさんに会ったときに「川本真琴さんのアルバムがすごくよかったです!」って話をしたんですよ。そしたらその2週間後ぐらいに、ディレクターさんが「川本さんに楽曲のオファーしてみたんだけど」って(笑)。

──行動が素早いですね(笑)。川本さん、最近の作風としては穏やかなアコースティックサウンドが主流ですけど、竹達さんに提供された「春がキミを綺麗にした」「G.I.W.」はそれこそ「1/2」の頃を思わせる、はじけるようなサウンドで驚きました。竹達さんをイメージしたら最近開けてなかった引き出しが開いちゃったみたいな。

「G.I.W.」は実際、川本さんがデビューしてすぐの頃に書きためておいた曲だそうなんですよ。プリプロまで進めながら未発表だったらしくって。

──あの頃の川本節が竹達さんを媒介にしてよみがえったという(笑)。それはドラマを感じますねー。

「春がキミを綺麗にした」のPVは川本さんと沖井さんと私の3人で、まるでそういうユニットかのように撮ってもらって(笑)。すごくうれしかったです。

ニューアルバム「apple symphony」/ 2013年4月10日発売 / PONY CANYON / スペシャル盤 [CD+DVD] 6300円 / PCCG-1331
初回限定盤[CD+DVD] 3675円 / PCCG-1332
通常盤 [CD] 3150円 / PCCG-1333
CD収録曲
  1. apple symphony
  2. ライスとぅミートゅー
  3. Sinfonia! Sinfonia!!!
  4. Yes-No
  5. G.I.W.
  6. Drive My Car
  7. CANDY LOVE
  8. ナナナナンバーワン
  9. えぶりでぃメリークリスマス
  10. HIKARI
  11. the colored apple
  12. 春がキミを綺麗にした
  13. ♪(おんぷ)の国のアリス
  14. 時空ツアーズ
  15. リズムとメロディの為のバラッド

2013年6月23日初ワンマンライブ優先購入抽選券付属

スペシャル盤 付属DVD 収録内容
  • 春がキミを綺麗にした [Music Video]
  • ライスとぅミートゅー [Music Video]
  • 竹達彩奈2012~2013 apple symphonyまでの歩み
初回限定盤 付属DVD 収録内容
  • 春がキミを綺麗にした [Music Video]
  • ライスとぅミートゅー [Music Video]
竹達彩奈(たけたつあやな)

埼玉県出身の声優アーティスト。2009年放送のテレビアニメ「けいおん!」中野梓役で大きな注目を集める。「けいおん!」から派生したユニット「放課後ティータイム」では数々のヒット曲を生み、2009年12月には神奈川・横浜アリーナ、2011年2月には埼玉・さいたまスーパーアリーナにてコンサートを行った。2012年4月には初の個人名義によるシングル「Sinfonia! Sinfonia!!!」でソロアーティストとしてデビュー。同年9月には2ndシングル「♪(おんぷ)の国のアリス」、2013年1月には筒美京平書き下ろしの3rdシングル「時空ツアーズ」を発表した。2013年4月10日に1stアルバム「apple symphony」をリリース。