音楽ナタリー Power Push -「Ki/oon Music presents / SLASH /」特集 #1 KANA-BOON×シナリオアート対談

優秀者は新木場COASTでライブ! 出身2組が語るキューン主催オーディションの魅力

キューンミュージック主催によるイベント「Ki/oon Music presents / SLASH /」が11月15日に東京・新木場STUDIO COASTで開催される。当日はKANA-BOON、BLUE ENCOUNT、シナリオアート、DJみそしるとMCごはんなど、キューンミュージック所属の個性的なアーティストが集結する。

また「/ SLASH /」ではオーディション企画も実施中。音源、実技審査の優秀者はイベントに出演できるほか、グランプリを獲得したアーティストはキューンミュージックと育成契約を結び、デビューを視野に入れた活動のサポートを受けることができる(参照:「/ SLASH /」オーディションページ)。

今回音楽ナタリーでは、2012年に行われたオーディション「キューン20 イヤーズオーディション」をきっかけにメジャーデビューを果たし、11月にはスプリットシングルの発売も予定しているKANA-BOONの谷口鮪(Vo, G)、シナリオアートのハヤシコウスケ(Vo, G)の対談を企画。もともと顔見知りだったという2組のオーディションについての思い出、そこで生まれたバンド活動に対する意識の変化、「/ SLASH /」のオーディションに参加するバンドに対するアドバイスなどを語ってもらった。

取材・文 / 森朋之 撮影 / 佐藤類

オーディションを受けるなんて考えてなかった

左から谷口鮪(KANA-BOON)、ハヤシコウスケ(シナリオアート)。

──KANA-BOONとシナリオアートは2012年に行われた「キューン20 イヤーズオーディション」をきっかけにメジャーデビューを果たしました(参照:キューン20オーディション、リキッド舞台に11組が熱戦)。改めて、そのオーディションまでの活動はどんなものだったのか教えてもらえますか?

ハヤシコウスケ シナリオアートはヤマシタ(タカヒサ / B, Cho)と僕が高校の軽音楽部の先輩後輩だったところから始まっていて。そこに同じ滋賀県出身のドラマーの(ハットリ)クミコ(Dr, Vo)が加わって結成したんですけど、最初はとにかくライブが中心の活動をしていました。自分たちでブッキングして、ツアーを組んでいろんなところに行ったり。それをがむしゃらにやっていて、オーディションを受けるとか全然考えてませんでした。

──KANA-BOONは地元・大阪の友達同士で結成。やはりライブ中心の活動でしたか?

谷口鮪 そうですね。地元のライブハウス(三国ヶ丘FUZZ)でずっとライブをやってたし、オーディションはむしろ嫌ってた感じなんです。バンドっぽくないような気がしてたというか。

ハヤシ うん。

谷口 特に僕らは田舎のほうで活動していたから、オーディションは余計に遠いものに感じていたんですよね。同年代のバンドがオーディションイベントでチャンスをつかんだりしていて、そこに対する反発もあったし。

──あくまでもライブでのし上がっていこう、と。

谷口 うん、そっち派でした。でも、キューンのオーディションは、グランプリを獲るとASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブ(キューンミュージック設立20周年を記念した20日連続ライブイベント「キューン20 イヤーズ&デイズ」の中の1公演。オーディションもこの企画の一環として開催された)のオープニングアクトをやれることになっていたんですよね。アジカンの曲をコピーしたこともあるし、一番好きなバンドなので「その権利が欲しい」ということだけで応募しました。シナリオアートはなんで応募したの?

ハヤシ 僕らはもともと5人でやってたんだけど、2012年のタイミングで2人が脱退して。岐路に立ったわけですけど、「このままズルズルやるのはよくない。プロになりたい」と思ってオーディションを受けまくるようになったんです。バンドを終わらせないためというか。

谷口 へー。

ハヤシ キューンのことも知ってたし、「すごいバンドばかりだな」という印象もあったんですよね。しっかり自分を持っているというか、皆さん個性的で。そこにも魅力を感じていました。

お互いに壁があったスタジオ審査

──当たり前ですが「オーディションで勝ったら、デビューのチャンスが広がる」という思いもあっただろうし。

谷口鮪(KANA-BOON)

谷口 僕らは、もしオーディションで優勝したとしても「アジカンと一緒にやって、そのあとは元の活動に戻るんやろうな」って思ってましたけどね(笑)。オーディションのことを教えてくれたのは、ライブハウスのスタッフの方なんですよ。それが締め切りの前日で、古賀(隼斗 / G)に急いで書類を書かせて、音源も送らせて。古賀はうちの事務担当なんで(笑)。

ハヤシ あるよな、そういうの。メンバーそれぞれの役割というか。

谷口 古賀以外の3人は面倒くさがりなんで(笑)。どの曲を送ったか、覚えてないんですけどね。

ハヤシ 僕らも覚えてない(笑)。どの曲やったっけ……。

──オーディションの流れはどういう感じだったんですか?

谷口 1次審査が音源と書類で、次がスタジオでのライブ審査だったんですよ。僕らは大阪エリアだったんですけど、スタジオに行って、大人の人たちの前で何曲かやって。やりづらかったですねー(笑)。

ハヤシ うん、あれはやりづらい。真剣に観てくださるのはうれしいんですけど、皆さん真顔すぎて……。

谷口 クスリとも笑わない(笑)。反応がないから落ちるんじゃないかと思ったけど、あれはフラットに観てくれてたんでしょうね。今思うと、お互いに壁がありましたけど(笑)。で、最終審査はLIQUIDROOMで、実際にお客さんを前にしてのライブですね。

Contents Index
#1
#2 KANA-BOON×シBLUE ENCOUNT座談会
Ki/oon Music presents / SLASH /
2015年11月15日(日)東京都 新木場STUDIO COAST
OPEN 14:00 / START 15:00 / END 21:00(予定)
<出演者>
KANA-BOON / BLUE ENCOUNT / シナリオアート / DJみそしるとMCごはん / and more
チケット料金:前売 4000円(ドリンク代別途必要)
※高校生以下はキャッシュバックあり(500円)
オフィシャル3次先行抽選予約
受付期間:2015年9月16日(水)12:00~23日(水・祝)23:59
受付URL:http://eplus.jp/slash/
一般発売:2015年10月18日(日)10:00~
/ SLASH / オーディション参加者募集中!
応募条件・資格
  • 年齢16歳から29歳まで。
  • 国籍、性別、演奏形態、ジャンル不問。
  • レーベルやプロダクションに未所属であること。
  • グランプリを獲得した際にKi/oon Musicと育成契約を結んで頂ける方。
  • 11月15日(日)に東京・新木場STUDIO COASTにて開催されるライブイベントへの出演が可能な方。
  • 以下、東京・大阪・名古屋で行われるスタジオ審査、東京でのライブ審査への出演が可能な方。

[二次スタジオ審査日程]
2015年10月17日(土)東京
2015年10月18日(日)東京
2015年10月24日(土)大阪
2015年10月25日(日)名古屋

※東京でのスタジオ審査に関してはできる限り両日スケジュールを空けておいて下さい。

[決勝ライブ審査]
2015年11月3日(火・祝)東京

エントリー締切

2015年9月23日(水・祝)23:59

詳しくはオーディション応募要項ページへ!

KANA-BOON, シナリオアート スプリットシングル「talking / ナナヒツジ」 / 2015年11月11日発売 / Ki/oon Music
初回限定盤A [CD+DVD] / 1998円 / KSCL-2631~2
初回限定盤B [CD+DVD] / 1890円 / KSCL-2633~4
通常盤 [CD] / 1512円 / KSCL-2635
KANA-BOON(カナブーン)

KANA-BOON

谷口鮪(Vo, G)、古賀隼斗(G)、飯田祐馬(B)、小泉貴裕(Dr)からなる4人組バンド。高校の同級生だった谷口、古賀、小泉を中心に結成され、のちに飯田が合流して現在の編成となり、地元大阪を中心に活動を始める。2012年に参加した「キューン20イヤーズオーディション」で4000組の中から見事優勝を射止め、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブのオープニングアクトを務める。2013年4月には活動の拠点を東京に移し、同年9月にシングル「盛者必衰の理、お断り」でメジャーデビューを果たした。2014年はテレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のオープニングテーマ「シルエット」を含め精力的に新作を発表する。2015年1月にはメジャー2ndアルバム「TIME」をリリース。さらに3月には大阪・大阪城ホールおよび東京・日本武道館にて初のアリーナワンマンライブを行い成功を収めた。5月には資生堂「アネッサ」CMソングの「なんでもねだり」を、8月に映画「BORUTO -NARUTO THE MOVIE-」の主題歌として書き下ろした「ダイバー」をシングルとして発表。

シナリオアート

シナリオアート

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)、ハットリクミコ(Dr, Vo)、ヤマシタタカヒサ(B, Cho)による3人組バンド。2009年に地元滋賀で結成され、2011年より現在の編成に。2012年に行われた「キューン20イヤーズオーディション」で最終ライブ審査の11組に残り、同年12月には関西のコンテスト「eo Music Try 2012」でグランプリを受賞する。2013年4月にはタワーレコード限定シングル「ホワイトレインコートマン」をリリースし、同年6月にミニアルバム「-DRAMATICS-」を発表。2014年1月にミニアルバム「night walking」でキューンミュージックよりメジャーデビューを果たす。同年9月には2ndミニアルバム「Tokyomelancholy -トウキョウメランコリー-」をリリースし、発売翌日に初のワンマンライブを東京・代官山UNITで開催。2015年6月に初のフルアルバム「Happy Umbrella」を発表し、全国9公演のワンマンツアーを行った。


2015年10月1日更新