メジャーデビューアルバム「BASIN TECHNO」から約1年を経て、岡崎体育の2ndアルバム「XXL」がリリースされた。
デビュー以降、地上波番組への出演、各地のフェスやイベントへの参加、CMタイアップ、私立恵比寿中学や関ジャニ∞への楽曲提供など、破竹の勢いを見せる岡崎体育。その勢いはとどまることなく、YouTubeで公開された「XXL」のリード曲「感情のピクセル」のミュージックビデオは400万回、「Natural Lips」のミュージックビデオは200万回再生を記録している(6月中旬現在)。
1年ぶりとなるインタビューでは、「BASIN TECHNO」発表以降のトピカルなニュース10個を“事件”としてピックアップし、岡崎本人に各エピソードについて振り返ってもらった。
取材・文 / 中野明子 撮影 / 西槇太一
Case 1有言実行!オリコントップ10入り
──今回の特集では、岡崎体育さんの1年の動向を“事件”として追っていきたいと思います。去年初めて音楽ナタリーでインタビューをしたのがデビュー前でしたので(参照:岡崎体育「BASIN TECHNO」特集)、デビュー後にどんな変化があったか教えてください。
お仕事を今までになくたくさんいただけるようになりましたね。イベントやフェスに出演するだけでなく、それに向けての打ち合わせもたくさんありましたし、タイアップのお仕事、楽曲提供のお話などもいただき、休みなく音楽に携わっているような1年でした。あと「BASIN TECHNO」がオリコン週間アルバムランキングトップ10入りを果たすことができたことが、自分としては一番の事件でしたね。目標としていたことなので。「メジャーデビューアルバムをオリコンのトップ10に入れるぞ!」と意気込んで、リリース前からSNSを活用してたんですけど、その動きが広まって、結果的に名だたる著名なアーティストの方が岡崎体育のCDを店舗で購入してくださったり、ブログやTwitterで言及してくださったりしてうれしかったです。今までとは比べものにならないくらい充実した1年でした。
Case 2綾小路翔の粋な計らいに感激
「氣志團万博」で大トリ
──去年はたくさんのフェスやライブイベントに出演されました。一番印象に残っているフェスはなんでした?
「氣志團万博」ですね。「こんな人たちと一緒にラインナップされるのか!」と。楽屋の入口の貼り紙を見ても、自分がいることが当日でさえ信用できなかったですし、でっかいドッキリじゃないかと思ったくらい。綾小路翔さんが去年4月、ご自身の誕生日の時期に「今一番欲しいものはBASIN TECHNOパーカー」とツイートされていて、業界から消える覚悟で失礼を働こうと思って「『氣志團万博』のトリやらせてくれるならプレゼントしてあげてもいいスよ、翔さん。」って返したんですね。まったく面識もないのに、Twitterで最悪の絡み方をしまして。
もうすぐ誕生日。優しい友人達にプレゼント何が良い?って聞かれるのだけど、そんな事言って貰えた時点で超満足。みんな、何も要らないよ。ただ一緒に乾杯して貰えたらそれだけで充分。ありがとうね。よし、誕生日会、自分で計画しよ。(ちなみに今一番欲しいものはBASIN TECHNOパーカー)
— 綾小路 翔 (@ShowAyanocozey) 2016年4月24日
>>RT
— 岡崎体育 (@okazaki_taiiku) 2016年4月24日
氣志團万博のトリやらせてくれるならプレゼントしてあげてもいいスよ、翔さん。
──そのやりとりは拝見しました。
翔さんはすごくいい人なので、僕の発言を面白く受け取ってくださったんです。実際に「BASIN TECHNOパーカー」をプレゼントさせていただいたら、「氣志團万博」に出演できる流れになりまして。さらにタイムテーブルが公開されたのが7月3日で、サブステージとはいえ初日公演のトリだったんですよ。しかもタイムテーブルが公開された日が僕の誕生日だったのでさらに驚いて。偶然かもしれないんですけど、誕生日にタイムテーブルが公開されて、しかもトリを務めることになって……僕の中ではすごい事件でした。SNSを有効活用することは普段から意識していますが、Twitterを通じてドラマを作ることができたことはセンセーショナルな出来事だったと思います。
──「氣志團万博」以外にも各地のフェスやライブイベントに出演されましたが、フェスにおいて岡崎体育は何を求められていると思いますか?
にぎやかしと話題性ですね。なので、変則的なセットリストを組むのではなく、規模やお客さんの層に合わせたパフォーマンスをライブで披露したいと考えています。
──自分が披露したい曲をやるのではなく。
はい。なるべく客観的に自分のことを見るようにしてて、求められることに応えたいなと。僕は事務所に所属しているわけではないので、自分から行動していかないとだめなんですよね。じゃないと、セールスが悪くなってメジャーレーベルから契約を切られたときにどう動けばいいか困るので。長く音楽をやることを考えたとき、自分でアクションを起こしていくことは大事だと思ってます。
──そのほかにフェス関連でインパクトのあった出来事は?
年末に出た「COUNTDOWN JAPAN 16/17」のステージで、1万6000人を動員しまして。1万6000人ってさいたまスーパーアリーナのアリーナモードの最大収容人数なんです。自分が目標としている会場の動員人数を目の当たりにして、「これだけの人数を自分1人で集めなきゃいけないのか!」と。圧倒されましたし、がんばらなきゃいけないって気持ちになりました。
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Case 3:デビュー直後に電気グルーヴのオープニングアクト
- 岡崎体育「XXL」
- 2017年6月14日発売 / SME Records
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初回限定盤 [CD+DVD]
3500円 / SECL-2170~1 -
通常盤 [CD]
2800円 / SECL-217
- CD収録曲
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- XXL
- 感情のピクセル
- Natural Lips
- Horoscope
- まわせPDCAサイクル
- 電車で聴くと映画の主人公になれる曲 (Interlude)
- Open
- 観察日記
- Snack
- 鴨川等間隔
- 式
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 感情のピクセル(Music Video)
- Natural Lips(Music Video)
- 式(Music Video)
- 岡崎体育といっしょ!バーチャル食事デート体験(その1)
- 岡崎体育といっしょ!バーチャル食事デート体験(その2)
- JINRO presents 岡崎体育ワンマンツアー「シマウマの中でも比較的凶暴なほう」幕間映像
- JINRO presents 岡崎体育ワンマンツアー「キミイロハートII」
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- 2017年10月9日(月・祝)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
- 2017年10月13日(金)愛知県 DIAMOND HALL
- 2017年10月15日(日)大阪府 なんばHatch
- 2017年10月28日(土)北海道 Sound Lab mole
- 岡崎体育(オカザキタイイク)
- 1989年生まれ、京都府出身の男性ソロアーティスト。2012年より地元のスーパーマーケットで働きながら「盆地テクノ(BASIN TECHNO)」の伝道師として活動を開始する。自主制作アルバムを発表しながら、関西を拠点にライブ活動を展開。キャッチーなテクノポップサウンドと独創的な歌詞の妙、口パクによる強烈なライブパフォーマンスが注目を集める。Twitterに投稿した「冷蔵庫に貼ってあったメモ書きを英語風に読んでみた」と題した動画や、歌詞世界を忠実に再現したミュージックビデオ「MUSIC VIDEO」が話題になる。2016年3月にメジャー(巻尺)に音源を付けた“メジャーデビューアルバム”「MEASURE」を、5月にSME Recordsから正真正銘のメジャーデビューアルバム「BASIN TECHNO」をリリース。2017年3月に「MUSIC VIDEO」のクリエイティブや話題性が評価され、「第20回文化庁メディア芸術祭」で新人賞を受賞する。同年6月に2ndアルバム「XXL」を発表。