音楽ナタリー PowerPush - 乃木坂46

生田絵梨花が見つめるグループの未来

イヤだと思っても、やっちゃう自分がいる

──今作はPVも面白い仕上がりですね。

そうですね。男の子が物語の軸になるというのも初めてのパターンだったから、撮影中もみんなで「観る人はどういう感想を持つんだろうね?」と話してたんです。

──この曲のみならず、生田さんはいろんなPVで面白いことに挑戦してますよね。

カップリングとか個人PVとか(笑)。「転がった鐘を鳴らせ!」は完全にコメディですよね。私はほかのみんなが変身した姿を撮影中に観ていなかったので、映像で観てビックリしちゃいました。しかも最初は仕掛ける側で「なんだ、変身しないんだ」と思ってたら、ラストはまさかの展開ですからね(笑)。「私、起きる。」では干物女とアイドルを演じさせてもらったし。そういう振れ幅の大きい役が大好きなので、本当に撮影していて楽しかったです。でも個人PVは……私、あのラップが最初はイヤだったんですよ。

──えっ、僕はあのラップを含めて、今回の個人PVは最高の出来だと思いましたよ?

えーっ、本当ですか?(笑) 今回は「ただ料理を作って、観てる人にレシピを教えるところを撮影します」って言われただけで。あと、さゆりん(松村沙友理)とユニットをやりたいという念願が叶って「やったー!」と思って撮影していたら、途中からビートを刻むリズムが聞こえてきて。

──(笑)。

「えっ、これなんですか?」って聞いたら、「今、生田さんが作った料理のレシピをラップにしましょう」と言われて。「いやいや、意味わかんないです! 絶対にイヤです!」って答えたんですよ(笑)。でも……やっちゃう自分がいるんですよね。ノッちゃうんですよね、そういうのに(笑)。予告編ではラップは1つだけですけど、本編ではこれでもかというほどやってるので、温かく見守ってほしいです。

──それにしても、なぜ料理が不得意なこの2人で料理するPVになったんでしょうね?

ホントですよね。でもさゆりんはかなり上達したと思いますよ、ちゃんとそれだとわかる形になっていたので。味はともかく(笑)。

──そういう生田さんも、ちゃんと料理できていたじゃないですか。

そうなんです! 私、チャーハンはすごい上手に作れたんです。でも唐揚げが全然ダメで、作るときに何かの液を入れちゃったんですね。

──「何かの液」ですか?(笑)

はい。何を入れたかわからなかったんですけど、そうしたら今まで嗅いだことのないような異臭がして。それにはビックリしました。レシピ伝授が目的ですけど、皆さんはマネしないでくださいね(笑)。

最終的にはジャンルを超えた存在になりたい

──では最後に……結成4年目に突入した乃木坂46としての今後の目標、そして生田絵梨花個人としての夢や目標を聞かせてください。

乃木坂としては……ほかのグループとは違った色を出したいというのは今、メンバー全員が思っていて。そこを模索しながら活動して、最終的にはアイドルの枠を超えて……例えばAKBさんみたいに、ジャンルを超えた存在になりたいです。今はまだ「アイドルという枠の中の乃木坂46」だと思うんですけど、将来的には「乃木坂46という枠」ができて、その中にアイドルとか女優とかいろんなジャンルがある、そういうふうになれたらうれしいですね。そのためにも個々の歌唱力も表現力も上げるべきだと思うし、ほかのアーティストの皆さんがやっていることができるようになっていけたらいいなと。

──なるほど。では生田さん個人としては?

私個人としては……やらせていただけることならなんでもやりたいという思いが強くて。今は自分の道を絞ったりとか「これだけがやりたい」とか決めずに、いろいろ挑戦してみることが大事だと思っています。本当になんでもがんばりたいんです。その中でも舞台がすごく好きなので、将来的には舞台でちゃんと表現ができるような女優さんになりたいっていう思いがあって。あと、ピアノもずっと大事に続けてきてるので、それを生かせる場所で武器にできたらいいなと思いますし。歌も大好きだからミュージカルもやってみたいし……この先も音楽にはずっと携わっていきたいですね。

──ここまでいろんなことをガムシャラにやってきたから今があるわけですし、きっとこの先も制限をかけずに続けていけば、もっといろんな世界が見られるんじゃないかと思いますよ。

生田絵梨花

そうだといいなあ。そのためにも日々やるべきことはちゃんとやらなきゃなと思っていて。今のありがたい環境に甘えずに、学生としても学校生活をちゃんとして、毎日のピアノの練習もサボリたくもなりますけど(笑)、それも地道にやって、そういうことがこの先の自分にとって大切になると思うので、今までやってきたことは捨てずにこれからもちゃんと続けていきたいです。

ニューシングル「何度目の青空か?」 / 2014年10月8日発売 / Sony Music Labels
Type-A [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8621~2
Type-B [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8623~4
Type-C [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8625~6
通常盤 [CD] / 1050円 / SRCL-8627
Type-A CD収録曲
  1. 何度目の青空か?
  2. 遠回りの愛情
  3. 転がった鐘を鳴らせ!
  4. 何度目の青空か?~off vocal ver.~
  5. 遠回りの愛情~off vocal ver.~
  6. 転がった鐘を鳴らせ!~off vocal ver.~
Type-B CD収録曲
  1. 何度目の青空か?
  2. 遠回りの愛情
  3. 私、起きる。
  4. 何度目の青空か?~off vocal ver.~
  5. 遠回りの愛情~off vocal ver.~
  6. 私、起きる。~off vocal ver.~
Type-C CD収録曲
  1. 何度目の青空か?
  2. 遠回りの愛情
  3. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
  4. 何度目の青空か?~off vocal ver.~
  5. 遠回りの愛情~off vocal ver.~
  6. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた~off vocal ver.~
通常盤 CD収録曲
  1. 何度目の青空か?
  2. 遠回りの愛情
  3. Tender days
  4. 何度目の青空か?~off vocal ver.~
  5. 遠回りの愛情~off vocal ver.~
  6. Tender days~off vocal ver.~
乃木坂46 (ノギザカフォーティシックス)

乃木坂46

2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。グループ名の「乃木坂」は最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」、「46」は「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み」に由来する。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33名が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」で待望のメジャーデビュー。オリコン週間ランキングで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。以降、2ndシングル「おいでシャンプー」から9thシングル「夏のFree&Easy」まですべてのシングルがオリコン週間ランキングで初登場1位を獲得。また2013年10月には国立代々木競技場第一体育館、同年12月には日本武道館、翌2014年2月には横浜アリーナで単独ライブを行い、大成功を収めた。2013年5月には2期生が加入、2014年2月にはSKE48からの交換留学生・松井玲奈も加わり、2014年9月末現在計43名が在籍している。5月30日からは6月15日にかけて、東京・赤坂ACTシアターで劇場公演「16人のプリンシパル trois」を実施。8月には東京・明治神宮球場公演を含む「真夏の全国ツアー2014」を全国5都市で開催し、約10万人を動員した。10月8日に通算10枚目のシングル「何度目の青空か?」をリリースする。