音楽ナタリー Power Push - NICO Touches the Walls

ファンと作る勇気と愛の100問100答

NICO Touches the Wallsのニューアルバム「勇気も愛もないなんて」がリリースされた。

2013年4月発売の「Shout to the Walls!」以来、約3年ぶりのオリジナルフルアルバムとなる本作は、「勇気と愛」をテーマに掲げて作られた入魂の1作。4人の今の思いを詰め込んだ、等身大のアルバムに仕上がっている。

音楽ナタリーでは、本作のリリースを記念しTwitterを介してファンからメンバーへの質問を募集。寄せられた約500個の質問の中から100個を厳選し、4人に「勇気と愛」を持って答えてもらった。知られざる一面も次々と飛び出した今回の企画を、ぜひアルバムを聴きながら楽しんでほしい。

取材・文 / 中野明子 撮影 / 上山陽介

アルバム「勇気も愛もないなんて」編

Q. 1

光村龍哉(Vo, G) 俺は「フィロローグ」ですね。俺の中で一番歌録りをこだわった曲なんです。自分が歌の中でできるすべてのことをつぎ込んだと言っても過言ではない。

古村大介(G) 「勇気も愛もないなんて」。アルバムのタイトル曲なんですけど、今はまだ自分で咀嚼しきれてない曲なんですよね。ツアーで育てていく1曲だと思うんで、これから進化していってほしいという思いを込めて挙げました。

坂倉心悟(B) 俺は「天地ガエシ」ですね。この3年間の中で、2回東京・日本武道館公演をやったっていうのが自分にとって大きな出来事で。両方の公演でこの曲を演奏したんですよね。思い入れのある1曲なのでオススメしたいです。

対馬祥太郎(Dr) 俺は「ブギウギルティ」。みっちゃん(光村の愛称)が勇気を出して書いた歌詞が他人事ではないんです。メンバーみんなの気持ちを代弁した曲なので。

Q. 2

今回のアルバムに入ってる新曲は全部、アレンジをする前に歌詞を書いたんです。先に歌詞をちゃんと完成させることで、自分たちのリアルな思いを音にも反映させたかった。それが僕らにとって新しい挑戦で、アルバム制作中一番大変なことでしたね。今までは歌詞のイメージができてなくても、先になんとなくアレンジを作っちゃってたんです。でも、新しいやり方で曲を作っていくってなったら、ものすごく時間がかかった。例えば「エーキューライセンス」は、アルバムのタイトルを決めてから最初に作った曲なんですけど、メロディに歌詞を乗せようと思ってから歌詞ができるまで2カ月くらいかかった。でも、きちんと歌詞を作ってからアレンジを始めたら、思ってたよりも作業がスムーズだったし、サウンドが描く景色が鮮やかだったんですね。「エーキューライセンス」だったら、「口ずさんでいた『Highway Star』」っていう歌詞のあとにDeep Purple「Highway Star」をオマージュしたフレーズが浮かんだり。そういうのは、歌詞がなかったら出てこなかった。歌詞を先に書くことで、アレンジにこんなに影響があるんだって思った。

Q. 3

「天地ガエシ」! 慣れないスライドギターを弾くのに苦労した。

Q. 4

歌詞が完成してからアレンジをしたので、曲の世界観を具体的にイメージしながら作れたし、演奏するときの音の“表情”に凝れた気がします。歌詞によって演奏が変わることを今まで以上に実感しました。

Q. 5

今回のアルバムのタイトルって、みっちゃんが、「僕らは勇気と愛を持って曲を作ってるのか。それとも曲から勇気と愛をもらってるのか。どっちなんだろう」って言い出したことをきっかけに付けられたんです。要は鶏が先か、卵が先かっていうような答えのない話で。そこから鶏をジャケに登場させることになって、ついでに自分たちもアー写で鶏を抱くことになりました。

Q. 6

俺はカメレオン。

俺は猛獣系がいい。

猛獣に食われちまえ(笑)。俺は馬に乗りたいです。今、NHK大河ドラマの「真田丸」にハマってて。馬に乗ってるのがカッコいいなあと。

俺はマダガスカルゴキブリ。でっかくてかわいいゴキブリなんですよ。それと共演したいですね。

絶対嫌だ!

Q. 7

どちらが大きいってことはないですね。モータースポーツのA級ライセンスからタイトルを付けた車の歌ですけど、リスナーに対するメッセージを込めた1曲でもあって。リスナーにとっての“A級”であり、“永久”に愛されるバンドでい続けたいという気持ちを歌ってます。

Q. 8

とりあえず車の免許が欲しい。今、教習所通ってます。

Q. 9

ひたすら録り溜めていた「タモリ倶楽部」を観ます。あの番組のゆるゆるしたテンションに気持ちがリラックスするんです。でも、たまに「空耳アワー」で爆笑して目が覚めちゃうことがありますね(笑)。

心霊動画観ます。

どっちも余計目が覚めるじゃん!

Q. 10

そんなにないですね。僕らの場合、最近はどこのスタジオで何番目にできた曲かっていうのを仮タイトルにすることが多くて。「何々スタジオ何号」ってのが仮タイトルになることが多い。例えば「フィロローグ」は俺が1人でスタジオにこもって作ったデモの12作目なので、「1人、スタジオの名前、12号」が仮タイトルだった。

Q. 11

自分が付けておいていまだに一番よくわかんないのは、「エデン」の仮タイトルをドラムの「ズンズンターツカ、ズンズンターツカ」っていうリズムからなぜか「ターミナル」にしてたこと。

Q. 12

マービン・ゲイ&タミー・テレルの「Ain't No Mountain High Enough」ですね。

俺はMutemathの曲全般。ダレン・キング(Dr)のドラムの音を聴くと勇気が湧きます。「カッコいい、こうなりたい、ドラム練習しよ!」っていう気持ちになる。

「ウソツキ」とか高校時代にみっちゃんとやってた曲をライブでやると勇気が出ますね。

今度対バンするウルフルズの「バンザイ ~好きでよかった~」。

Q. 13

いくつかありましたね。「勇気」と「愛」がアルバムのテーマだったので、みんなでいろいろアイデアを出しました。俺は「勇気愛化合物」っていうタイトル案を出してたんですけど、ちょっとわかりにくいってことで却下されました。

Q. 14

何日レベルじゃないですね。3年かかりました!

Q. 15

あ、ホントだ!

気付いたらカタカナだらけだった。まったくの偶然です。

Q. 16

それはどう考えても俺でしょ! 他人がどう思ってるかわからないけど。

そういうことにしておいてください(笑)。

Q. 17

全員一致だよ。せーの!

坂倉!

はい……俺です。

Q. 18

えーっと、「ブギウギルティ」の歌詞まんまの大遅刻をやらかしました……。

Q. 19

音のバランスをオリジナルと変えていますね。このアルバムを出すまでの3年の間に自分たちの音の好みが変化してて、どんどんどんどん歌を中心に楽曲を作るようになっていったんです。だからアルバムに入ってるシングル曲は、新たにミックスして歌の聞こえ方をはっきりさせて、新曲とあわせてアルバムの中で1つのストーリーを描けるように整えました。

Q. 20

昔NICO Touches the Wallsと並行して自分で組んだバンドをやってて。あるとき両立できなくなって、みっちゃんに相談して自分で組んだほうのバンドを辞めたとき。

あれがNICOにとってもターニングポイントだったね。

Q. 21

「親の愛」を感じたのが一番記憶に残ってるかな。俺は音楽を仕事にすることは物心ついた頃からずっと反対されてて。でも、いざバンドで食えるようになってからは、「自分が好きなことを仕事にできているのは立派なことだ」と応援してくれるようになったんです。

Q. 22

「天地ガエシ」。

Q. 23

ライブで曲を聴いて涙を浮かべてる人たちを見たときに、愛を感じます。それで、もらい泣きしそうになるんですよね。

うんうん。あとライブ中にメンバーの名前を叫んでくれる人に勇気を感じますね。

Q. 24

ライブをしているときですね。

Q. 25

思いというか、一番リアルな自分たちを詰め込めたと思います。

Q. 26

「産地直送! NICO Touches the Wallsよりあなたのもとへ勇気と愛をお届けします!」。

Q. 27

ちょうちん。

鶏皮。

頭。

白レバー。

ニューアルバム「勇気も愛もないなんて」 / 2016年3月16日発売 / Ki/oon Music
初回限定盤 [CD+DVD] / 4250円 / KSCL-2710~1
通常盤 [CD] / 3200円 / KSCL-2712
CD収録曲
  1. フィロローグ
  2. 天地ガエシ(Album Mix)
  3. まっすぐなうた(Album Mix)
  4. エーキューライセンス
  5. ブギウギルティ
  6. ローハイド(Album Mix)
  7. ウソツキ
  8. TOKYO Dreamer(Album Mix)
  9. 渦と渦(Album Mix)
  10. ニワカ雨ニモ負ケズ(Album Mix)
  11. 勇気も愛もないなんて
初回限定盤DVD収録内容

Live and Documentary of “渦と渦~東の渦~” 2016.1.8 日本武道館

  • 天地ガエシ
  • まっすぐなうた
  • mega mixダイジェスト(バニーガールとダニーボーイ~泥んこドビー~N極とN極~Broken Youth~ストロベリーガール~THE BUNGY~夜の果て~行方)
  • エーキューライセンス
  • ニワカ雨ニモ負ケズ
  • バイシクル
  • 僕は30になるけれど
  • ウソツキ
  • Documentary

NICO Touches the Walls TOUR 2016 “勇気も愛もないなんて”

2016年3月4日(金)東京都 EX THEATER ROPPONGI
2016年3月8日(火)群馬県 高崎club FLEEZ
2016年3月12日(土)神奈川県 CLUB CITTA'
2016年3月19日(土)愛知県 Zepp Nagoya
2016年3月21日(月・祝)福井県 福井CHOP
2016年3月24日(木)大阪府 なんばHatch
2016年3月26日(土)徳島県 club GRINDHOUSE
2016年4月2日(土)福岡県 Zepp Fukuoka
2016年4月3日(日)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
2016年4月7日(木)新潟県 新潟LOTS
2016年4月8日(金)宮城県 Rensa
2016年4月16日(土)北海道 Zepp Sapporo
2016年4月20日(水)山梨県 甲府Conviction
2016年4月23日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO

ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'16

2016年3月11日(金)神奈川県 CLUB CITTA'
<出演者> NICO Touches the Walls / フレデリック
2016年3月18日(金)愛知県 Zepp Nagoya
<出演者> NICO Touches the Walls / フジファブリック
2016年3月23日(水)大阪府 なんばHatch
<出演者> NICO Touches the Walls / ウルフルズ
2016年4月22日(金)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
<出演者> NICO Touches the Walls / ドレスコーズ

NICO Touches the Walls LIVE SPECIAL 2016“渦と渦~西の渦~”(振替公演)

2016年5月6日(金)大阪府 大阪城ホール
OPEN 17:30 / START 18:30
NICO Touches the Walls(ニコタッチズザウォールズ)
NICO Touches the Walls

2004年4月に光村龍哉(Vo, G)、古村大介(G)、坂倉心悟(B)の3人で結成。同年7月に対馬祥太郎(Dr)が加入し、2005年に東京・渋谷と千葉・柏を中心にライブ活動をスタートさせる。2007年11月にミニアルバム「How are you?」でメジャーデビューを果たし、2008年9月に1stフルアルバム「Who are you?」を発表。2010年3月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを開催した。以降もコンスタントに作品をリリースし、2014年2月に初のベストアルバム「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト」を発売。2014年8月には2度目となる日本武道館単独公演を大成功に収めた。2015年2月に新たな試みとなるアコースティックアルバム「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」を、2016年3月に通算6枚目となるオリジナルアルバム「勇気も愛もないなんて」をリリースした。