ナタリー PowerPush - 中島美嘉

2010年の始まりを告げる新たな名曲 渾身のバラード「ALWAYS」完成

中島美嘉の2010年第1弾シングル「ALWAYS」は、彼女の名を不動のものにした「STARS」「WILL」「ORION」などと肩を並べる渾身のバラードに仕上がった。あまりにも清らかであまりにも切ないこの曲は、中山美穂が12年ぶりに主演をつとめる映画「サヨナライツカ」主題歌にも決定。今回はその「ALWAYS」中心に話を訊いた。

取材・文/藤井徹貫

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きれいじゃない人は世の中に1人もいない

──映画「サヨナライツカ」は観ましたか?

はい。宣伝でも何でもなくて、本当にいい作品でした。涙でスクリーンが見えなくなるくらい泣きました。監督さんや俳優さんももちろんですけど、照明さんも衣装さんも全員最高。私の場合、洋服が好きだから、映画を観るときも自然と衣装に目が行く傾向はあるみたいです。この場面でこの服を着るから儚さが出るんだとか、このドレスはこの俳優さんを一番きれいに見せる術を知ってる人が作ったんだなとか。そういう視点から観ても最高でした。

──映画のみならず、普段の生活でも、「この人にはあの服が似合う」みたいなことを思いますか?

それはしょっちゅうあります。もともと人間観察好きだから。例えばスタッフでも共演者の方でも、街ですれ違った人でも、そういう目で見てしまうことはありますよ。うちのマネージャーは女性だから、その格好じゃもったいないよと思ったら、すぐコーディネートします。世の中的にオシャレがどうかはわからないけど、私がきれいと思うスタイリングやメイクをしてあげるのが好きなんです。

──誰でも中島美嘉にスタイリングしてもらうと、きれいになれますか?

というか、きれいじゃない人は世の中に1人もいません。これは私の持論です。もしも「私は無理」「僕は無理」と言う人がいたら、それは自信がないか、諦めてるかのどっちか。だから、諦めずに自分に似合う服を着たり、女子なら自分に似合うメイクをしたり、男性なら髪形を変えたりするだけでも、きっと自信が出ます。自信が出たら絶対に人はきれいになります。何事も諦めちゃうのがいちばんよくないと思いますよ。

1つの悔いもないバラード

──では「ALWAYS」についてですが……。男と女の愛がテーマですか?

映画「サヨナライツカ」の主題歌だから、最初に歌詞を読んだときは私も恋愛のイメージが強かったんですね。でも、何回も読み返すうち、恋愛に限らず大切な人への気持ちだと思うようになりました。例えば家族とか。その人達を歌詞に重ねたら「あ、重なる」と。それに気付いたので、自分の中の大切な人達へ向けて歌うようにしました。レコーディングのときも、スタジオにケータイを持って入り、大切な人達の写メを見ながら歌いました。その大切な人の中にはDIOとハズレ(猫)も入ってます。

──小さな灯(ともしび)がゆらゆら揺らいでいるような歌声が印象的でした。そのゆらゆらが徐々に大きくゆっくり揺れていくようなバラードですね。

今回は、1曲の中の感情の流れを意識しました。感情の流れをしっかり作りたかったというか。だから、1曲まるまる最初から最後まで通して歌う録り方をしてます。ライブ録音に似た録り方ですね。たとえ歌の途中でピッチ(音程)がガタガタになっても最後まで歌い切りました。一般的なレコーディングは、間違えたら中断して歌い直すけど、今回は1回1回すべて歌い切りました。

──そういう録音方法は初めてですか?

ここまで徹底したのは初めてです。スタジオに入ったとき「私はとにかく何回も歌い続けるから、そっちはそっちでいいタイミングで録り始めてね」と、ディレクターに言いました。「喉と相談して無理だと思ったら止めるけど、それまでは毎回止めずに歌い切るから」と。それってわがままなレコーディングだと思ったけど、今回だけはちょっとわがまま言ってみようと決めてました。自分で自分をほめることはあまりないんですけど、これに関してはほめてあげたいかな。最高の歌が歌えました。自分の足りないところは自分が誰より知ってるから、自分の歌を聴くといつもは足りないところばかり見えちゃうんです。でも「ALWAYS」はもっとこう歌えばよかったみたいな悔いが1つもありません。

──「中島美嘉のバラード」というだけでリスナーの期待値が上がります。その期待値の高さがプレッシャーになることはありませんか?

それはありません。というのは、みなさんが求めてくれてる以上に私自身がバラードを求めてるから。ただ、中島美嘉らしいバラードってものはあると思います。以前ライブで「声」という曲を歌ってるとき、後半になるに連れて、自分の感情がすごく高ぶっていくのを改めて感じたんですね。そのとき、これが中島美嘉らしいバラードなのかなと思いました。同時に、この高ぶりをレコーディングにも活かしたいと思いました。それが今回の「ALWAYS」につながってます。「ライブを観ないと中島美嘉はわからない」と言ってもらったこともあったんですね。それがすごくうれしかったし光栄でした。その「ライブを観ないとわからない中島美嘉」を感じてもらえるのが「ALWAYS」だと思います。

ニューシングル『ALWAYS』 / 2010年1月20日発売 / 1223円(税込) / Sony Music Associated Records / AICL-2078

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CD収録曲
  1. ALWAYS
  2. BABY BABY BABY
  3. SPIRAL
  4. ALWAYS (Instrumental)
  5. BABY BABY BABY (Instrumental)
  6. SPIRAL (Instrumental)
中島美嘉(なかしまみか)

1983年鹿児島生まれ。2001年にドラマ「傷だらけのラブソング」のヒロインに抜擢され、シングル「STARS」で大型新人としてデビュー。2002年リリースの1stアルバム「TRUE」がミリオンセラーを記録し、一躍トップスターの仲間入りを果たす。その後も「雪の華」「愛してる」「桜色舞うころ」などヒット曲を連発。女優としても活躍し、2005年公開の映画「NANA」では主役のナナ役を熱演。NANA starring MIKA NAKASHIMA名義で発表した主題歌「GLAMOROUS SKY」もチャート1位を記録した。日本を代表する歌姫としてアジア圏での人気も高く、ファッションリーダーとしても確かな支持を獲得している。