早くみんなに逢いにいきたくて47都道府県ライブを企画

──アルバムのラストを飾る「VOYAGER」という曲は、ライブが一番大事と言うLOVEさんらしい曲ですね。

私の中では、この曲がわりとアルバムの軸になっている感じもあるんですよ。去年のワンマンツアーでは各地をバスで移動したんですけど、東名阪を周って東京に帰ってきたときにすごく悔しい気持ちになったんです。もっとほかの地域にも行きたいのにな、って。「VOYAGER」は、そういう気持ちからできた曲なんです。それに、レコーディングしたのも最後だったので、その間にあったいろんな出来事に対する思いを込めて作ることもできたので、すごく大事な曲になりました。このアルバムを持って何か行動を起こそうと考えるようになったのも、この曲ができたからこそだと思いますね。

──その行動というのは？

今年はね、47都道府県すべてに歌いに行こうと思ってます。「VOYAGER」の中で「必ず君に逢いにゆくからね」って歌詞を書いたので、だったら逢いにいかないとね、と。なので自ら企画書を書いて所属事務所とレコード会社に提出して（笑）。もちろん普通のワンマンライブで47都道府県を周るなんて予算的にできるわけないので、そこはUstreamを使ったりしつつ、ライブが成立する方法を考えて。例えばインストアイベントみたいな形でライブができる場所もあれば、ショッピングセンターや駅前広場みたいなところでやることもあるでしょうし、公園でやったら1人だけ観にきてくれた、みたいな感動があってもいいなぁ、とか。いろんなことを考えてます。

──かなり面白いプロジェクトになりそうですね。

「VOYAGER」って曲には、私が音楽をやってる理由が全部入ってるので、それを持ってみんなに逢いにいきたいんです。デビューしてから4年間経ちましたが、いろんな人に「LOVEって逢うと好きになるんだよね」とか「逢うまでこんな人とは思わなかった」とか言われることが多いので、だったら早く逢いにいこうかなって（笑）。

──どのぐらいの期間で47都道府県を制覇する予定ですか？

「目指せ1年！」くらいの気持ちですけど、どれだけ時間がかかっても約束は守りたいなって思ってます。自分で決めたことをやり切ることでものすごく自信になると思うし、何か新しいものが見えて、またキッズに言ってあげられることが増えそうな気もしますし。私の思いがどんどん広がって、音楽が人の役にも立ててみんなが面白がってくれて参加したくなるプロジェクトになるといいなって思うので、こんなことを真剣にやってる子がいるよってあちこちで言ってくださいね（笑）。

“愛”は世の中にいっぱいあふれてる

──では最後に、どうしても訊きたかった質問を。自らのアーティストネームにもなっている“LOVE＝愛”というものに対しては、どんな思いがありますか？

ミュージシャンって、皆さんきっと愛っていうものをすごく大事にしてると思うんですよ。私もこのLOVEっていう名前を決めたときから、愛を歌うっていうことをすごく意識して、いっぱい曲を作ってきました。でもね、愛っていうものに正解はないし、それを探して曲にしていくのはほんとにしんどかったりもするんですね。

──なるほど。

でも、考えてみれば、例えば誰かからもらった優しさや、誰かに対して何かをしてあげたいって思う気持ちも、全部愛なんですよね。ということは、自分のそういう気持ちを全部曲にしていけば、すべてがLOVEの音楽になるんじゃないかと。だから、愛を歌うというよりも、愛（＝LOVE）が歌うっていうスタンスでやっていこうと思ったんです。で、そう思って作るようになったら、もうキリがなくて楽しいんですよ。世の中にいっぱいあるんですもん、愛って。

──視点を変えれば、愛はあふれてるんですね。

そうなんです。で、そこから自分なりの愛を見つけていけばいいんだと思いますね。そういう気持ちを歌ったのが「Let Your Love Sing!」っていう曲で。私の1stアルバムに「My Name Is LOVE」っていう名刺代わりの1曲があったんですけど、この「Let Your Love Sing!」は新しくそのポジションを占める曲になると思うんです。これからの私の名刺代わりの曲になっていくような気がしていますね。