ナタリー PowerPush - JASMINE
遊びじゃない! 衝撃的3rdシングルついに完成
パンチが欲しい場所は、過剰なくらい盛りました(笑)
──あと今回は、聴いていて言葉のチョイスがすごく強いなって感じました。
はい、そうなんですよね。というか、今回はひたすら強い言葉を選んでいった感じなんです。伝えたいメッセージを考えると「え? 今なんて言った?」って聴き返したくなるくらいのインパクトが言葉に欲しかったので。
──ちなみに最初は違う感じだったんですか?
そうですね。もっとパンチが欲しいなっていうところもあったので、そこはもう、過剰なくらいに盛りました(笑)。
──でもそのくらいやってちょうどいい曲ですよね、これは。
ホントそうなんです。じゃないと「This Is Not A Game」にならないですから。
──あと、ジャケット写真やPVは今までテーマカラーがピンク、緑と来て、今回は赤なんですね。曲の雰囲気も相まってか、闘牛士みたいなイメージを持ちました。
あはは、確かに。ジャケット写真ではバッファローみたいなツノも生えてますからね。私としてはかなり肉食系なイメージです(笑)。
ゴスペルで伝えたいのは、神様に対する最大の愛
──カップリングの「MY LIFE, MY LOVE, MY ALL」は、ゴスペルシンガーのカーク・フランクリンのカバーですよね。JASMINEさんにとってカーク・フランクリンはどういう存在なんですか?
うーん、この曲に関しては特にカーク・フランクリンがどうのっていうより、ゴスペルをたくさんの人に届けたいなと思って収録したんです。確かに彼の曲はヤバイのが多いんですけどね。
──その届けたい思いとは、どういったものですか?
そもそもゴスペルって何が言いたいのかというと「神様に対する最大の愛」なんですよ。ゴスペルって聞くと、あの大人数で歌ってるやつとか、オルガンが鳴ってて……とかイメージしちゃう人が多いと思うんですが、一番大事なのはその精神っていうか。私は中学生のときに地元のゴスペルクワイアに入って、そういう気持ちで今までゴスペルを聴いてきたんです。教えてもらったこともいっぱいあったし、この曲で少しでも多くの人がゴスペルに触れてもらえたらうれしいなって思って。
こっちが本気で愛せば、絶対に裏切らない
──もう少しゴスペルについて詳しく教えてもらってもいいですか?
ちょっと表現の仕方が難しいんですけど、軸にあるのは「人間は信じなきゃいけない」ってこと。神様なんかいないって言うより、まず信じてみる。それが何より大事だし、愛って与えることに意味があって。
──なるほど。
偉そうに言うわけじゃないけど、そういうことに気付いてほしいというか。あと今はたまたま神様の話をしたけど、音楽だってそういう存在になりえると思うんです。何が本当に大事なのかをわかってもらいたいなって。
──JASMINEさんの人生において、ゴスペルはかなり大きな影響を与えたんですね。
それはもう本当にでかい存在です。ゴスペルはこっちが本気で愛せば、絶対に裏切らないものですから。
──そんな熱い思いがあるからか、歌声にもすごいパワーを感じました。
これに関してはもう気持ちで歌いましたね。自分の背丈くらいの大きな筆で書道をする人みたいに(笑)、私も全身の力と気持ちを込めて。私にとっては筆が歌だったってことです。
「毎月(シングル)出せばいいじゃないですか」
──3カ月連続シングルリリースの後は、6月に招待制の全国ツアーも決定。初のワンマンライブがいきなりツアーっていうのもすごいですよね。
そうなんです。だからまだ「ツアーってなんだろう?」みたいな(笑)。でも突進するしかないって思ってます。
──それに向けて今は楽曲の制作も進行中とのことですが、なんだか怒涛の日々になりそうですね。
はい。実は私……言っちゃったんですよ。
──え、何を?
スタッフの方に自ら「毎月(シングル)出せばいいじゃないですか」って(笑)。
──それはまさかの事実ですね(笑)。じゃあ3カ月連続リリースは、JASMINEさん自身の提案だったということですか?
きっかけとしてはそうなりますかね。でも後になって「すごいこと言っちゃった!」って(笑)。
──あはははは。でもそれくらい音楽に対する意欲がある、やり遂げる自信があるっていうことなんですよね?
はい、そのとおりです。というか、実際にやってて楽しいし、なんでも楽しんじゃえばいいじゃん! って思うタイプなんですよね、私(笑)。
JASMINE(じゃすみん)
13歳でゴスペルクワイアに加入し、15歳でアメリカ遠征に参加。その後シンガーの道を志し、17歳から都内のクラブを中心に本格的な活動をスタートさせる。その圧倒的な歌声がリスナーや音楽関係者から高い評価を受け、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズとメジャー契約を締結。2009年春からは音源未発表にもかかわらずJ-WAVEでレギュラー番組を担当し、その飾らないキャラクターも話題に。楽曲はすべて本人が作詞作曲を手がけ、心を打つメロディと等身大の感情を描く鋭い歌詞が熱い注目を集めている。