ナタリー PowerPush - GRANRODEO
異色ユニットが語るアニソンからロックまで
結成6年を迎えたユニット・GRANRODEO。声優として活動する谷山紀章と超絶ギタリストの飯塚昌明がアニメ制作の課程で出会ったことがきっかけで誕生した、異色ユニットだ。その音楽性は'70年代のハードロック / ヘヴィメタルの影響を感じさせつつ、AORやファンク、ポップスのテイストも混ぜ込んだ“GRANRODEOサウンド”としか形容できないもの。キャッチ—な楽曲の数々は、アニメやゲームのタイアップが相次ぎ、多くのファンを生んでいる。
このたびナタリーでは、KISHOWとe-ZUKAの2人にインタビューを実施。ユニットとして活動するメリットやお互いの音楽的ルーツ、そして最新シングル「愛のWarrior」の制作秘話まで、余すことなく語ってもらった。
取材・文 / 荒金良介
KISHOWはとにかく声がいい
──GRANRODEOは声優として活躍されているKISHOWさんと、ミュージシャンとして経歴の長いe-ZUKAさんの2人組ユニットですよね。元々違うフィールドで活動していた2人がユニットを組むメリットって、どんなものだと感じていますか?
KISHOW(Vo) 僕が声優やってて、歌も好きだったし。e-ZUKAさんは音楽畑の人だけど、たまたまアニソンにかかわったことから、接点があったんですよ。メリットは……どうなんだろう?
e-ZUKA(G) KISHOWはいろんなアニメの作品に出ていて、かなりの人気だとは聞いてたんですよ。で、声優さんだから、とにかく声がいいんですよね。例えば曲の中にラジオドラマというか、セリフのようなものを入れるときに、人に頼まなくていい(笑)。曲を演じるように歌えるメリットもあるし、そこは普通の歌手とはまた違うのかなと。それと僕は裏方的に、作曲、編曲、サポートミュージシャンをやっていたんですけど、GRANRODEOで作っているような音楽が子供の頃から好きだったのになかなか仕事でそういう音楽をやる機会がなくて。自分でアレンジを手がけるようになってからそういう仕事も次第に増えてきたことが、このユニットにつながった部分もあるんですよね。
──e-ZUKAさんが子供の頃に慣れ親しんでいたアニメというと?
e-ZUKA 「マジンガーZ」とかですかね。アニメはほんと小学校の頃に観ていただけなんですよね。中学生の頃に「ガンダム」が始まったんですけど、それは観ておけばよかったなと。あとは「Dr.スランプ」は観たけど「ドラゴンボール」は全然だから、あれも観ておけばよかった(笑)。僕はもっぱら音楽中心の生活で。青春時代は、洋楽のハードロックやヘヴィメタル、日本の歌謡曲を聴いてましたね。
B'zの稲葉さんには憧れた
──2人の共通点としては、ハードロック / ヘヴィメタルになるんですか?
KISHOW うん、好きなものが共通している部分はありますね。
e-ZUKA でも年齢が8歳ぐらい違うから、多少経験にもズレがあって。KISHOWは小学校のときにBON JOVIを初めて聴いたと言っていたけど、BON JOVIは僕にとっては新しすぎるんですよ(笑)。
KISHOW '70年代ロック、例えばLED ZEPPELIN、KISS、AEROSMITHの黄金期とかは全然リアルタイムじゃないんですよ。昭和50年生まれなので。だから、僕らの世代は音楽的にかわいそうな世代だと思ってるんですよ。
──そうですかね?
KISHOW 入口がBON JOVIで、取っつきやすかったんですよね。でもそのあとは、ロックレジェンドな人たちを聴いてなくって、どちらかと言うと斜に構えたアーティストやマイナーな人たちを好んで聴いてました。社会人になってから、王道の人たちを聴いて、いいと言われているものはほんとにカッコいいんだなと思って。僕、THE BEATLESもざっくりしか聴いたことがないですからね(笑)。それはさておき、ハードロックやヘヴィメタルは好きですね。僕が彼らみたいに歌いたいな、ボーカリストとして表現したいなと思ったのが、そういうシンガーばかりだったので。それもあって、音楽的にe-ZUKAさんと合ったのかなと。GRANRODEOは、ハードロックばかりをやってるわけじゃないけど、根底にはそういうものがありますね。
──KISHOWさんが影響を受けたハードロックシンガーというと?
KISHOW ハイトーンで歌う人が好きなんです。黄金期のロバート・プラント(LED ZEPPELIN)、デイヴィッド・カヴァデール(WHITE SNAKE)もそうだし。それをわかりやすく体現してくれた日本人アーティストが、B'zの稲葉さんだったんですよ。稲葉さんはカッコいいし、単純に憧れました。吉川(晃司)さんもそうだし、やはりカッコいい歌い手さんには影響を受けてますね。僕は楽器が弾けないので、楽器に耳がいかないんですよ。「ボーカル、カッコいいなあ」「こういうふうに歌えたらいいなあ」って。スティーヴン・タイラー(AEROSMITH)、メタルゴッドのロブ・ハルフォード(JUDAS PRIEST)とかね(笑)。あんなキンキン声をどうしたら出せるんだろうって。
収録曲
- 愛のWarrior
- Beat it, Love!
- HAPPY LIFE
- 愛のWarrior(instrumental)
- Beat it, Love!(instrumental)
- HAPPY LIFE(instrumental)
初回限定盤DVD収録内容
- 「愛のWarrior」MUSIC CLIP
GRANRODEO TOUR 2012 HAPPY RODEO LIFE
- 2012年1月7日(土)
宮城県 Zepp Sendai
OPEN 17:00 / START 18:00 - 2012年1月9日(月)
愛知県 Zepp Nagoya
OPEN 17:00 / START 18:00 - 2012年1月21日(土)
福岡県 Zepp Fukuoka
OPEN 17:00 / START 18:00 - 2012年1月22日(日)
大阪府 Zepp Osaka
OPEN 17:00 / START 18:00 - 2012年2月4日(土)
東京都 Zepp Tokyo
OPEN 17:00 / START 18:00 - 2012年2月5日(日)
東京都 Zepp Tokyo
OPEN 15:00 / START 16:00 - 2012年2月12日(日)
北海道 Zepp Sapporo
OPEN 16:00 / START 17:00
GRANRODEO(ぐらんろでお)
KISHOW(谷山紀章)とe-ZUKA(飯塚昌明)によるユニット。2005年結成。声優としても活躍するKISHOWの表現力豊かなハイトーンボーカルと、e-ZUKAによるメロディアスな楽曲で人気を博す。2005年11月、1stシングル「Go For It!」でデビュー。コンスタントにリリースを重ね、これまでに15枚のシングルと4枚のアルバムを発表している。2010年5月に東京・日本武道館で結成5周年を記念したライブを行い、2011年10月には2度目の武道館ライブも果たす。2012年1月より全国6会場のZeppを回るツアー「GRANRODEO LIVE TOUR 2012」を開催。