UA、15周年記念野音ライブでファンに「おおきに!」

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6月26日に東京・日比谷野外大音楽堂で、UAのデビュー15周年記念ワンマンライブが行われた。

8月には大阪城音楽堂でもアニバーサリーライブを行うUA。こちらのライブは野音公演とは異なる内容になる予定だ。(C)増子武志

8月には大阪城音楽堂でもアニバーサリーライブを行うUA。こちらのライブは野音公演とは異なる内容になる予定だ。(C)増子武志

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ナタリーPower PushではUAのインタビューを公開中。カバーアルバム「KABA」制作時のエピソードや裏話についてざっくばらんに語っている。(C)増子武志

ナタリーPower PushではUAのインタビューを公開中。カバーアルバム「KABA」制作時のエピソードや裏話についてざっくばらんに語っている。(C)増子武志

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「KABA」には洋邦ナンバーのカバーを15曲収録。ライブではこのうち6曲が演奏された。(C)増子武志

「KABA」には洋邦ナンバーのカバーを15曲収録。ライブではこのうち6曲が演奏された。(C)増子武志

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梅雨独特の蒸し暑さに見舞われ、ときどき雨粒が落ちてくる中で行われたこの日のライブ。集まった観客は天気を気にしながらも、ビール片手に談笑するなどリラックスした様子で開演を待った。

18:00を少し過ぎた頃、まだ明るいステージに奄美島唄唄者の朝崎郁恵が手持ち太鼓を叩きながら登場。UAの島唄の師匠という彼女は、マイクの前で奄美民謡を朗々と歌い神聖な空気を作り出す。2曲を歌い終えた朝崎は、「これからUAが歌います。最後までお付き合いいただけますようお願いいたします」と優しく語り、主役のUAへとつなげた。

朝崎のパフォーマンスの余韻が残る中、バンドメンバーに続いてステージに現れたUA。紅紫と芥子色のオフショルダーワンピースに身を包んだ彼女の姿に、客席からため息が漏れる。「おおきに! 今年も無事、野音にて歌うことができます。ありがとう」と挨拶をすると、ドラマチックな演奏にあわせて「セーラー服と機関銃」を歌い始めた。

先日カバーアルバム「KABA」をリリースしたばかりということもあり、前半のセットリストは同作の収録曲を中心に構成。ジャジーなアレンジと艶やかな歌声が映える「モンスター」、「私の青春の歌を……」という紹介で始まった「きっと言える」、矢継ぎ早な関西弁が光る「買い物ブギ」などUAによって新しい息吹が吹き込まれた楽曲が次々と会場を彩る。UAの幻想的な声とエキゾチックな音像が絡み合った「Hyperballad」では、オーディエンスは1音も聴き逃すまいとするようにそのパフォーマンスに見入った。

そして中盤では朝崎との共演も実現。「島唄を勉強し始めたことで、歌う意味が変わってきました。歌を発せられる喜びを感じられるようになりました」とUAが島唄が自分に与えた影響を語ると、朝崎は「UAの15周年ライブにこんなに人に来ていただいて、その舞台に立たせていただき光栄です。これからもUAをよろしくお願いします」と口にした。そして2人は古くから歌い継がれている島唄「太陽ぬ落ちてぃまぐれ節」を披露。華のあるUAの歌声と、素朴で力強い朝崎の歌声が得も言われぬハーモニーを生んでいた。

後半の幕開けを飾ったのは「閃光」。微笑むように歌うUAの表情に場の空気が和らぐ。さらに「雲がちぎれる時」で情感たっぷりの歌声を聴かせたかと思えば、「Familia」では子供に語りかけるように歌うUA。楽曲ごとにさまざまな表情を見せる彼女に、ファンは熱い視線を送る。本編のラストナンバーは「TIDA」。「Familia」のアウトロから自然に流れたこの曲では、さまざまな楽器がカチャカチャと鳴らされる。UAはバックバンドのにぎやかな演奏に負けないような力強さで自身の生活をつづった歌詞を熱唱し、本編に終わりを告げた。

1回目のアンコールはメンバー紹介からスタート。旧知の仲であるバンドメンバーを紹介し終えると、UAは「ウーコ歌うわ! それもデビュー曲を! 歌謡曲みたいなのもあるのよ(笑)」とハイテンションに叫び「HORIZON」を熱唱。ゴージャスなブラスの音色に乗せて伸びやかな声を聴かせた後は、「わたしの赤ちゃん」「ミルクティー」と穏やかなナンバーを続けた。朝崎を再び呼び戻して披露された唱歌「故郷」を、言葉の意味を伝えるようにゆっくりとしたテンポで歌い上げたUA。演奏が終わると朝崎と抱擁を交わし、手をつなぎながらステージを去っていった。

しかし拍手は鳴り止むことなく、UAはみたびステージに登場。彼女は開口一番「リクエスト!」と、ファンから演奏曲を募集し始める。客席からさまざまな楽曲名があげられる中、UAは「情熱」をセレクトした。フレキシブルにライブを展開できるのも、15年というキャリアを持つUAと卓越したバンドメンバーがなせる技。それまで座っていたオーディエンスも立ち上がり、思い思いのスタイルで楽曲を満喫する。続いてのリクエストは、野外に似合うハッピーな「太陽手に月は心の両手に」。観客の手拍子とともにソウルフルなボーカルが響き、会場を盛り上げた。

「私の息子が13歳になるので、この曲は13年前の曲です。もしかしたらみんなに1番愛されている曲かもしれません。彼がお腹の中にいるときに書いた曲です」と語り、ラストナンバーの「水色」をしっとりと歌い上げたUA。最後は「ミッキーを呼んでもいいかな? 初公開、私のジャーマネ!」と15年間ともに歩んできたマネージャーをステージに呼び込み、熱い抱擁を交わした。

彼女らしいサプライズ演出もありつつ、肩の力が抜けたパフォーマンスが印象的だったこの日。ひとりのアーティストとしてだけでなく、母として、ひとりの女性として、さまざまな顔を持つUAの多角的な魅力が感じられる、贅沢なアニバーサリーライブとなった。

デビュー15周年記念ライブ セットリスト

01. セーラー服と機関銃
02. モンスター
03. そんな空には踊る馬
04. TORO
05. Lightning
06. きっと言える
07. 買い物ブギ
08. Hyperballad
09. 太陽ぬ落ちてぃまぐれ節
10. 閃光
11. 雲がちぎれる時
12. Familia
13. TIDA
<アンコール>
14. HORIZON
15. わたしの赤ちゃん
16. ミルクティー
17. 故郷
<ダブルアンコール>
18. 情熱
19. 太陽手に月は心の両手に
20. 水色

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音楽ナタリー @natalie_mu

UA、15周年記念野音ライブでファンに「おおきに!」 http://natalie.mu/music/news/34115

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