コミックナタリー PowerPush - 映画「海月姫」

我がオタク人生をかけて、出陣であります!

“男を必要としない人生”を掲げるオタク女子集団の運命が、女装男子と出会ったことから動き出す東村アキコの人気マンガ「海月姫(くらげひめ)」。能年玲奈のほか、菅田将暉、長谷川博己、池脇千鶴、太田莉菜、馬場園梓(アジアン)、篠原ともえ、片瀬那奈、速水もこみちといった豪華キャストを配した実写映画が、2014年の締めくくりにいよいよ封切られる。

コミックナタリーでは映画公開にあわせ、主演の能年玲奈を直撃。オタクルックから華やかな蔵之介の服装まで、劇中のファッションをテーマに語ってもらった。また、まやや役の太田莉菜へもインタビューを敢行。モデルや女優として活躍する彼女が、三国志オタクという自身のイメージとはかけ離れた役柄にどう挑んだのか、率直な胸のうちを訊いた。

取材・文/岸野恵加 インタビュー撮影/笹森健一(能年玲奈)、佐藤類(太田莉菜)

 
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能年玲奈(倉下月海役)インタビュー

オシャレへの憧れが月海の中にちょっとあると思った

能年玲奈

──映画「海月姫」は、きゃりーぱみゅぱみゅの衣装などで知られる、飯嶋久美子さんが衣装デザインを手がけていることでも話題を集めています。今日は劇中のファッションについてお話を伺いたいと思うのですが、能年さんは、ほぼ全編にわたってスウェットに三つ編み、メガネというオタクルックで登場していますね。

すごく楽でした(笑)。

──普段の自分とはかけ離れていましたか。

家の中ではずっと、月海(つきみ)と似たような格好をしています。そのまま外には出ないようにしていますが。あ、でも今回月海をやったから、ちょっとは許されるかな……?

映画「海月姫」より。

──かもしれないですね(笑)。そのオタクルックから大変身を遂げた、水族館のシーンでのピンクのワンピース姿は本当にかわいらしくて印象的でした。

あのときの月海は、戸惑いとソワソワしてる気持ちがありつつ、クラゲに夢中になっていてそれを忘れている感じだと思うんです。彼女はオシャレ人間が苦手だけど、たぶん憧れはあると思うんですよ。冒頭で蔵之介のカツラを自分からこっそり被ってみるシーンがあって、「オシャレへの憧れが月海の中にちょっとあるんだろうな、でも自信がなくて怖いのかな」って、あそこですごく思いました。だから蔵之介の手で綺麗に変身して、戸惑いながら高揚する気持ちもあったと思います。

ファッションが決まらないと、外に出たくなくなる

──月海だけでなく尼~ずもみんな、全編ほぼ同じ格好ですけど、蔵之介は服装が目まぐるしく変わってとても華やかでしたね。能年さん的に特に好きだったコーディネートはどれでしょうか?

映画「海月姫」より、能年玲奈が一番好きだという蔵之介のコーディネート(写真右)。

フリマのシーンで着てた、オレンジのスカートを履いているコーディネートが好きです。

──どういうところが?

派手なのに、かっちりしている。カラフルだけど襟がついてたりとか。月海がスウェットばっかりだったので、ご一緒していて「いろいろ着れていいな」って思ってました。

──菅田さんの女装姿はいかがでしたか。

すごかったです。女性に見えるように、骨格矯正に通ったらしいです。お肌のケアもぬかりなくやってらっしゃって。

──10kg以上減量したと伺いました。

ストイックですよね。私が撮影でご一緒したときにはすでに、スカートやヒールを履いても難なくササッと歩いてて。現場に入る前から、ヒールで歩く練習とかしてたみたいです。私ヒールが苦手だから、すごいなあって思いました。

能年玲奈

──今日は10cmくらいありそうな、結構高いヒールを履いてらっしゃいますね。

がんばっておめかししてきました(笑)。普段は全然履かないんですけどね。

──能年さんが普段ブログに載せてるコーディネートを見ていて、いつも流行り廃りに関係ない着こなしをされてるなと思っていたんです。ご自身のファッションに何かこだわりはありますか?

ここ最近は、少年っぽい格好がすごく好きです。窪塚(洋介)さんが出演されている、映画「ピンポン」のペコに影響されて、短パン、スニーカーにすごくハマってました。勝手に「ペコルック」って名付けたりして。

──能年さんにとってファッションって、どんなものですか。

明日着る服が決まるだけで楽しみになるし、逆に決まらないと、もう外に出たくなくなっちゃう。それくらい、威力があるものだなと思います。

お祭りだと思って、ぜひコスプレして劇場に

──ご自身でもミシンを使ってハンドメイドをされるそうですが、最近も何か作りましたか?

能年玲奈

フリースの生地でワンピースを作りました。体に沿って、パターンなしで切っていって。

──月海と同じですね。

ふふふ、適当です(笑)。「これくらいかなあ」ってだいたい決めて、床に置いて切ってます。でも私は、月海みたいにいったんできあがったものにハサミを入れるってことはしないので、そういう感覚が自由でいいなあって、演じていて憧れました。

──もし「Jelly fish」のデザイナーだったら、どんな服を作ってみたいですか?

ドレスだけじゃなくて、ボーイズっぽいのが作ってみたいです。女の子が着れるもの。肩にクラゲ乗せて、クラゲの触手みたいなフリンジになってるシャツとか……面白そう。

──ドレス以外のアイデアもいろいろと膨らみそうですね。では最後に、映画の見どころをひと言いただけますか。

オモチャ箱をひっくり返したみたいな、楽しくて気持ちよくなれる映画なので、クラゲファッションとか好きなキャラクターのコスプレをして、観に来ていただけたらと思ってます。「ロッキー・ホラー・ショー」みたいな、観るほうが参加するお祭りだと思って、ぜひ劇場にお越しいただきたいです!

能年玲奈
特集インデックス
能年玲奈(倉下月海役)インタビュー
太田莉菜(まやや役)インタビュー
映画「海月姫」2014年12月27日(土)全国ロードショー
映画「海月姫」
あらすじ

倉下月海(くらしたつきみ)は、イラストレーターを志すクラゲオタク女子。小さい頃、亡き母と一緒に見たクラゲのようにひらひらのドレスが似合うお姫様になれる……こともなく、今やすっかり腐った女の子に。男子禁制のアパート “天水館”で、「男を必要としない人生」をモットーとする “尼~ず”たちとオタク道を極めたそれなりに楽しい日々を送っていた。しかしそんな彼女たちの前に、女装美男子と童貞エリートの兄弟が出現。さらに、彼女たちの住まいであり心のより所でもある「天水館」=「聖地」が奪われる危機が勃発!! 彼女たちは聖地を守れるのか?

尼~ずはバラバラになってしまうのか?そして、「男を必要としない人生」の行方は!?

キャスト

倉下月海:能年玲奈
鯉淵蔵之介:菅田将暉
ばんばさん:池脇千鶴
まやや:太田莉菜
千絵子:馬場園梓(アジアン)
ジジ様:篠原ともえ
稲荷翔子:片瀬那奈
花森よしお:速水もこみち
鯉淵慶一郎:平泉成
鯉淵修:長谷川博己

監督:川村泰祐
脚本:大野敏哉、川村泰祐
ドレスデザイン/スタイリスト:飯嶋久美子
音楽:前山田健一
原作:東村アキコ「海月姫」(講談社「Kiss」連載)
主題歌:「マーメイドラプソディー」
SEKAI NO OWARI(TOY’S FACTORY INC)
製作:『海月姫』製作委員会
配給:アスミック・エース

能年玲奈(ノウネンレナ)

1993年生まれ、兵庫県出身。2006年、第10回ニコラモデルオーディションでグランプリを獲得しデビュー、2010年まで専属モデルを務める。「カルピスウォーター」のCMで脚光を浴び、映画「告白」で女優デビュー。2013年、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」でTVドラマ初主演、2014年「ホットロード」で長編映画初主演を務める。第38回エランドール賞新人賞受賞。