コミックナタリー Power Push - auかんたん決済 presents 女性マンガ誌の編集長24名が選ぶ!今年完結したイチオシマンガ
年末年始に一気読みしたいマンガ大集合
これから迎える年末年始、自宅でまったり過ごす人も多いのでは。そこでコミックナタリーでは、たっぷりある時間で一気に読みたい、完結済みのマンガを紹介。女性マンガ誌の編集長24名に集結してもらい、2016年に完結したマンガからおすすめの1タイトルを選んでもらった。
関屋美奈子(秋田書店 月刊フォアミセス編集部)推薦
「光とともに…~自閉症児を抱えて~」別巻
戸部けいこ/河崎芽衣
2010年、惜しまれつつこの世を去った著者・戸部けいこ先生は「光とともに…」完結に向けて、死の直前まで構成を練り続けていました。そんな戸部先生が、病床でしたためていたネームに、戸部先生と旧知の仲でもあった河崎芽衣先生が絵を入れて、完成・完結させた本作。この作品が、雑誌「フォアミセス」に掲載されると、大きな反響を呼び、それに応える形で2016年6月に「光とともに… 別巻」として1冊にまとめました。戸部先生の遺志が皆様に伝わりますように…。
長沢順司(秋田書店 月刊プリンセス編集部)推薦
「毎日君がいればいいのに」貝原しじみ
料理上手の地味めなOL・春山と直属の上司である由貴部長は秘密の社内恋愛中。毎晩のように彼の部屋へ通い、幸せいっぱいの春山。だが部長の元カノ・児島の登場で暗雲が…。貝原さんの初連載作、そして初コミックスがこの「毎日君~」です。1話60ページの長編であることを忘れさせる展開力が貝原さんの魅力です。そしてなにより主人公の春山の性格がいい。幸せになってほしいと思わずにいられません。電子書籍の売れ行きも好調で多くの読者に支持された今作、連載中の「愛されたいと泣いた夜」がコミックスになる前に、ぜひこちらをご覧ください。
横山理樹(秋田書店 月刊ミステリーボニータ/プリンセスGOLD編集部)推薦
「アンの世界地図~It's a small world~」
吟鳥子
このマンガは、ネグレクトの母から逃れて家出した少女アンが、徳島の古民家で生きるアキとの暮らしを通じてもう一度家族を「やりなおす」というストーリー。…という紹介はほんの入り口に過ぎず、少女アンの物語はやがて驚天動地、読者の予期しないところへと飛翔する。
徳島のある家族の歴史を追いかけ、時空すらも越えて紡がれる物語は、しかしアンの小さな日常という一本の線へと美しく収斂していく。「少女の平凡な毎日は、そのまま大冒険へと繋がっている」――そんな希望を強く訴えかけている。
この大冒険が終わるとき、彼女たちは家族になれたのだろうか? ぜひ、あなたに知ってもらいたい。
渡辺啓之(KADOKAWA 月刊ASUKA編集部)推薦
「今日から(マ)のつく自由業!」
松本テマリ/喬林知
「おれ、渋谷有利。職業・魔王」 アニメや舞台にもなった大ヒット作・通称「まるマ」のコミック版がついに完結となりました。連載期間約10年強の有利たちの長い旅を締めくくる、コミック版ならではのエンドが見所です! 有利やコンラッド、ヴォルフの行く末を一気に21巻分まとめて堪能して、有利と一緒に「まるマ」の世界へスタツアしてみてください!
梅澤淳(KADOKAWA COMIC it編集部)推薦
「オゲハ」oimo
これは、普通の人間の少年と宇宙からきた謎の生き物との、よくある異種間友情物語ではありません。この物語の主人公・中学生のキジは、オゲハという蝶のような生き物を飼い始めるが、一切の愛情はなくその扱いはペット以下という残酷なもの。主人公の残虐性と無関心さから人間の恐ろしさが垣間見え、正体不明の生き物よりも人間が一番怖い!と思わずぞっとしてしまいます。また独特な空気感の中で、繊細なイラストと最低限のセリフのみでじっくり魅せているのが『オゲハ』の特徴。仄暗い不思議な世界観を皆さんも是非味わってみて下さい。
瀬川昇(KADOKAWA 月刊コミックジーン編集部)推薦
「大魔法使いなんです…よね?」U-temo
4コマ作品なのですが、コンセプトが極端。
登場人物は二人だけ。探偵事務所を営む“大魔法使いさん”と、アルバイトの“ミユキくん”。壮大なストーリーも劇的な展開も、わかりやすいギャグも何もない。あるのは、すべてのネタが「大魔法使いなんですよね?」というミユキくんからのフリで始まるという、究極にシンプルな出だしのみ。
始まりは同じだけど、最後はいつも違う。そのパターンは2巻合計で200以上。
まさに、漫画史上最もシバリがきつい、究極の1テーマコミックです。
斉藤由香里(KADOKAWA コミックビーズログ編集部)推薦
「妖狐のおまわりさん」宮尾にゅん
新米おまわりさん・水卜愛秋(みうらよしあき)巡査の相棒、東狐(とっこ)先輩の正体はなんと………伝説の妖怪・妖狐だった!?
妖怪事件に巻き込まれっぱなしの新人・水卜ちゃんも、3巻でだいぶ成長しています!!
非力な人間でありながらも、妖怪事件の被害者を一人でも救おうという正義感と情熱から、エリート妖怪たちから一目置かれる存在に……。
そんな水卜ちゃんと、イケメン妖狐の東狐先輩の絆が深まるエピソードも見逃せません!!
土屋賢司(講談社 ARIA編集部)推薦
「私のオオカミくん」野切耀子
『私のオオカミくん』と最初聞いたときオオカミっぽい孤高のオレ様男子とのラブコメ?と思いました。でも、この話に出てくるのは人間に姿を変えることができる正真正銘のオオカミ男子・大神くん。孤高でもオレ様でもないどころか、ケモ耳になったりしっぽを出したり主人公のこむぎの匂いをくんくん嗅ぎにきたりするお茶目なとこも。そして前の学校でハブられていた過去を持つこむぎの背中を押して応援してくれる優しさを持った素敵な男の子でした。女子高生と人外男子、北海道の自然をバックに出会った“運命の2人”。この冬に絶対おススメのラブストーリーです!
鈴木学(講談社 Kiss/ハツキス編集部)推薦
「バラ色の聖戦」こやまゆかり
連載100回&単行本20巻! 「Kiss」の看板作品がついに完結しました。平凡な主婦だった真琴が夫の浮気を機に一念発起、魑魅魍魎のプロモデルの世界でサクセスを目指すというストーリーです。吹石一恵さん主演でTVドラマにもなりました。プライドを懸けた女性たちのドロドロの戦い! 「続きが気になって仕方がない!」とKiss読者から圧倒的な支持を得つづけた作品です。最終20巻は1月13日発売。ぜひ一気読みして、Kiss名物「こやまゆかり節」をご堪能ください!!
冨澤絵美(講談社 ITAN編集部)推薦
「昭和元禄落語心中」雲田はるこ
この作品は、人間そのものを問うた漫画です。執着、義理、恩、絆…人は日々、様々なしがらみの中で生きています。ときに面倒で、ときに厄介。でも、その中でしか見つけられない幸せがある。「落語漫画ではなく落語家漫画を描きたかった」という著者の言葉どおり、落語家の一生を描くことで落語という芸の成長が描かれていきますが、そこに人間の本質を盛り込む手腕は圧巻です。人間とは愛おしいもの、そんな人の心が生んだ落語だからこそ、決して無くなったりはしないのだという明るい希望を伝える傑作です。
鈴木重毅(講談社 デザート編集部)推薦
「3D彼女」那波マオ
ゲームやアニメの二次元の女の子さえいれば一人で生きていけると思っていた、つっつんこと筒井光。そんな彼が、超絶リアル美女・色葉から告白され振り回されながらも、少しずつ成長していく姿がたまりません。笑いと涙と勇気があふれるこの作品は、完結後男性読者も大きく増やしています。少女漫画史上最弱のヒーロー、つっつんの活躍(?)をぜひ読んでください!
※版元名・誌名は50音順に掲載
次のページ » アンケートはまだまだ続く!後半12タイトルはこちらから
太田和元(秋田書店 エレガンスイブ編集部)推薦
既刊全4巻
Webサイト・チャンピオンクロス(秋田書店)掲載
「サエイズム」内水融
スーパー美少女・真木冴。彼女に愛されたものに待つのは途方もない悲劇。そんな彼女の愛情はいじめられっ子・美沙緒に向かいますが…。単行本全4巻の終盤までめまぐるしくストーリーが動き、暴走する冴のストーカー行為はエスカレート。暴力、エロ、ミステリー、あらゆるジャンルを呑み込んで、複雑怪奇に張り巡らされた物語の伏線が終盤次々に回収。見事な結末が待っています。読み出したら止まらない、学園サイコサスペンス!