中村涼子、はなしょー、どんぐりパワーズが語る ワタナベコメディスクール|「丁寧な授業で限界まで面白くなれる」

今でも養成所時代のノートを読む

──実際にWCSに入ってみて「ここがよかった」という点はありますか?

ミナコ うちらは、もともとネタを考えるのが苦手だったので、基礎的なことをめっちゃ教えてもらいました。「オチって最初とつながるんだ!」とか初めて知りましたし。本当に全部を教えていただいたと思います。

中村 私も養成所に入る前は「ここがこうだから笑いが起きるんだ」っていう仕組みをよく知らないまま突っ走っていたんですけど、WCSではその仕組みを全部教えてもらえるんです。間違えた方向に進みそうになったときにすぐ軌道修正できるのがよかったです。ネタの仕組みを知らなくてもお笑いはできるとは思うんですけど、知ったら知ったでできることがたくさん増えます。

──養成所時代の教えで今でも役に立っていることを具体的に教えてください。

はな 何が面白いのかわからなくなってしまったときに、ノートを見たら「とにかく騒げ」みたいなことが書いてあって(笑)。その次のライブでとりあえずマンキンで騒いでみたら、めっちゃウケました。養成所時代の教えって、自分がまだ0だったときにもらった言葉なので、自分の本質に適したアドバイスだと思うんです。だから毎回、スタートラインに立ったときの気持ちを思い出させてくれます。

左からはなしょー、中村涼子。

中村 「エンディングでとにかく笑え」という基本的な教えは私も心がけています(笑)。

はな わかる!「受け答えをちゃんとしろ」とか。

中村 「困ったら顔で逃げろ」も(笑)。

はな 正直、教えてもらったことの意味がわからなかったときもあるんですけど、「あのとき言っていたことはこういうことだったんだ」というのが今になって生かされていることが多くて。今でも授業中にとっていたノートを引っ張り出して、見返すことがあります。そういうときに養成所に通っていてよかったなと思いますね。

しょうこ 私も未だに思い出すのは、講師の「とにかく声を出せ」という言葉。今年の「M-1グランプリ」を見ていたら、やっぱり声の大きさが違うなって思いました。

あいこ たくさんのバラエティ番組を手がけてきた講師の方がいて、うちみたいな中卒にもわかるよう、難しい言葉を使わずに説明してくれるんです。

左からはなしょー、中村涼子、どんぐりパワーズ。

はな わかるー! 私も中卒なんで、言葉を噛み砕いてくれるんですよね。

あいこ そうそう! 「お前にはこう言ったほうがいいかな」って感じでわかりやすく。それにはすごく感謝しています。

はな 「THE W」の直前にネタ合わせしたとき、その講師の方は「今あるものでネタをどれだけ良質にできるか」って考えてくれたんです。焦らせないように。ネタの根本を否定せず「お前だったらもっとこういう表現ができる」って、その人の特徴に合わせたアドバイスをくれるのですごく安心します。助けられました。

WCSに通って人生が豊かになった

──養成所に通っていたことがお笑い以外の部分で生かされたこともあるのでは。

しょうこ はななんて元引きこもりだけど、明るくなったよね?

はな 引きこもったのは3カ月だけ(笑)。でも確かに私はかなり根暗だったんです。今までの人生で親不孝なことも結構してきて、それに対する罪悪感もあって「自分はなんてダメな人間なんだ」という思いがずっとあって。でも養成所でいろんな人に出会って、いろんな言葉を聞いて、少しずつ変わりました。養成所の人たちは親身になって私の言葉に耳を傾けてくれたし、「そういう生き方もある」「それは悪い生き方じゃないんだよ」ということを教えてくれて。「自分もまだまだ捨てたもんじゃないんだ」って思わせてくれて、そこから物事を前向きに考えられるようになりました。

しょうこ 私は逆に学級委員長とか生徒会長をやってきていたタイプで、真面目で頑固だったんです。でもお笑いを始めてからは「ダメな部分があるのも人間なんだ」って思えるようになって、人生が豊かになりました。いろんな自分を素直に見られるようになりました。

どんぐりパワーズ・ミナコ

ミナコ 自分のことをただのデブだと思っていたんですけど、かわいいって言ってもらえるようになって「私かわいいんだ!」って自信がつきました。

中村 女芸人の大半は逆なんだけどね(笑)。かわいいと思って入ったら「ブス」って言われるという。

はな そうですよ! こちら側はビックリしちゃうんですよね。「中の上」くらいかと思っていたら「下の上」だった(笑)。

──率直な意見を言ってもらえるような環境ということですかね(笑)。環境といえば、WCSは養成所時代からライブ経験を踏める場が整っているそうで、その点はいかがでしたか?

ミナコ 養成所時代のライブではランキングがビリまで出るんです。今の自分は何位なのかを知れるので、うれしい思いも悔しい思いもできます。ライブで10位以内に入れると、ネタ以外のやりとりやフリートークのような平場の授業も受けられるんです。それもWCSの特徴だなって思いました。しかも卒業してからも、その平場の授業でMCをさせてもらえたり。人生最初で最後のMC経験(笑)。

一同 まだわからんよ!

しょうこ 卒業してもスクールとつながりがあるっていうのも、ワタナベのいいところじゃないですかね。私たちもWCSのライブでMCをさせてもらったときは、在学生の熱気に触れて初心を思い出します。

ミナコ 校舎が中目黒なんですけど、やっぱり中目黒に触れられるのはうれしいです。おしゃれな街なんで(笑)。あんまり行くことないじゃないですか? やっぱ渋谷行っちゃう。

はな ギャル(の部分)出たよ!

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ワタナベコメディスクール

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ワタナベコメディスクールとは?

ワタナベコメディスクールは、60年以上の歴史を誇る渡辺プロダクショングループが2004年に開校した芸人養成所。お笑い業界で活躍するためのスキルやテクニックはもちろん、自己プロデュース能力やコミュニケーション能力を伸ばすための授業も展開される。また在学生がライブに出演できる機会が多く用意されているのも特長だ。

今回インタビューした芸人

左から

はなしょー
左 / 杵渕はな(キネブチハナ)
1993年5月24日生まれ。埼玉県出身。WCS17期生。
右 / 山田しょうこ(ヤマダショウコ)
1987年6月11日生まれ。埼玉県出身。WCS17期生。
中村涼子(ナカムラリョウコ)
1986年5月6日生まれ。新潟県出身。WCS5期生。
どんぐりパワーズ
左 / ミナコ
1985年6月19日生まれ。北海道出身。WCS23期生。
右 / あいこ(アイコ)
1991年5月9日生まれ。兵庫県出身。WCS23期生。