「M-1」準優勝に匹敵する春日の回

──春日さんにとって「すべらない話」のMVSはどういった価値を持つものでしょうか。

あの“春日の回”と言われた2008年の「M-1グランプリ」以来と言えるんじゃないかな。

──オードリーさんはその「M-1」で準優勝でしたが、とても印象的でしたね。

それと同じで、今回の「すべらない話」も“春日の回”ですよ。あの中で一番すべらなかったんだから。MVSってそういう賞でしょう？

──おっしゃる通りです。ではMVSを獲ったことによって、春日さんの今後の芸人人生はどう変わっていくと思われますか？

私はあまり優勝した経験がないんですよ。ほかにはフジテレビの「ニューウェーブ大賞」くらいじゃないですかね。2009年1月に第1回の「ニューウェーブ大賞」を受賞しまして。まあ2回目以降はないんですけども（笑）。最初で最後のチャンピオンですよ。

──春日さんの記憶の中では、それ以来の優勝だと。

フィンスイミングでは（「フィンスイミングワールドカップマスターズ」で）3位ですし、ボディビルも（「東京オープン選手権」で）5位とかですし。

──それもすごいことですけど。

そんな中で歴史のある、まぐれじゃ獲れないようなMVSという賞をもらったので、プロフィールの一番上に書いてほしいですね。

若林くんが私の話を前よりも聞いてくれる

──MVSを獲ったことについて、若林さんからは声をかけられましたか？

直接的にはそんなにないですね。事前にも若林くんにはどんな話をするか相談していないです。ただ、MVSを獲ったあとは、ラジオでの私のトーク部分で、前よりも私の話を聞いてくれるようになりました（笑）。ラジオでお互いのトークの部分が15分くらいずつあるんですけど、MVSを獲る前は、私の話のときに若林くんはキューシート（進行表）に落書きしていましたからね（笑）。

──話半分で春日さんの話を聞いていたと。

そうですね。それがなくなりました。大きな進歩ですよ。

──もし次に「すべらない話」のオファーがあれば、喜んで引き受けられますか？

うーん……7年断りたいですね（笑）。

──だいぶ間が空きますね！

それはそうですよ。今回私が「すべらない話」に持って行った話は、今までの芸歴ひっくるめての中から全部探したもので……いや、その前から、「オギャー！」からですわ。生まれたときから現在までの私の歴史の中から厳選したものですので。

──たしかに「生徒会長選挙」は小学校の頃の話ですね。

だから「7年あっても足りるかな？」というくらいですよ。最低でも3つは話を持って行きたいし、また5、6回当たる可能性もありますし。36年分の話を用意して持って行くわけだから、次に出るのは72歳のときですね（笑）。「すべらない話」は、それくらいの場ですよ。

──では最後に春日さんから読者へ向けて一言お願いします。

一番すべらなかった春日でございます。“春日の回”と呼ばれている伝説の「すべらない話」第28回。とにかくこのデーブイデー（＝DVD）で、私のMVSの話をもう一度観てもらいたい。あの長い尺で噛まずに最後まで行きました。たいしたもんですよ。ぜひともご購入を！