事務所対抗ライブで客観的に現状がわかった

──ほかの事務所との対抗ライブもあったんですよね。

吉住　ワタナベさんとよしもとさんとの対抗戦があって、にゃんこスターのアンゴラ村長さんが当時組んでいたコンビと戦って、めちゃくちゃ負けたんです。そういうときに横とのつながりができて、あとでライブに呼んでもらえたりもします。

吉田　他事務所にいる同期を初めて認識する。「あ、この人たちが同期なんだ」って。

吉住　自分たちの現状のレベルがほかと比べてどうなのかを客観的に観られる場なので、「自分たちはゆるくなってるんじゃないか？」と意識できます。

特技を突き詰めることが大事

──「芸人になる前に、これをやっておけばよかった」と思っていることはありますか？ 芸人を目指す方へのアドバイスになればと。

玉　私は歯の矯正です。前歯が1本出ていて、これから仕事が順調に行けば食レポもしたいのですが、歯が出てるとアカンなと。

吉住　そんな答えでいいの？（笑）

河田　私は小さい頃に貧乏だったんですけど、貧乏で暗かったときのエピソードや沖縄のことをちゃんとメモしておけばよかったなと。沖縄のことをすごく聞かれるんですけど、沖縄でも山のほうに住んでいたので、沖縄のあるあるがあんまり出せない（笑）。

吉田　私は学生時代に何も習い事をしていなかったんです。デビューすると特技を求められたりするので、スキルがあればいい。JCAは週3の授業なので、通いながらでも時間的に余裕はあると思います。

伊藤　特技を聞かれることは本当に多いですね。何が一番得意なのかを突き詰めておけばよかったと思います。

吉住　ものに執着してマニアックに突き詰める能力ってお笑いでは大事で。私、子供の頃のどこかの瞬間、まったく他人に興味がなくなったんです。そこから他人にも物にも執着しなくなっちゃって、趣味が見つけにくい。JCAでまだ時間があるときに、何かに執着したり習い事をしたりするといいのでは。

伊藤　たしかに、得意ジャンルを生かして仕事を取っている方がいますよね。

吉住　そっちが仕事への近道なんじゃないかなと。ネタのあとにフリートークというのがどの番組でもあると思うので、そこで語れるものがあるといいかなと。

河田　JCAの頃は「これはなんのためになるんだろう？」と思ってたけど、今考えると全部がためになることだったんだなと。

吉住　私はピンなので、“無対象”のものを相手にコントをやりたいんですけど、パントマイムの授業をちゃんとやってくださってたのに、そのときはコンビ組んでたから「ま、いっか」って思ってふざけちゃってた（笑）。

玉　私たちコンビでも無対象の2人を入れた計4人のコントはグチャグチャでした。

伊藤　「あのときちゃんとパントマイムやっておけば」って思ったもんね。パントマイムができてないから、合コンみたいな設定で2人が全然違う方向を見てたりするから。

吉住　パントマイムは本当に大事！ いかちゃんもピンだから無対象のものと戦っているところだと思うけど、「こういうのをやっておけばよかったな」っていうことはない？

いかちゃん　えー、全部楽しかった（笑）。

吉住　いかちゃん、授業は皆勤なんですよ。ただ、変に大食いキャラを付けられたことがあって、大喜利の授業でどんなお題に対しても基本的に食べ物で答える、っていう縛りにめっちゃ苦しんでた（笑）。

いかちゃん　自分で大食いって言ったつもりはないんだけど。

吉住　そういうのもあるんで、自分のキャラを見誤らないでほしいです。