お笑いナタリー Power Push - スクールJCA
スクールJCAってどんなところ? 卒業生代表の人力舎芸人が座談会
月1回の事務所ライブが経験になる
──お笑いライブに出演するのはスクールJCA時代が初めてでしたか?
森本 僕は大学時代にお笑いサークルに入っていて、舞台にも出てました。
──ほかの方は、ほぼゼロと言っていい?
ホビー そうですね。いくら養成所で勉強しても、初舞台で板の上にバーンって立ったときにゼロになりました。
菅原 僕は全然緊張しなくて。お祭りだと思っていました(笑)。
櫻田 フェス感覚で出てたんですよ。ド素人が!(笑)
菅原 そのときはまだ現実味がなくて、面白いと思ったことをお客さんの前に出してもそこまでウケなかったんですよ。覚悟が足りなかったんだなと気付いて、次からは緊張してちゃんとできました。ライブを何回もやることで経験にもなりますし。1カ月に1回、養成所のライブがあるのはいいですね。
櫻田 俺は死ぬほど緊張しました。「こんなに俺のこと見るの?」「俺たちだけの時間がこんなにある!」って。
森本 たしかに、ほかの養成所ではネタ時間が1分とか2分とかなのに、僕たちはいきなり3分もらえるんですよ。
──2分と3分では、だいぶ違うんでしょうか?
森本 別の競技だと思ってください。
菅原 3分でやる理由は「起承転結を付けられるように」と教えられました。
アンタッチャブル柴田の言葉が一生の思い出に
──芸人の先輩で講師に来られた方はいらっしゃいますか?
森本 アンタッチャブル柴田さんが来ました。「ネタ見せしよう」ってなって、みんな萎縮していました。
長谷川 僕らが柴田さんの授業を受けたときは、30分くらいおしゃべりして、そのときのエネルギー量がすごくて! テレビを通して伝えるんだったら、生で見たときにこれくらいのエネルギー量がなきゃダメなんだ、と思いました。しゃべってるだけで鳥肌が立ちました。
ホビー 俺は柴田さんに憧れてお笑いを始めたんです。講師で来たときに、ネタ見せで「文句ないよね!」ってお褒めの言葉をいただいて、感無量でした。
長谷川 まあ、そのネタは僕が考えたんですけど(笑)。
ホビー 柴田さんは超有名だし大先輩だし、褒めていただいたのは一生の思い出になります。
長谷川 それと福澤朗さんが来たときは、「エンタの神様」のエピソードも踏まえて伝えてくれて、説得力がすごかったです。現場で第一線を走っている方の生の声が聴けるのは勉強になりました。
──ほかの事務所さんとの対抗戦ライブもあったそうですね。
森本 NSCさんとライブをやりました。最後の結果発表のときに吉本さんの団体芸が確立されていて、ほぼプロなんです。それを僕らが特等席で見て「面白い!」って思うだけ(笑)。あれは大反省でした。
長谷川 ネタ以外のところも仕込んでいるハングリー精神や芸人根性は見習わないといけないと思いました。
──対抗戦を経験することによって、これからこの世界でやっていくぞという覚悟は強まりました?
森本 それはありますね。
ホビー 事務所の同期を意識するようにもなります。
長谷川 対抗戦って審査員の方を外部から呼ぶんです。僕らのときは「ぐるナイ」の「おもしろ荘」のディレクターさんが審査して、同期のピン芸人の高橋ちゃんを面白いって言って、すぐに「おもしろ荘」に呼んでいた。テレビの世界は意外と近いんだな、がんばったらいけるんだな、と。チャンスが転がっているのを目の当たりにしてモチベーションが上がりました。
ホビー 対抗戦ではどちらかの事務所から芸歴が近めの先輩がMCとして出るので、絡みが増えてつながりができる。
森本 対抗戦終わりに吉本の人と飲みに行ったりして近況も伝わってきました。
菅原 戦いに行くって感じはいいですよね。ゲリラ部隊だなと。
ホビー 普段のライブでは全員がライバルでも、対抗戦だと「NSC倒しにいくぞ!」という仲間意識が生まれたりします。
森本 ただ、味方感がある一方で、やっぱりライバルなので「あいつは勝ってるのか」って複雑な気持ちにもなりますけどね。個人的には切磋琢磨できました。
通うだけで東京03さんがたまに見られる
──スクールJCAで生活していくうえで、西新宿という立地や校内の設備についてはどう思われますか?
森本 僕らが通っていた頃は東高円寺のおんぼろビルの4階で、ずっと床に座ってたんですよ。それが今ではこんなに整った設備があって。本当にここは恵まれています!
菅原 隣に新宿があることで、小道具もそこらじゅうにいい店があるので揃えやすいです。
櫻田 東高円寺の時代を経験した人間から言うと、ここは稽古場もちゃんとしたのがあるし、すべてが全然違う。
菅原 新宿中央公園が近くにあって、そこでネタ合わせをすると開放感があっていいです。ネタ合わせが行き詰まるとモヤモヤするから、公園の滝でマイナスイオンをもらうと、いい循環が生まれる。パワースポットですよ。
森本 これは個人の意見ですけどね。
──アナクロニスティックのお2人は、スクールJCA時代をここで過ごされたんですよね。
ホビー 新宿の都心で山ほど遊び場があって最高でした!(笑) 同期連中と遊びに行くのはけっこう重要なんですよ。
長谷川 あと単純にライブ会場がいっぱいあるので、稽古場に寄って練習してからライブに行けるので助かっています。スクールJCAで授業に行ってから先輩のライブを見学する、というのも歩く距離でできる。
森本 先輩がたまに話しかけてくれたりするのもよくない?
長谷川 先輩がここでネタ合わせをしていたりするので、がんばらなきゃなって気持ちになりますよね。東京03さんが普通に座ってたりするので。
ホビー シンプルな話、スクールJCAに通うだけで東京03さんがたまに見られるよ、って言いたいです。
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スクールJCA
オーディション日:2016年2月7日(日)13:00~
(定員数に達した場合は16:00~)
※願書による書類審査があり、通過者には別途詳細を連絡する。
詳しくはこちらまで。
トンツカタン
左 / 菅原好謙(スガワラヨシノリ)
1989年9月26日生まれ。埼玉県出身。
中 / 森本晋太郎(モリモトシンタロウ)
1990年1月9日生まれ。東京都出身。
右 / 櫻田佑(サクラダタスク)
1989年9月4日生まれ。秋田県出身。
アナクロニスティック
左 / 長谷川巧貴(ハセガワコウキ)
1991年5月31日生まれ。神奈川県出身。
右 / ホビー
1992年1月11日生まれ。神奈川県出身。