NON STYLEが語る「コードギアス 復活のルルーシュ」|ダークヒーロー「ルルーシュ」の魅力を井上はどう見る?

2月9日に全国公開される映画「コードギアス 復活のルルーシュ」の特集が、映画ナタリーを皮切りに各ナタリーにて展開中。その一環としてお笑いナタリーではNON STYLEに話を聞いた。井上が大の「コードギアス」ファンを公言しており、石田も作品を観ているという。

昨年2018年12月に「コードギアス 復活のルルーシュ」の完成披露試写会が都内にて行われ、井上が「コードギアス」シリーズの主人公・ゼロ(ルルーシュ)のコスプレ、石田がヒロイン・C.C.のコスプレで舞台挨拶に登壇した(参照:NON STYLE井上が「コードギアス」愛アピール、コンビでコスプレ)。2人へのインタビューはその直後に行い、井上に作品の魅力や見どころを熱弁してもらったほか、石田にもトークに参加してもらった。

取材 / はるのおと 文 / 成田邦洋 写真 / 長谷川智紀

コスプレの出来は120点

──舞台挨拶、おつかれさまでした。手応えはいかがでしたか?

石田明

石田明 2018年にやった仕事の中で一番面白かったと思います。

井上裕介 ハードル低いなあ!(笑)

石田 一番いい出来でしたね。

井上 でも、まさかですけど同じ意見なんです。

石田 お前もかい(笑)。

井上 僕はアニメ全般が好きなので、どんな形でもアニメの仕事に携わらせていただけるのは本当にうれしいです。

石田 40歳前にもなって2人でコスプレをさせてもらって、幸せやなあと思ってます。採寸までしてもらって。

──コスプレの出来にご自身で点数を付けるなら何点?

井上裕介

井上 衣装さんにがんばっていただいたので120点です! 仮面の中も呼吸がしやすいようになってて、周りがよく見えるので助かります。痛くないようにスポンジも入れていただきました。

石田 あのお面、買い取ったほうがいいと思うで? これからお笑いはあの仮面でやったほうがいい。

井上 誰が顔を隠さなアカンねん!(笑)

石田 しかも顔を隠して出ていったあと、仮面を外して素顔がわかったときに大爆笑になると思うねんけど。「井上やったんかーい!」って。

井上 大爆笑するか!

──石田さんはC.C.のコスプレをしてみて、いかがでしたか?

石田 衣装をジャストサイズで作ってもらってよかったのですが、高さ13cmのヒールを履くのだけはバランスが取れなくてつらかったです(笑)。

ダークヒーロー、ルルーシュの魅力

──ここからは「コードギアス」の作品全般についてお聞きします。井上さんが最初に観たきっかけは?

井上裕介

井上 普段からいろんなアニメを観ていまして、特にロボット系のアニメが好きなんですよ。ネットに書かれている「アニメ好きはこれだけは外しちゃいけない」っていう作品の中に「コードギアス」が入っていたので観てみようと。3年くらい前ですかね。

──ご自身の後輩にオススメするくらいハマったと伺いしました。

井上 ハマりました。ルルーシュは一言で言うとダークヒーローなんですけど、話が進めば進むほど、そのダークの中には信念があり、妹への思いがあり、「世の中を変えたい」という思いがあるのがわかって。その野望のもとで「自分が悪くなる」という選択をしているのがルルーシュの一番の魅力じゃないかなと思います。

──お笑いナタリーの読者には「コードギアス」を観たことがない人も多いと思います。そんな方に向けてポイントを挙げるとすれば?

井上 ルルーシュの視点から見るのか、スザクの視点から見るのかで「コードギアス」という物語は大きく違ってきます。

──ルルーシュの親友で、もう1人の主人公と言ってもいいポジションの枢木スザクですね。

井上 自分がどっち側の人間を贔屓にするかで正義が変わってくる。そこが面白いところで、1周目はルルーシュの気持ちで観ても、2周目はスザクの気持ちで観たらまた違ったアニメに見えてきます。また「ギアス」という魔法みたいな能力があって、それをどう使うかも楽しいところだし、ロボットのバトルシーンのアクションも爽快でカッコいいです。

石田明

──石田さんは現時点で「コードギアス」に対してどんな印象をお持ちですか?

石田 1話から少しずつ観てたんですけど、いかんせん子供が騒いで、まったく集中できない状態で観てます(笑)。改めて1人で観たいなと思って夜中にこっそり観てたら、嫁さんに「何エロいの観てるの?」って言われて、手詰まりです(笑)。面白いことはふんわりとわかっているので、しっかり観てからいろいろしゃべりたいです。

今の日本へのアンチテーゼを感じる

──井上さんにもう少しルルーシュのキャラクターについて掘り下げてお聞きしてもよいでしょうか?

井上 彼のギアスは「絶対遵守」という、他人を思い通りに動かせる能力で、その能力って実はほとんど世の人のためにしか使っていない。自分の私利私欲ではなく常に誰かのためにがんばって、誰かのために悪い存在であり続けている。横暴な人間ではないんです。

──偽悪というか、自分が悪になってでもいいことをしてやろうと。

井上裕介

井上 今の世の中にもつながる部分があると思います。多数決の世の中なので、日本という大きな国に対していいことを言っていたとしても、それが少数派だとすれば「悪」とされたりすることもあるじゃないですか。「コードギアス」には、そんな日本に対するアンチテーゼのようなものを感じます。

──井上さんは舞台挨拶でルルーシュのことを「ルル」と呼んでいたのが印象的です。あれは、彼に対する愛着などの表れでしょうか?

井上 自分が好きなルルーシュは、アッシュフォード学園での生活でみんなに「ルル」って呼ばれているときですから。本当のルルーシュは学園のときにいるルルであったり、(妹の)ナナリーと一緒にいるときのルルであったりする。みんなのリーダーじゃないといけないときは、無理してゼロを演じてる気がします。

──では、枢木スザクについてはどんな印象をお持ちでしょうか?

井上 スザクとルルーシュは生まれたタイミングが同じで育ってきた環境が違うから、表裏一体だと思うんです。育ってきた環境が逆やったら、スザクがゼロになってギアスを継承していたかもしれない。そんな2人が正反対の道を歩むのが面白いですね。

──石田さん、ネタバレになる話があって申し訳ないですが、まずは11話までご覧になれば最高に面白いと思うのでこの調子で観ていただければ。

石田 わかりました。この調子でね。