「M-1グランプリ2023」|TOMOMI&RINA(SCANDAL)、澤部渡(スカート)、DJ KOO、佐々木未来、日高大介が三連単優勝予想

「M-1グランプリ2023」決勝戦は12月24日(日)、クリスマスイブに生放送! 今年のM-1には過去最多となる8540組がエントリーした。その中から勝ち上がったファイナリストは、カベポスター、くらげ、さや香、真空ジェシカ、ダンビラムーチョ、マユリカ、モグライダー、ヤーレンズ、令和ロマン(五十音順)の9組。ABCテレビ・テレビ朝日系で生放送される決勝で、当日行われる敗者復活1組を加えた10組が王者の座を狙う。昨年のウエストランドに続く新王者は誰なのか?

お笑いナタリーは今年も「M-1グランプリ」で優勝、2位、3位となるコンビの三連単予想を、お笑い好きとして知られる著名人5名に依頼した。そのメンバーは、SCANDALのTOMOMIとRINA、澤部渡(スカート)、DJ KOO、声優の佐々木未来、クイズ作家の日高大介。決勝で爪あとを残しそうなコンビや敗者復活を勝ち上がりそうなコンビについても予想を聞いた。

取材・構成 / 成田邦洋

「M-1グランプリ2023」ファイナリスト
「M-1グランプリ2023」優勝予想

TOMOMI(SCANDAL)

TOMOMI(SCANDAL)

念願の初決勝で優勝する姿を期待しています!

ただのバンドマンが順位をつけるのは心苦しいですが、個人的な好みでなんとかつけさせて頂きました。

1位のヤーレンズさんは、ボケの数が圧倒的でスピーディーな上、1つひとつのフレーズの破壊力も抜群な楢原さんと、それらを全てこちらにわかりやすく冷静かつ明るくツッコむ出井さんのバランスが絶妙で、4分経った頃、私は笑い疲れて瀕死状態です。2015年から毎年惜しいところで敗退となってしまっていましたが、遂にやって来た念願の初決勝で優勝する姿を期待しています!

2位のモグライダーさんは、ともしげさんのキュートなキャラクターと、芝さんのお洒落なツッコミが大好きなのですが、知名度のあるお二人なので逆にハードルが上がってしまいそうなところ、毎回視聴者の期待を大幅に超えて大爆発を起こしてくれることが実は本当に凄まじいことなのではないかと思っています。2021年の決勝はリハーサルスタジオでメンバーやスタッフと観ていたのですが、その時もスタジオ内大爆笑でした!

3位のさや香さんは、去年のM-1で準優勝されているので言うまでもありませんが、そのエネルギーとパッションにいつも元気をもらっています。また、ネタの振り幅がとんでもないことと、お二人がオールラウンダーでいらっしゃることで決勝ではどんなステージが観られるのか全く想像がつかず、一番楽しみにしているコンビでもあります。

とにかく12月24日が待ちきれません。感動する準備は出来ています!

RINA(SCANDAL)

RINA(SCANDAL)

時代への配慮もありながらギリギリを攻めてる

マユリカ

時代への配慮もありながらギリギリを攻めてる感じが絶妙だと思います。聞き取りやすい声で、想像の斜め上に展開されていく漫才に、始めからからグッと惹きつけられます。テンポのよさも気持ちいい。準決のネタも好きでした。以前、千原ジュニアさんのYouTubeに出られてたのを見て、フリートークも魅力的だなと思いました。いい尖りと勢いを持ち合わせて、なんだか全てが整った感。今年上京されたそうなので、来年の東京生活がよりよいものになるように、いい結果を出して欲しいです!

令和ロマン

和やかなふたりの空気感、人間力、その関係性があるからこそ生まれる漫才。独特な設定や世界観でも誰も置いていかない感じも素敵です。くるまさんの言い回しや声色がアクセントになってたり、人の記憶に残る漫才だなぁと思います。決勝でどんなネタが見られるのかめちゃめちゃ楽しみです!

さや香

集中力や漫才にかけるふたりの想いが伝わってきて、見ててヒリヒリします。そういう緊張感を持ってるコンビは格好いいです。王道の漫才を見せてくれる満足度とクオリティの高さ。今まで2回決勝で戦った経験値があるのも強いなと思います。安定感と迫力ある漫才を、決勝でも見せつけて欲しいです!

くらげ

みんなで楽しめて、分かりやすくて、お茶の間を巻き込めそうな予感。準決のネタをみて、いっぱい色んなものの名前覚えたんだなって想像したらめちゃくちゃ可愛く思えてきました。笑 決勝進出者発表のときの反応もグッときました。応援したくなるふたりです。

ニッポンの社長

ニッポンの社長のネタ、大好きです。いつも大きな笑いが起こってるイメージ。1本でも多く、テレビでふたりのネタを見たいので、期待を込めて。

毎年、年末ライブのリハーサル期間中にM-1グランプリの放送があって、スタジオで見ながら年内ラストを駆け抜ける元気を貰っています。ドキドキと笑いをありがとうございますの気持ちでいっぱいです。今年もどんなドラマが繰り広げられるのか本当に楽しみにしています!

プロフィール

SCANDAL(スキャンダル)

HARUNA(Vo, G)、MAMI(G, Vo)、TOMOMI(B, Vo)、RINA(Dr, Vo)からなる4人組ガールズバンド。2006年に大阪・京橋で結成され、2008年にシングル「DOLL」でメジャーデビューを果たす。翌2009年にはシングル「少女S」で日本レコード大賞新人賞受賞。2023年8月21日には「同一メンバーによる最長活動ロックバンド(女性)」としてギネス世界記録に認定された。10月に29枚目のシングル「ハイライトの中で僕らずっと」をリリース。

澤部渡(スカート)

澤部渡(スカート)

異端でありながら王道と言っていい漫才

敗者復活はママタルトに一票。ママタルトには王になってほしい。爪あとを残しそうなのはヤーレンズ。ボケに品のよさがあり、準決勝ではツッコまれないボケも心地よく響きました。カベポスターは肩肘張らずに笑える楽しさに溢れていましたし、令和ロマン、真空ジェシカはもはや異端でありながら王道と言っていい漫才だったように思えました。異次元のバカバカしさを持ったくらげ、ダンビラムーチョも期待しています。昨年同様、私に都合がいい妄想を書こうと思っていたのですが、なにか少しだけ現実が妄想を侵食してきているのか、カチカチな予想になった気もしています。

敗者復活枠はネタの面白さよりもコンビの知名度が優先されるような時があったように思えて、悔しい気持ちになることが過去に何度かあったので、最終的には芸人審査員が審査する、と聞いてほっとしています。ママタルトには決勝の舞台にあがってぶちかましてほしいのはもちろんなのですが、シシガシラ、きしたかの、トム・ブラウンの活躍も楽しみにしています。

プロフィール

澤部渡(サワベワタル)

シンガーソングライター。2006年にソロプロジェクト・スカート名義で音楽活動を開始。2023年9月に「期待と予感」を配信リリースした。これは澤部も審査員を務めた25歳以下限定のお笑い賞レース「UNDER 25 OWARAI CHAMPIONSHIP」の主題歌として書き下ろされた楽曲。

DJ KOO

DJ KOO

ドキドキしながらも超応援爆笑 DO DANCE!!

全組タメ息が出る程の面白さ、凄い大会です!!

そんな強者揃いの今大会、僕の本命予想はモグライダーさん!! お二人のキャラが際立ってとても見易く、特にともしげさんの憎めない天然キャラを芝さんがホントにうまく成り立たせた完璧な仕上がり!! 一見シンプルな歌ネタをどんどんビルドアップさせ(ちょくちょく繰り出す芝さんのジャブ的な突っ込みもかなり効いてる!)、突っ込まれた後のともしげさんのリアクションも面白く会場をどんどん巻き込み、次の笑いを期待させピークを積み上げていく!! 更に昭和歌謡は今年のトレンドなので良い波に乗って連鎖反応を起こすでしょう!! 物凄い面子の今大会で、どこの順番に入っても独自のスタイルをしっかりお持ちなので爆笑パフォーマンスは間違いない!!

勢い、手数、ワードセンス、テンポ感、笑いの多さ、どれを取っても90点代後半を叩き出すであろうヤーレンズさんとさや香さん、この2組は完璧上位入賞クオリティ!! ヤーレンズさんの奇想天外なボケに展開の早さ、面白ワードの入れ込み、絶妙なタイミング、どこを取っても笑いの連発、頭ひとつ抜けてます!!

くらげさんのワードネタ、これはマジでヤバいです!! シンプルだけど言葉の連続性がクセになる新鮮な笑い、もうネタが進むに連れオーディエンスが次に何が来るか笑う気満々で待ってる爆笑ループ、一生懸命覚えて来ました感が無いのもめっちゃ良きです!!

ダンビラムーチョさんの歌ネタの潔さ面白さ、ナンか突き抜けた新鮮さが物凄く感じます!! 曲を口で再現する上手さとテクニックとバカバカしさ、これは間違いなく爪あと残しますよ!!

僕ホント、オズワルドさん大好きで絶対決勝のステージに居て欲しいです!! 様々な戦いを経験なさってるお二人、敗者復活からドラマチックな展開を超期待しています!!

大阪時代からずっと注目をしていたマユリカさんを決勝ステージで見られるのも超嬉しいですし、前大会で僕が本命にあげた真空ジェシカさんも去年以上のぶっ飛んだイリュージョンな仕上がりだし、かなりの高得点で僅差の争いになると思います!!

どのコンビが優勝しても誰もが納得のファイナリストの皆さん!! ドキドキしながらも超応援爆笑 DO DANCE!!

あと個人的にナイスキッズ賞を受賞したラブリースマイリーベイビーのお二人、めっちゃ明るくてピュアでネタの内容とギャップ萌えです!!

プロフィール

DJ KOO(ディージェーコー)

TRFのリーダー、DJ、日本屈指の盛り上げ番長。トータルCDセールスは2200万枚を超え、多くの人に今なお愛され続けている。現在はTRFの活動と共に「日本を元気に!笑顔に!」をモットーに、盆踊りとDJを融合させた“進化型お祭りエンタテインメント”で話題沸騰。2023年2月にTRFデビュー30周年を迎えた。

佐々木未来

佐々木未来

チャンピオンの風格が漂っているように感じます

昨年の決勝のさや香さんの衝撃再び!でした! 勢いもパワーアップ! この勢いのまま優勝するのではと予想します! 「チャンピオン」の風格が漂っているように感じます。

2位予想のヤーレンズさんはとにかく個人的に好きです。怒涛のボケに優しくも鋭いツッコミ。お二人の柔らかい雰囲気、大好きです!

3位予想はカベポスターさん! 前回トップバッターが辛かったことが記憶に新しいですが、準決勝は大きい拍手笑いもありましたし、3位以内濃厚ではと期待しています。

爪あとを残しそうな方もたくさんいそうなのですが、イチオシはダンビラムーチョさん! 昨年の敗者復活戦も衝撃的でした(笑)。歌声と大爆笑でめちゃくちゃにしてほしいです!

敗者復活予想はロングコートダディさん! 今年のキングオブコントが悔しい結果になってしまったので。来年ラストイヤーですし、敗者復活から優勝のゴールテープを切ってほしいです!

そのほか、去年の敗者復活戦で爆発していた令和ロマンさん! 近い将来、決勝の舞台に立つお二人の姿が見られそうだなと思っていましたが、こんなにすぐ見られるとは! とても楽しみです!

毎年思っていることですが、誰が優勝してもおかしくないし、誰が優勝してもビックリする! こんなにドキドキワクワクする大会はありません! 今年はクリスマスイブに開催ということで、友人たちとケーキを食べながら新たなチャンピオンの誕生を待ちたいと思います!

プロフィール

佐々木未来(ササキミコイ)

3月30日生まれ。声優。「けものフレンズ」や「探偵オペラ ミルキィホームズ」シリーズなど多数の作品に出演している。響所属。

日高大介

日高大介

熱量そのままで構成の緻密さがアップしている

1位はさや香。準決勝は圧巻でした。M-1グランプリの歴代チャンピオンが優勝した要素がたくさん詰まっているような漫才。4分間の使い方が抜群。去年の熱量そのままで、構成の緻密さがアップしている気がします。今年のM-1のキャッチフレーズ「爆笑が、爆発する。」をまさに体現したようなネタでした。ポスターに書いてある「ぶつかり合い」「圧倒的」、そして「執念」。これらを兼ね備えたネタが爆発する瞬間を、決勝の舞台で見たいです!

一番迷ったのが2位。去年の敗者復活戦では森山直太朗を熱唱するネタで一番「爪あと」を残したともいえるダンビラムーチョですが、準決勝は今年も歌ネタ。ただ、このジャンルの中でも、まさか「そこを掘り下げるか!」という着眼点が最高でした。決勝戦のスタジオのお客さんのうねるような拍手笑いが目に浮かびます。ということは審査員の点数にも反映されるはずで、最終決戦の3組に残るのではないでしょうか。老若男女にハマりそうな選曲もお見事です!

3位はカベポスターにしました。綺麗な右肩上がりで、2人の表情も面白く、耳に残るワードや伏線回収を巧みに備えた漫才。見れば見るほど入念な仕掛けが解き明かされていくような気持ちよさがあり、繰り返して見ても飽きません。去年はトップバッターでしたが、今年は中盤から後半あたりできっちりとハマるところを見てみたいです!

くらげは、見た目とのネタのアンバランスさがお見事。決勝の舞台でこのネタをやれば、いろんな意味で露出が増えるのではないでしょうか!

敗者復活戦はルール改正により、おそらく準決勝10位に近く、なおかつ当日のコンディションが良いコンビが選ばれるでしょう。この文章を書いている時点では芸人審査員がどなたなのか分かりませんが、まずは会場のお客さんに選ばれる必要があるということで、準決勝の評判が良かったナイチンゲールダンスにしました。僕も携わっている「Qさま!!」というクイズ番組に中野なかるてぃんさんが出演されたことがあるのですが、フリートークや瞬発力もお見事でしたので、推させていただきます!

僕は46歳なのですが、M-1グランプリが始まって23年目。人生のちょうど後半をこの番組で楽しませていることになります。過去18回とも、年に一度の決勝戦までに体調を整え、お昼からテレビの前に座り、紙とペンを用意して、生放送の決勝を楽しむ生活を送ってきました。しかし今回、19回目にして初めて「事前に準決勝以前のネタを見る」という、人生初の「M-1の観方」を味わうことになりました。

モグライダー、真空ジェシカ、ヤーレンズ、令和ロマン、マユリカの漫才も本当に面白かったです! 決勝本番では、僕の予想なんて簡単に吹き飛ばしてください!

大会創始者の島田紳助さんは、2001年の第1回大会の中で「1603組の中の10組ですから、全組とも勝者」と仰いました。以降レベルは上がりまくり、今や8540組の準決勝進出31組、いやひょっとして準々決勝進出123組は、全組とも勝者なのかもしれません。世界トップレベルの最高の漫才を、最高の人間ドキュメントを、最高のクリスマスプレゼントを、心から期待しております!

プロフィール

日高大介(ヒダカダイスケ)

宮崎県生まれ、静岡県育ちのクイズ作家。「クイズ!ヘキサゴンII」「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」「高校生クイズ」など多数の番組で問題作成を手がける。自身も「笑っていいとも!」「プロフェッショナル 仕事の流儀」「くりぃむナンタラ」「マヂカルクリエイターズ」といった番組に出演するなどマルチに活躍中。