横澤夏子が語る「心が叫びたがってるんだ。」|夏子’s EYEで主要4キャラ解説

「夏子’s EYE」主要4キャラを横澤夏子が解説!

──ここからは人間観察が得意な横澤さん目線で、主要キャラクター4人の人物像を紹介していただきます。

坂上拓実(中島健人)
坂上拓実(中島健人)
子供の頃にとある発言で母親を悲しませてしまい、それ以来本心をしまい込む。似た経験を持つ順の理解者。
夏子's EYE
王子様は王子様なんだけど、“ネガティブな王子様”。ドッジボールとかやらないだろうなって思います(笑)。いわゆるクラスの人気者じゃないんだけど、女の子からしたら気になっちゃう存在ですよね。「2番目の男」っていうのかな。合唱コンクールでは、立候補じゃなくてみんなに言われてピアノを弾いてくれると思います。

拓実へひとこと

女の子に優しくしすぎるところが罪! ブサイクだったらまだよかったのに。これだけカッコいいんだから、ちょっとでも優しくされたらそりゃ好きになっちゃうよ。あんたの行動、もう答え出てんじゃん! 責任持って行動して?

成瀬順(芳根京子)
成瀬順(芳根京子)
“呪い“によってしゃべるとお腹が痛くなる。拓実たちのサポートを受けながらクラスにも打ち解けるように。
夏子's EYE
順は子供の頃の出来事がきっかけで話すことができなくなって、心を閉ざしてしまう。でもただ暗い子っていうんじゃなくて、自分の表現の仕方がわからないだけなんですよね。スタートラインには立ってるけど、ダッシュができない。歩幅が小さいんだなって思います。最後は自分でしか殻を破れないんだっていう力強い姿を見せてくれました。

順へひとこと

勇気を振り絞って気持ちを伝えたところが100点満点! 大人になってのらりくらりでいいやって思ってた私自身を戒めました。

仁藤菜月(石井杏奈)
仁藤菜月(石井杏奈)
チアリーダー部の部長を務める優等生。中学時代に拓実と付き合っていたが自分の言葉のせいで自然消滅してしまった。
夏子's EYE
ズバリ、“リア充押し付け女子”。コンプレックスがある順からしたら「うっ」て思うけど、普通の女子だったら一番友達になりたいタイプですよね。もちろん優しいんですけど、いい子の正義感から来る優しさが一番怖いです。「その優しさが裏目に出ることもあるんだよ」って言いたい! 将来は大使館とかで働いてそう。

菜月へひとこと

正義感から恋を諦めようとしてるけど……同窓会のときに再会してまた好きになるよ? 「なんであのとき私は本音を言わなかったんだろう」ってなっちゃうんだから。

田崎大樹(寛一郎)
田崎大樹(寛一郎)
野球部の元エース。挫折と不満から攻撃的な態度を取るが、順の一生懸命な姿に影響されミュージカル制作に打ち込む。
夏子's EYE
ケガで甲子園出場を目指せなくなって、周囲に攻撃的な態度を取ってしまうんですけど、どう考えても八つ当たりだし、それに自分でも気づいてるけど抑えられないのが見てて切なくなる。でも、もともとエネルギーを持ってる人だから、ミュージカルをやるってなったら今度はそっちに一直線。まっすぐで、不器用な奴です。

大樹へひとこと

きっと菜月のこと好きになると思う、卒業後に。こういうオラオラ系って「正統派美人が自分にしか甘えた顔を見せない」みたいなのがけっこう好きなんですよ(笑)。

私がこのクラスにいたら“生徒C”

──4人を紹介していただきましたが、横澤さん、菜月に厳しいですね!(笑)

優等生の菜月を嫌だって言うことによって自分はなんて性格悪いんだろうってすごく感じました(笑)。

──横澤さん自身がもっとも感情移入したのは誰ですか?

映画「心が叫びたがってるんだ。」のワンシーン。

拓実と順よりも菜月と大樹のほうに注目してました。この菜月の優等生感と、やさぐれちゃってる大樹の2人の嫌な部分を集めたのが私なんじゃないかなって思います(笑)。嫌だとか言いましたけど、一番近いのは菜月かな。劇中で菜月が積極的に順に話しかけるじゃないですか。映画を観ながら「いやいやいや、無理だから」って順サイドの気持ちになったんですけど、私も「みんな仲良くしよー?」みたいな奴だったなと。私がやっていたことは間違いだったのかもしれないって反省しました。

──似ているからこそ厳しい目で観ていたのかもしれませんね。ほかのキャラクターについてはいかがですか?

私は思ったことを我慢しないで言っちゃうタイプなんですが、感情を伝えたいけど伝えられないっていう順を見て改めて言葉って大事なんだなって思いました。「嫌われないようにこういうことを言っておこう」じゃダメなんだなって、26歳にして高校生から学ぶという(笑)。なんとなく本音を言わなくなってしまう拓実も、男なんだけど女の私もわかる部分があります。

──ではもし劇中のキャラクターとしてこのクラスに横澤さんが入るとしたら、人物相関図的にどの辺に位置しそうですか? 例えばクラスでミュージカルをやろう、という話になったときに、反対するのか、賛成するのか。

私はみんなと同じ、大多数の意見に混じって「えー?」とか言いそうです。「誰がやるの?」「時間なくない?」みたいな野次を飛ばす、生徒C。で、結局「すごい楽しかったー」とか言って一番泣く(笑)。

──あははは(笑)。 実際にご自身の高校時代は文化祭や体育祭など、クラスで一丸となったご経験はありましたか?

映画「心が叫びたがってるんだ。」のワンシーン。

私はその頃から学園ドラマが大好きだったので、「絶対思い出残そう」って思いながらやってたんですよ。応援リーダーとか、「やってみたい!」って自ら手を挙げて。「みんなで打ち上げに行こう!」みたいな、そういうのやりたい奴だったんです。でも恋愛とかは一切なくて。“体育祭マジック”ってあるじゃないですか。「絶対誰か付き合うでしょー」とか言いながら自分にそういうことないかなーって期待してたり。この作品を観ていると高校時代を思い出しますよね。高校生が観たら同世代だからモロにキュンキュンすると思うんですけど、大人にも観てほしいなって思います。

ぺこ×りゅうちぇるが語る「心が叫びたがってるんだ。」
「心が叫びたがってるんだ。」
2017年7月22日(土)より全国ロードショー
「心が叫びたがってるんだ。」公式サイト

自分の本心を隠して生活している高校3年生の坂上拓実は、ある日担任の城嶋から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。ほかに選ばれたのは、声を発さず筆談でクラスメイトとやり取りする成瀬順、中学の頃に拓実と付き合っていたが自然消滅してしまった仁藤菜月、ひじを壊した野球部の元エース・田崎大樹という3人。最初は実行委員を辞退しようとした拓実だったが、順との交流を通して、彼女を応援したいと思うようになる。“ふれ交”で披露するミュージカルの主役に立候補し、楽曲の作詞も手がけることになった順を優しくサポートする拓実と、そんな拓実に思いを寄せていく順。しかし拓実は順の気持ちに気付かず、菜月とのことで彼女を傷付けてしまい……。

スタッフ

監督:熊澤尚人
脚本:まなべゆきこ

キャスト

坂上拓実:中島健人(Sexy Zone)
成瀬順:芳根京子
仁藤菜月:石井杏奈(E-girls)
田崎大樹:寛一郎
城嶋一基:荒川良々
成瀬泉:大塚寧々

横澤夏子(ヨコサワナツコ)
1990年7月20日生まれ。 新潟県出身で「糸魚川市観光営業主任」「にいがた婚活応援大使」を務める。癖のある女性を演じる1人コントを武器に、2015年には当時の東京・ヨシモト∞ホールのランキングシステム「彩~irodori~East」で初の“女帝”に。2016年、2017年の2年連続で「R-1ぐらんぷり」決勝に進出している。

2017年8月25日更新