ヒコロヒー「括れば踊れば」単独ライブへの思い

ヒコロヒーの単独ライブを収めた「ヒコロヒー第十二回単独公演『括れば踊れば』」が3月26日にDVDとデジタル配信で発売された。東京・飛行船シアターで2024年11月に3公演開催された中から11月24日の公演を収録。新作ネタ7本と幕間映像を届ける。ヒコロヒーの真骨頂と言える1人コント満載の内容だ。このたびお笑いナタリーがヒコロヒーにインタビューを実施。「括れば踊れば」の見どころや単独ライブへの思いを語ってもらった。

取材・文 / 成田邦洋撮影 / 曽我美芽

腹を括ったヤツから順番に、華やかに踊れる

──今回の単独ライブのタイトル「括れば踊れば」に込めた思いを聞かせてください。

全編を通して「腹を括る」ということをテーマにしています。「腹を括ったヤツから順番に、華やかに踊れる」みたいな。出てくる連中たちが腹を括れているかどうか、というところを観てほしいです。いろんな女たちが出てきますので、「なんやコイツ」という感じで、一緒に笑ってもらえたらいいかな、という思いです。

ヒコロヒー

──ヒコロヒーさんは2013年から単独公演を続けられています。第12回となり、これまでと比べて変化はありますか?

今回が一番しんどかったです。よくも悪くも、ちょっと忘れられない回になりました。本当は再演したものをDVDにしたかったくらいなので、その機会があれば。どこかで再演する可能性が一番ある回になりました。

──「しんどかった」という部分を、もしよろしければ教えていただけますか?

楽しかったんですけど、ドラマの脚本とか、バラエティとか、いろいろなことが重なった時期でもあったので。スケジュール感もそうですし、今までみたいに楽しくネタにだけ向き合うということが難しかったです。いかに調整しながら取り組むか、というところがすごく勉強になった回でした。

ヒコロヒー
ヒコロヒー

──そんな状況でも、年に1回くらいのペースでは単独ライブをされている。ご自身にとって単独ライブは芸人の活動の中でどういう位置づけでしょうか。

本当に一番大変で一番幸せなものですね。「単独ライブをしていないとな」みたいなのが、まだあります。まあ、好きですね。

──「R-1グランプリ2025」にも出場されて、本作の収録コントの中から「婚約者」を準々決勝、「マンダラチャート」を準決勝で披露されました。ネタ選びのポイントは?

もう、本当にギリギリまでどのネタで行くか悩んで、まあ、ちょっとこっちでやってみようかなって思った、という感じです。

ラストのコント「再会」は直前にやることを決めた

──ラストの「再会」というコントは、収録時間が15分くらいと7本の中でもっとも長尺です。

これは、もともとは違うネタをやる予定だったんです。ただ、初回の本番が始まる10分くらい前に「ちょっとこっちのネタをやってみたいな」と思って。

──そうなんですね!

舞監さん(舞台監督)やスタッフ周りに「ちょっとこっちでやるわ」と言って。「じゃあ照明とか、きっかけとか、どうしたらいいですか?」と聞かれたので、「雰囲気で落としてくれ」と伝えました。「なんとなくこういう感じでやってみようかな。なんか面白そうだな」みたいなことが思い浮かんで、そのままやったという感じです。

ヒコロヒー

──単独ライブで、直前にネタを変えるみたいなことは、これまでありましたか?

そんなにないですね。

──ご本人的としては実際にやってみて手応えはいかがでしたか?

コントってあんまり“手応え”とかじゃないんですね。お客さんにウケることはもちろん大事なんですけど、舞台って一番“鮮度”みたいなものが届けやすい、と思っています。お客さんもよう笑ってくれましたけど。

ヒコロヒー

──幕間映像でヒコロヒーさんはバレリーナの格好をして、いろいろとつぶやいていらっしゃいます。この演出の狙いは?

もう、全然お遊びです。「ちょっと悪態つこうかな」という感じです(笑)。