皆さんを応援する気持ちは変えたくない
──2020年9月に放送された「ティモンディのオールナイトニッポン0」(ニッポン放送)では、前田さんの芸人としての野心家な一面が際立っていました。高岸さんにスポットが当たりがちですが、前田さんも「ハレバレティモンディ」では持ち味が存分に出せるのでは?
前田 そもそも僕もここ10年くらい運動はしていないので、しんどい思いをしたくない、という意味で高岸に振ることは多いと思うんですけど(笑)。みんなに知られている高岸の得意な部分だけではなく、僕の得意な部分を見せられる機会も、もしかしたら増えるかもしれないです。
──高岸さんの魅力が超人的なパフォーマンスやポジティブな発言というのは知られるところかと思います。高岸さんからご覧になって、前田さんの魅力は?
高岸 前田の魅力ですか? それは僕も、もっと秘めていると思います。いつも近くにいて……。
前田 これは“魅力がない”可能性があるな(笑)。
高岸 えーっと、優しい!(笑)
前田 芸人としてはどうなんでしょうね。
高岸 この番組で初めて見えてくることがいっぱいあるんじゃないか、という期待感は僕自身もあります。
──こうして冠番組を持たれたわけで、個人としてのみならず、ティモンディというコンビならではの魅力もあるかと思うのですが。
前田 いろんな巡り合わせがあって、僕らより優れた面を持ったたくさんの芸人さんがいる中で、皆さんにティモンディを選んでいただきました。僕らのよさを出せたらいいですし、僕らを選んでよかったなって思ってくれたらいいです。
高岸 何よりそこですね。「掴み取ったんだ!」という気持ちはひとつもないです。本当にタイミングや巡り合わせ、選んだ方の感性、縁のおかげです。「選んでもらったからには、その方たちを後悔させたくない」という気持ちで、僕のやれることをやっていきます。
前田 もしかしたら1年前でも1年後でも、このオファーはないかもしれない。運と巡り合わせがあったことや、オファーしてくださった方への感謝を忘れないように番組をやっていきたいです。
──昨年2020年はお二人にとってテレビ番組にも多く出演されて、充実の年だったかと思います。そこからこの冠番組につながったという部分もあるのでは?
前田 テレビに出させていただく機会はめちゃくちゃ増えましたし、それで僕らを知っていただけたかなと。そういう意味では充実していたかなとは思います。ただ、テレビに出る前から自分たちが言っていることは、そんなに変わっていない。
高岸 そうなんです。僕が芸人になったきっかけはサンドウィッチマンさんが人に勇気を与える姿を見たからなんですが、その前から「応援側に回ろう」という気持ちはあって、そこから「サンドウィッチマンさんみたいになろう」という順番で芸人になったんです。ライブにしか出ていないような環境でも、やっていることは今と変わらなかった。
前田 お客さん1人に対して「がんばれー!」って言ってることもありました。そういう意味では、たくさんの人に言える環境になってよかったなと思いますし、その気持ちも変えたくないです。
「ハレバレティモンディ」が僕らの代表作と言えるように
──芸人となって活躍されているお二人にとって、サンドウィッチマンは現在どんな存在なのでしょうか。
前田 僕らが芸人になって1年目の最初の頃にご挨拶させていただいたんです。僕らからしたら「あのサンドウィッチマンさんに会えた。憧れていたのでうれしいな」という気持ちで挨拶しに行ったら、すごく気さくに、親戚のおじさんくらいの距離感で話してくれて。そこから今までずっと優しく接してくれて、年の取り方も含めて、ああいう人になりたいと思っています。
高岸 憧れる人間ですね。周りの人に平等に接することができて、同じように愛情を与えられる方。僕も応援という面で、全員に分け隔てなく与えられる人になろうという指針ではあります。師匠でもあり、先生でもあり、お兄ちゃんでもあり、お父さんでもある。いろんな側面を持っています。
──「ホットサンド」は2014年にスタートして、7年間続きました。「ハレバレティモンディ」も追いつけ追い越せ、ということになるでしょうか?
前田 皆さんに愛されていないと、それだけ続かないと思います。僕らの番組が皆さんにどれだけ受けて入れてもらえるかはわからないので、結局はやれることをやるだけですね。
高岸 もちろん「サンドウィッチマンさんに追いつくぞ! 追い越すぞ!」という気持ちを忘れずに、日々、自分のベストを尽くすだけです。
前田 この“デカオレンジ”を受け入れてくれる人がもっと増えるといいですね(笑)。
──今後「ハレバレティモンディ」で、お二人はどんなことにチャレンジしたいですか?
前田 基本的にどんなことでもやってみたいです。僕らの初冠番組で、思い入れをめちゃくちゃ持っているので、「ハレバレティモンディ」が僕らの代表作だぞと言えるように、自分にも誇れるような番組にしたいと思います。
高岸 チャレンジは大好きです。この仕事をやっている意味としては、僕は応援をして、みんなに勇気を与えたい。対象は世界中、地球中ですけど、こうして北海道のテレビ局の方から僕らにお話をいただいたということで、「北海道の方を全力で命がけで元気にしていこう」というのが僕の使命です!
前田 もしかしたら道行く人にひたすら「がんばれ!」って言っている時間があるかもしれません(笑)。時期も時期なのでどういう形が取れるかわかりませんが、皆さんを楽しませて、観たあとに「明日からがんばろう」って思えるような番組にしていきたいです。あと、陸のものから海のものから、ごはんがおいしいなと感じているので、生産者の方についても気になります。
高岸 どういう原動力でおいしいものを作っているのか。それを伝えることで元気を得る方法を知る人もいると思う。179市町村、全部制覇したいです。北海道の食材を採っている方も「応援」という職業は一緒。同業者として知りたいです。
前田 同業者と言われても生産者の方は戸惑うと思いますけど(笑)。
高岸 まずは北海道の魅力を知って、全力で伝えたい。そして北海道の皆さんに勇気を与えていく、ということに命を懸ける。その姿で、世界中の方にも観ていて勇気をもらえるなと思ってほしい。“ビタミン人間”になれるように一生懸命やっていきます!