本日11月4日によしもとアカデミー特別講座「キングオブコント2024 ファイナリスト特別授業」がNSC東京校、大阪校合同で実施され、「キングオブコント2024」準優勝の
NSC大阪校31期出身のロングコートダディは、NSCの同期として出会って2009年に結成。卒業後3年間は2人で大いに遊んで過ごしたといい、兎は「めちゃくちゃ遊んだその時間がなかったらここまで結果は出てなかっただろうなと思う。そこで同じことを面白いと思って、どういうことでこいつが笑うとかを培っていけた。同じ時間を共有したのはめちゃくちゃ大切、ありがたい時間でした」と回想した。
「キングオブコント2024」では「審査員の好み」という言葉が注目されたが、2組の好み、つまりネタへのこだわりを聞くと、隣人はSF設定でありながら細部のリアリティや日常的な芝居を心がけると回答。ロングコートダディ堂前は「賞レースであっても好きなネタを最優先にする」と答えつつ、「全コントの台本、縦読みにするとメッセージが生まれるようにはしてます」と言い放って相方の兎をも驚かせていた。MCの
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ロングコートダディ&隣人 囲み取材
──「キングオブコント」決勝から約3週間経ちました。
ロングコートダディ堂前:ちょっとだけ「優勝したかな?」と思っていたんですけど、3週間ほど経ってやっと「優勝してないな」と実感しています。だからこの3週間、金遣いも荒かったです。賞金が入ってくると思い込んでしまっていたので。今日(優勝していないと)実感しました。
ロングコートダディ兎:僕はすごく楽しくて、その余韻がいまだに続いてる感じです。僕の中でまだ終わってないくらいの感じで。そろそろ終わりそうです。今日を機に終わるかもしれないです。(甲高い声で)仕事の反響はー、そんなにないです。ちょっとずつ今から増えていくんじゃないで、しょうか!
隣人・橋本:結果としては喜ばしいことではなかったんですけど、2年連続あの場に立てたのは僕らにしては名誉なこと。がんばってきたことが報われたということもあるんですけど、やっぱり、去年よりは今年のほうが優勝したかった。一度見た景色だったので落ち着いてネタはできたんですけど、結果がついてこなかったのは非常に悔しいです。
兎:悔しそうですね。
隣人・中村:仕事はまあまあ、去年と一緒くらいの増え方やった。でもよしもと内の寄席とか、営業とか、学園祭が増えたのでありがたいことだと思っています。
──特別授業をやってみた感想を。
堂前:本当にあどけない子供たちばかりで、元気をもらっちゃいましたね!
タケト:そこまでちっちゃい子供ではないですけど(笑)。
兎:素直に言うことを聞いてくれて、僕の言うこと1個1個にうんうんと頷いてくれて、ちょっと先生になった気持ちというか。
タケト:先生ですからね、今日は。
兎:ああ、そうか。だから、あのー、日本の未来は明るいかもしれないですね! 素直な子たちだった。尖ってる子がいなかったですね。いいことなのか、芸人にとってよくないことなのかはわかりませんけど。
堂前:でも最後(兎が)ダラダラしゃべってるとき睨んでる奴おったで。
兎:睨んでるじゃない、めっちゃ見てくれてた。一文字も聞き逃さないようにめっちゃ見てくれてた。
橋本:ニコニコ聞いてくれて、めっちゃメモってくれてる子もおった。ひとクスリもせず、ずっとこっちを見つめてる子も正直いましたけど、自分自身がNSCのときはそうだったので、「こいつらに負けないぞ」という眼光の子もいました。素晴らしいことだと思います。
中村:みんなにこやかに、いい感じの子が多かった。トラの子供たちもNSCに入ってきてて。
タケト:トラの子供? リモートなので細かいボケが聞き取れてません! ごめんなさい! いいボケ言ってくれてるんでしょうけど。
堂前・兎:よさそうでした!
──隣人・中村さんはYCC(スタッフ養成所。現よしもとクリエイティブアカデミー)出身なんですよね。
中村:そうなんですよ! 東京3期生で。ディレクターの道を目指してたんですが、先輩に「すごく面白くないとダメ」と聞いて、どうせ同じことやるなら表立とうと思って芸人になりました。(両方学んだことで)使ったあとの衣装をハンガーにかけるとADの子が喜ぶ、というのはわかりました。実際に自分が喜んでいたので。そういうのは心がけたい。
堂前:かけたほうがいいんやね、ハンガーに。まんまるにしてた。
兎:かけなさいよ、あなたも。俺がかけてるから、お前の脱いだやつを。
──特別授業で「とにかく遊べ」と生徒にアドバイスしていた兎さん。自分はどういう遊びをされていましたか?
兎:NSCを出てから3年間は月一のライブがあって、そこでワースト20に入ると次の月に出られない。2カ月に1回しかライブに出ずに、堂前の家に泊まり込んで、そこからバイトに行ったり、一緒にザリガニ釣ったりとかしてました。ずーっと遊んでて。前に堂前と話したこともあったんですけど、その3年間、めちゃくちゃ遊んだその時間がなかったらここまで結果は出てなかっただろうなと本当に思います。そこで同じことを面白いと思って、どういうことでこいつが笑うとかを培っていけた。同じ時間を共有したのはめちゃくちゃ大切、ありがたい時間でした。
タケト:そこも含めて授業で言ってもらいたかったですね。
兎:すみません、僕の言葉が足りずで。
──「キングオブコント」では「審査員の好み」という言葉が話題になりましたが、2組の好み、つまりネタのこだわりを教えてください。
中村:僕らはファンタジーと言いますか、非現実の設定が2人とも好きなので、銀行強盗とか、会社とかのネタは少ないかなと。
橋本:それを見せるうえで、なるだけ日常っぽい演技を心がけてます。ギャップを作るのが好きなので。演劇っぽいというよりは、映画やドラマっぽい演技。SFではありながら実際起きたときを想像しながら、リアリティを求めて作るようにしてます。
堂前:(お笑いは)本来は争うものではないので、比べるのは難しいことやと思います。でも賞レースはお笑いを盛り上げるための手段ではありますし。だからとりあえず、自分たちの好きなネタが最優先。こだわりで言うと、いっぱいコントを作ってきたんですけど、全コントの台本、縦読みにするとメッセージが生まれるようにはしてます。
タケト:すご!(笑) 兎さんは気づいてたんですか?
兎:気づいてなかったので、帰ってやってみようと思います。
タケト:やってみて、ぜひどうなってたか教えてください。
兎:いや、教えないですよ! 自分たちで考えてくださいよ。僕は、堂前も言ってましたけど、自分たちが楽しめるコント。自分たちがやってて楽しいコントをやって、賞レースは賞レースだから一応それに向けて改良はしますけど、やっぱり自分たちのやりたいことを曲げてまではやらないと思います。今回の「キングオブコント」でも(2本目のネタで)「顔を出してほしかった」と言われましたけど、「顔見たかったな」とすら思わせないぐらい大爆笑を取れればよかった。届かなかっただけだと思う。それこそ僕は来年も顔が出ないコントで優勝したいな、くらいの気持ちになりました。
橋本:僕らもチンパンジーで「表情見えへん」って意見もあったけど、それを思わせへんくらいのネタを作れればと思います。
堂前:でもまあ、2位と最下位なんで一緒にはしてほしくないです(笑)。
橋本:(お互い)優勝はしてないぞー。
堂前:すいません、してませんでした(笑)。
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