同映画は、女芸人たちの友情や恋愛、生きざまなどを描いたラブコメディ。登場人物がすべて実名の本人役となっており、「第3回沖縄国際映画祭」ではゴールデンシーサー賞を受賞した作品だ。第2弾の「クロサワ映画2011~笑いにできない恋がある~」も来月11月26日(土)より東京・新宿バルト9ほかにて全国ロードショーされる。
黒沢と鬼奴によるインタビューでは、現実と映画の違いについての話も。鬼奴と大久保の間で起こる恋愛模様に、鬼奴は「実際はあんな風にできないと思います。できたらカッコイイですけど……嫌でしょう(笑)」と言うと、黒沢は「私は笑っちゃいます」と女芸人らしさを覗かせた。
初回プレス盤封入特典には2012年3月24日から31日予定の「第4回沖縄国際映画祭」招待券などが当たる抽選券もついているので、ぜひこの機会に入手しよう。
森三中・黒沢、椿鬼奴インタビュー
――台本を最初に読んだときの感想は?
黒沢:私いつも癖で「すいません」って言っちゃうんですけど、5パターンくらいの使い方しちゃうんですよ。「ありがとうございます」「申し訳ないです」「間を埋める」「とりあえず」とかあるんですけど。NSCに入ったときからお世話になってる先輩の作家さんがこの脚本を担当していて、それらの「すいません」が台本の中に入ってて。いつの間に見られてたんだろうとビックリしました。現場は、いつもいるメンバーで、バラエティのスタッフさんだったんで、いやすかったです。ただ、いつも会ってるオアシズさんと奴とセリフを言うんだと思ったら恥ずかしいなぁと。
椿鬼奴:私、何にも聞いてなかったんで、黒沢さんが脚本を書いた映画だと思ってたんですよ。「イイ話書いたじゃん」って、すごいと思ってました。そしたら現場行ったらすごい機材だし。
黒沢:私も監督さんとかプロデューサーさんとか顔合わせの前日に「あ、明日映画です」みたいな軽いノリで。「え? いやちょっとわかんないですけど」って言ったら、「とりあえず明日行ってください」って言われて、行ってみたら台本渡されて「主役ですか!?」と。そこで初めて知りました。「怖いな~」と思いましたけど、逆に緊張しなかったです(笑)。
鬼奴:私なんて監督も黒沢さんだと思ってました。だから全然緊張感なかったんですけど、現場行ってビックリしましたね。大事だなと。
黒沢:私が書くんだったら、奴さんは朝一でパチンコ屋に並んでる感じになりますね。
鬼奴:ああいう風に見えているのかなって不思議でしたね。1人暮らしの設定ですし。部屋数が多かったり、ちょっとオシャレで嬉しかったですね。
黒沢:昔奴が1人暮らししてたときは、ポルターガイストが起きる小さな部屋でしたからね。砂天井でしたっけ?
鬼奴:それはまた別の場所。あと、CR美空ひばりがセットの部屋に置いてあったんです。憧れるところはあるんですけど、実際に部屋に台を置くとうるさいって知ってるんで、そこはフィクションねって思いながら(笑)。
――演技は苦労しましたか?
黒沢:異性と喋ったことがないので、異性とどう喋ったらいいんだろうと思いながら演技しました。もうまんまでした。
鬼奴:オアシズさんと4人でいるところがすごく気楽で。初めてやったシーンも確かそうだったんですけど、セリフも覚えていかなかったですし。けど、ほかの俳優さんとのシーンはちゃんとしないといけないと気をつけました。
黒沢:いい意味で緊張感持ってできた部分もありますね。
――ラブシーンに関してはいかがですか?
鬼奴:俳優さんに抱きついたりとか恥ずかしかったですね。でもそこは俳優さんの方が助けてくれました。緊張しますよね、普段やんないことですし。
黒沢:私は勉強させていただきました。「あ、自分で恋愛したらこんな風になるんだー」と思って新たな発見をしながら。
鬼奴:可愛かったもんなー。
黒沢:ほんとに恥ずかしかったです。前日から緊張して全然喋らなかったです。「恋愛ってこんなに大変なんだ」と。ずっと女芸人と一緒にいたら楽なのに、こんなに気を張ってないといけないんだとわかりました。大久保さんが言ってたのは「男はプライドが高いので、女から行ってあげないと。恋愛っていうのは、女がリードしたり隙を見せたりしないと男って来ないんだわ」って。
――最後に見どころをお願いします。
黒沢:意外といろんな年齢層の人が見てくれたんですよ。中年のおじさんとかカップルとか泣いてくれたみたいで。見終わった後に私たちを優しい目で見てくれました。
鬼奴:私すごく泣けたんですよねー、自分が出てたんですけど。すごくいい映画だなと思いました。女の人は絶対見てほしいです。働いてる女性とか。せつない部分もありますから、仕事を何年かしてる女性にはわかってもらいやすいと思います。
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