コットン、すべてを「KOC」に捧げて掴んだ初決勝「めちゃめちゃ遠かった」

10月8日（土）に生放送される「キングオブコント2022」（TBS系）のファイナリスト10組が先日、囲み取材に応じた。この記事では、コットンのコメントを紹介する。

コットンは今回が初めての決勝進出。決勝には彼らのほか、いぬ、かが屋、クロコップ、最高の人間、ニッポンの社長、ネルソンズ、ビスケットブラザーズ、や団、ロングコートダディが登場する。

コットン コメント

──決勝進出を決めた心境は？

きょん：うれしいの一言だね！

西村：生きてたらいいことあるんだと心から思いました。去年も一昨年も赤坂駅前で落選の結果を聞いて、千代田線で号泣したんです。今年はうれしいほうの涙を流せそうです。僕は芸人になる前はアナウンサーをしていたんですけど、あのときに辞表を書いてよかったです（笑）。

きょん：僕も1年間だけサラリーマンやっていたので、辞表を書いてよかったです。

西村：弱い弱い弱い！ トゲのある言い方になって申し訳ないけど、アナウンサーに比べると弱いです！

──4度目の準決勝進出でしたが、今年に決勝進出できた要因はなんだと思いますか？

西村：1回目は勝ち残れたことに満足してしまって、2回目も安心感が強かったんです。去年の3回目で初めて優勝を目標にして、4回目でうまくいった感じです。この1年間は「キングオブコント」優勝だけを見据えて活動していたので、単独ライブでもコントしかやりませんでした。単独ライブ以外でも惰性でステージに立つことは一切なかったし、すべて「KOC」を意識していました。

きょん：今年はいつも以上に準備が早かったです。

──西村さんは主人公のような人生を送ってきたことがメディアで取り上げられてきましたが、「キングオブコント」優勝でいよいよ完璧な主人公になれるのでは？

西村：人類史上初の完全体になっちゃうかもしれませんね……。

きょん：ヤバい！ そのスイッチ入れるの止めろ！

西村：でも本当に「キングオブコント」の決勝に行けてないことにコンプレックスがあったんですよ。それをクリアしたので、あとは優勝。残り1つのピースが手に入った瞬間、スタジオで光り出すかもしれません。紙吹雪もいらないと思います。……いや、決勝前にこの発言が出るのはヤバいな（笑）。完全体とか滅相もないです。地に足を付けてがんばります。

きょん：優勝してあの赤いジャケットを着るのが目標です。今着ているTシャツの半袖をジャケットの長袖に変えます。

西村：弱いって！ 「光り出す」とか言ったあとに袖の長さ!?

──デビュー間もない頃から注目されつつ、「M-1グランプリ」や「キングオブコント」の決勝にはなかなか行けない期間が続きましたが、それについてはどう思っていましたか？

西村：「ネクストファイナリスト」みたいなことをずっと言われていたんですけど、実際にはすごく遠くて、掴めそうで掴めない感じが10年間続いて苦しかったです。

きょん：めちゃめちゃ遠かったですね。去年、同期が2組（空気階段、蛙亭）決勝にいったのがすごく悔しくて、スマホに「2021年の気持ちは忘れるな」って太文字でメモったんです。それをよく見てました。

西村：「太文字で」っている？（笑）

──優勝賞金1000万円の使い道は？

西村：母子家庭なので全額オカンにぶち込もうと思ってます。今ある貯金と賞金を足して実家の広島に2LDKくらいのマンションを買う頭金にして、そこから家賃収入を得られるようになったらいいですね。

──お母さんも応援してくれている？

西村：実はオカンが「キングオブコント」を知らないんです。

きょん：珍しっ。

西村：「出るんだー。はいはーい」っていう感じ（笑）。数あるネタ番組の1つだと思っているみたいです。

──きょんさんは優勝賞金は何に使いたいですか？

きょん：家賃30万円くらいのマンションで犬を飼って、キャバ嬢みたいな生活をしてみたいです。あとは空気階段のかたまりみたいにアイドルと付き合いたいです。

西村：それ賞金の使い道じゃないよ？

きょん：あぁ、そうか。えっとね、リアルに……。

西村：ずっとリアルを聞いてるんだよ。ボケかリアルかはっきりせんと！

きょん：えー、なんだろう……。

西村：きょんさん、ここはスピード勝負だから！

きょん：うーん、わかんないです。

西村：ヤバいって！ スベっても挑戦せんと！

きょん：決勝が決まってからTBS局内のいろんなところを目まぐるしく移動させられて、なんかもう何がなんだかわかんないです。急にそんなこと聞かれても出てきません。

西村：ヤバ！（笑）

──では「犬を飼いたい」ということでいいですか？

きょん：それもフワッとしてるので、「わからない」でいいです。すいません。

西村：もうダメだこいつ！

──決勝後に期待していることは？

きょん：コロナの影響でなかなか東京から出られなかったので、状況が落ち着いてきたら地方でコントの単独ライブとかをやりたいです。決勝に出たら知名度も上がると思うので、配信チケットの売上枚数も1000枚、2000枚と増やしていって男性ブランコさんみたいになれたらうれしいです。

西村：有名になってテレビに出たいという気持ちはもちろんあるんですけど、一番は僕らを育ててくれた劇場。僕らが出た劇場はすべて満席になるという状況にしたいです。どれだけ忙しくなっても劇場に出て、ネタをやっている姿を後輩に見せ続けられる芸人になるのが理想。そして「あの人がいるから観に行く」という芸人がどんどん増えて最強の劇場を作るのが最終的な夢です。劇場の完全体を目指します！