ゆりやん「絶対に勝ちたかった」R-1優勝会見でギャグと感謝の思い溢れる

関西テレビ・フジテレビ系で本日3月7日に生放送された「R-1グランプリ2021」決勝でゆりやんレトリィバァが優勝し、放送終了後のリモート記者会見に臨んだ。

ゆりやんは決勝1stステージで666点を獲得して勝ち上がり、ファイナルステージに進出。ZAZY、かが屋 賀谷との対戦となったFinalステージを663点で制して第19代王者の称号と優勝賞金500万円などを獲得した。リモート会見でゆりやんは随所にギャグを織り交ぜて取材陣を翻弄しながら、ファンや関係者、先輩、後輩、同期といった芸人たちへの感謝の言葉を惜しまなかった。

ゆりやんレトリィバァ「R-1グランプリ2021」優勝コメント

──優勝おめでとうございます。まずは代表質問で、ご感想を聞かせてください。

ありがとうございます。二階堂ふみです。本当にうれしいです。芸人になってから「R-1」をずっと目指していました。どうしてもいただきたかった賞ですし、今日獲らせてもらうまでに、スタッフさん、作家さん、いつも遅くまで私のためにやっていただきました。先輩も後輩も同期もみんな協力してくださった。ファンの方もそうですが、全部頭をよぎりました。今日は、今日も、感謝しかないです。

──今年戦っている最中の手応えや心境は？

毎年「R-1」に出るたびに絶対優勝したいと。負けた年は、負けてから次の「R-1」まで「またこの1年が始まるんか」と。好きで楽しいんですけど、悔しさがありました。特に今年は大会のリニューアル一発目で新たな「R-1」で思い入れを特に感じました。すみません、真面目で。

ほかのファイナリストの方のネタは怖くて見ていられなくて、どれくらいウケてるか知ったら調子がおかしくなるので、ずっと音楽を聴いていました。Creepy Nutsさんが作ってくださった「R-1」のテーマソング「バレる！」。今回、舞台がテレビ局じゃなくて大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで奥行きもあってお客さんの顔が見られて、ライブの感じもありながら、落ち着いてさせていただき……「落ち着いてー、させていただいたー！」（おどけながら）

──去年と一昨年は「R-1」に出場していなかった。どういう狙いが？

2013年に芸人になって、NSCで首席に……歯の歯石ちゃいますよ。歯石取ったんちゃいますよ（笑）。それで同期のみんなよりチャンスを早くいただけて、ありがたかったけど、これだけでは一生ダメだと思ってネタをできるようになりたいと。その思いから「R-1」で結果を出したいとずっと思ってました。でも毎年出させてもらって勝てなくて。「3回目で優勝しないと終わる」と思っても負けて、4回目も負けて。「R-1優勝しないと自分の人生が終わる」くらい追い込まれていて。2018年に終わったとき、ちょっと1回、勝ち負けだけでネタを考えずに、シンプルに自分が面白いと思うことをやってみたいなと。賞レースを1回休もうと。アメリカのオーディションはその年にエントリーしました。2019年も賞レースとかじゃないお笑いをやって。「死ぬまでにR-1獲れたら」と思っていたら急遽、出場資格が10年以内になったので「絶対に獲りたいと思ってたのに！ 急がなきゃ！」と。我に返った感じです。

──2年が空いて、変化はありましたか？

「THE W」にも出ていて、ネタを賞レースに向けて作るとか、本番に向けてやっていくゾクゾク感が、これやこれやという感じ。絶対に勝ちたいと思ってました。「R-1」を休む間に体重を落として、今までのイメージと違う感じにもなりつつある中で……「いや、体型変わったって、どこも変わってへんがなって思いましたよね、今！」（とFinalステージのネタのように質問者を攻める）。芸人として痩せることないのに、とかの意見をネットで見たけど、「私、ネタを好きでやってるから体型は関係ない」と証明したいと思ってました。

──賞金の使い道は？

ここまで来させてもらったのは、お世話になった方々のおかげ。お客さんもそうですし。なので皆さんに、500万円を見せます！

──（ここから記者との質疑応答）1stステージが2位で、Finalステージに進出したときの感想は？

ほかの皆さんのネタを1stステージでまったく見ていなくて、ZAZYさんが1位というのは知ったんですけど、何点かも見ないようにしていました。いつもどおり劇場でやらせてもらうような気持ちで落ち着いて、「落ち着いてー！」（とギャグ）。緊張するような情報を入れてなかったので、自分がパッと2位ってなってビックリして、めっちゃうれしかったです。「2本ネタさせてもらえる。優勝に近づいた」と。

──9人のファイナリストの中で実績は圧倒的。優勝して当然とは思わなかったですか？

まったく。賞レースはどうなるかわからない。今年の1月と2月、よしもと漫才劇場で「R-1」優勝に向けてのライブを打たせてもらったんです。とにかく誰がどうとか、まわりがどうとか言うよりも、自分ががんばろうという感じでした。

──今、真っ先に優勝を伝えたいのは？

マイケル・J・フォックスです（笑）。インスタはフォローしているので、ダイレクトメッセージで送ります。

──芸人さんや先輩には？

本当にそれは「R-1」の前に「調子どう？」とか、単独を舞台の後ろで見てくれたりとか、遅くまでアドバイスくださったりとか、話を聞いてくださったりとか、そんな方がたくさんいるので、1人の名前を言えない。作家さんにもお世話になっています。とにかく全員に言えるなら同時に言いたいし、連絡したいです。

──今すでに連絡が来ている人は？

今ケータイが手元にあるんで見てみますね。あのー、仲良くしてもらってる、“イクさん”から来てます。イクさんってわからないですか？ 姫路の友達のイクちゃんです。あと、“ユーさん”からも。友達です。あとは本当のほんこんさんからいただいてます。芸人も友達もスタッフさんも、めっちゃたくさん送ってくださってます。

──「THE W」との二冠ということについてご感想は？

うれしいです。「THE W」ももちろんうれしいですし、感謝してます。でも芸人になって、小学生のときから観ていた「R-1」という大会をずっと目指して、ついにいただけたのはダブルでうれしく思います。

──「R-1」の女性優勝者は、第1回のだいたひかるさん以来。女性芸人を引っ張っていく思いは？

私なんかでは引っ張ってはいけないので、それはできかねます（笑）。

──「R-1」を獲って、次の目標は？

渡辺直美さんがアメリカに行かれて、すごく尊敬してるので、私もアメリカに行って芸人になりたい。今年（アメリカの）オーディションは受けたんですけど、とんでもないことして落ちました。

──決勝の司会者は霜降り明星のお二人。優勝したあとに何か話されましたか？

よき先輩でいてくださって、年も近くて、昔からお世話になってて、すごい先輩で尊敬していて、霜降りさんもたくさん賞を獲られているので私も続きたかった。霜降りさんがMCのときに優勝させてもらえて、めちゃくちゃうれしいです。終わってから「よかったなあ」って粗品さんが言ってくださって、せいやさんも私の泣き方を見て「それは男の泣き方や。熱かった」って言ってくださいました。うれしかったです。

──優勝した瞬間、泣かれていたのは本当の涙ですか？

いや本当の涙でしょう！ あれ嘘やったら怖いでしょう！

──具体的には、なんの涙ですか？

「♪飾りじゃないのよ涙は、ハッハーン」。真剣な答えも欲しいですか？ いろんな思いが巡ってきました。たくさんの今までお世話になった方、お客さん、今までの悔しかった思い、一緒にやってくださった方、その当時の思い。全部溢れました。

──「THE W」には優勝されたあとにも出場されましたが、「R-1」には今後も出場されますか？

今の時点では、もうこのまま出ない。でも、わかりません、そのときになったらエントリーしてしまうかもしれません。

──最後にファンの皆さんへメッセージを。

いつも意味不明なことばかりしているのに受け入れてくださって本当に感謝しています。皆さんのおかげで生きさせていただいています。感謝しかありません。感謝と換えのパンツしかありません。こんなことを言っていいかわかりませんけど、本当にありがとうございます！ いいでしょう、言って！ 感謝です。