昨日7月27日、東京・国立演芸場にて「第9回 漫才新人大賞」が開催された。
この大会は漫才技術の向上のために、社団法人漫才協会が創設。出場資格は結成10年以内の漫才コンビで、毎年決勝の持ち時間は10分だが、今回は決勝出場者が例年よりも2組増えたため8分となった。
漫才協会会長・青空球児の挨拶「ゲロゲーロ」で始まった今大会。第2回大会で大賞を受賞した司会の
事前に行われた抽選にて、トップバッターとなったのはエレキギターで新たな音曲漫才の形を生み出した
7番手に登場したのは「M-1グランプリ2005」のファイナリスト、
11番手のコンパスは、漫才協会会長似の顔でモテる男を演じきり、334が見事なまでのポジティブシンキングですべての悩みを解決しラストを飾った。
審査は、審査員と観客の投票で決定。集計中は、第1回大賞受賞者の
緊張の審査発表は、審査委員長の花井伸夫が発表。ドラムロールの真っ最中に「エレファントマン」とボケたのが伝わらず、ナイツから「アトラクションです!」とフォローが入り再度発表し、この日一番の爆笑となった。その後も笑いが絶えないまま優秀賞のタイムマシーン3号と特別賞のWコロンが発表された。
総評で審査員たちは、受賞者の健闘を讃えながらも厳しさを忘れないコメント。「全体的に、せっかく考えたギャグが爆発してない」「木曽くんは大阪弁と東京弁を統一して欲しい。違和感がある」「タイムマシーン3号の左の人は常に揺れていた。これは良くない」と、「漫才新人大賞」がほかの賞とはひと味違う意味合いを持つということを強調した。
厳しいながらも楽しく長い総評ののち、会長は「これからも漫才を応援してやってください」と言葉短く語り、観客とともに3本締めで大会を締めくくった。
エレファントジョン一問一答
──感想を御願いします。
加藤:びっくりました。手強い相手ばかり出場していたので。
森枝:ウケるといいなぁと思って頑張りました。
──賞金10万の使い道は?
加藤:マネージャーが来ているので……(笑)。相方は子どもがいるので給食費に消えるんじゃないかな。
森枝:そうですね(笑)。オモチャでも買ってあげられれば。
──2年前に優秀賞を受賞したときと今を比べて変わった点は?
加藤:その時に総評で「言葉が汚い」と言われて、気をつけるようにしました。
森枝:「無駄に叩いている」と言われたので、今日は1回くらいしか叩いてません(笑)。
──先月6月に亡くなった人力舎社長とのエピソードを教えてください。
森枝:「同じ奴は2組要らない」とよく言われました。
加藤:最初、アンタッチャブルさんみたいな漫才をしていて、「あの人たちのスタイルじゃダメだよ」と言っていただきました。2年かかりましたけど、社長にこの賞を捧げたいです。
──今後の目標を教えてください。
加藤:来年、この大会にゲストで呼んでもらった際には、スベることのないように、1年かけてネタをもっと良くしていきたいです。
森枝:子どもたちをなんとか食わしていけるようになりたいですね。
「第9回 漫才新人大賞」出場者(出場順)
朝倉小松崎(サンミュージック) 「刑事ドラマ」
ニックス(漫才協会) 「何とかしてよ」
八福亭(フリー) 「世界進出」
アイデンティティ(太田プロダクション) 「怖い都市伝説」
ざっくばらん(漫才協会) 「漫才師」
2世代ターボ(漫才協会) 「いい加減にしろ」
タイムマシーン3号(アップフロントエージェンシー) 「子供」
カオポイント(漫才協会) 「都知事になりたい」
Wコロン(漫才協会) 「俺は破天荒だ」
エレファントジョン(プロダクション人力舎) 「マナー違反」
コンパス(漫才協会) 「女性にもてる為には」
334(漫才協会) 「ポジティブ漫才」
漫才協会資料より
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