2016年6月結成のまんじゅう大帝国が単独ライブを行うのはこれが初めて。漫才にコントに映像ネタ、そして「竹内チャレンジ」と題したコーナーを準備し、約80分にわたって観客に心地よい笑いを提供した。当初予定していた2公演が即日完売したため、2日目の昼公演を追加したがそれも完売。この記事では、終演後の2人のコメントを交えて最終公演の様子をレポートする。
観客からの期待に満ちた拍手に迎えられたまんじゅう大帝国は、「がんばっていきましょう」と適度な緊張感で最初の漫才をスタート。ポケモンの種類が膨大だという話題から徐々に話の筋がずれていき、なんの話をしていたか忘れてしまう2人のすっとんきょうなやり取りに、会場の笑いも次第に大きくなっていく。この日披露されたネタは、昨年4月に「TITAN LIVE U40」でも展開された、大根を常に所持するネタを含む漫才10本とコント1本。漫才のイメージの強い彼らが用意したコントは自身の漫才に通ずる言葉遊び的なエッセンスも満載で、耳にはするけれども実在するのかあやふやだったあるものとその通称が劇中でぴったり合致すると、会場はあっと驚かされる。
竹内がアメリカンジョークの雰囲気漂うトークを表情豊かに繰り出す漫才では、田中の「なんてことねえな!」という最適なツッコミゼリフが会場の共感を誘った。また、しばしば「落語みたいなネタをするコンビ」と評されることから自ら落語に“寄せていく”ネタも。鼻頭を親指でくいっとやり、すぐに「ご隠居さん」のところへ行こうとする竹内を、田中はすかさず演目のタイトルを言い当てながら制止する。そのほかの漫才でも、会話の入り口は奇をてらわない題材ばかりで、そのぶん2人の掛け合いの妙が際立った。
エンディングでは2カ月練習を積んできた「竹内チャレンジ」の成果を発表。田中がMCとして時間を稼ぎ、竹内はステージ袖で心を整える。やがて5つのボールを手にした竹内がパフォーマー然として登場。ボール4つでも感触を確かめたあと、いざ本番に臨んだが失敗に終わり、2人は悔しそうな顔で見合う。再チャレンジも虚しく撃沈し、この挑戦は持ち越しとなった。
終演後の2人に心境を尋ねると、竹内は「楽しかったです、すごく。ただ11本のネタを一気にやるのが初めてで、頭に今何が入っているのかわからなくなって混乱しました」と初めての経験に戸惑ったと明かす。田中も「緊張の仕方もわからないくらい現実味がなかった。ふわふわしていて、練習したほうがいいに決まっているのに、どうやればいいんだろう?みたいな(笑)。やっていくうちに自分たちもノッてきました」と回を重ねて感覚を掴んでいったと振り返った。幕間には作・田中、絵・竹内の映像ネタを上映。これにも手応えを感じたという田中は「漫才がたくさんできたのと、映像でも面白いものが作れたのはうれしい」と充実感を覗かせた。
一方、竹内は「ジャグリングの練習で、(ボール)3個の次いきなり5個でやったら全然できなくて。努力は1つひとつ積み重ねるものだって学びました。ジャグリングが僕に努力の仕方を教えてくれた」と大げさに語る。続けて「M-1もしっかり予選を勝ち進めて、ジャグリングのように1個ずつがんばります」と述べると、田中が「落とさなきゃいいけど!」とオチをつけてこの取材を締めくくった。
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