「ダイナマイト関西」記念大会でケンコバ＆ザコシが15年ぶり大喜利対決

昨日12月13日に東京・ルミネtheよしもとで、バッファロー吾郎が主催する大喜利ライブ「ダイナマイト関西15th Anniversary～2014DVD発売記念大会～2」が開催された。

前日の「記念大会1」に引き続き、2日目の今回は「ダイナマイト関西」の名MCであるザ・プラン9の浅越ゴエが登場。インタレスティングプロデューサーのスティーブ・キムズことバッファロー吾郎Aが提唱する「イノベーション祭り」の進行を担う。

最初の大喜利対決「スペシャルシックスメンタッグマッチは、バッファロー吾郎・竹若、キングオブコメディ高橋、麒麟・川島のチーム理論と、もう中学生、鬼ヶ島・アイアム野田、ハリウッドザコシショウのチーム本能。「理論って言われるの恥ずかしい」と冷静なチーム理論に対して、登場から好き勝手なポーズを続けるチーム本能は、早くも本能に従い周囲を困らせていた。

試合前の舌戦から当然の如くチーム理論が優位に立つも、最初にポイントを奪取したのはもう中学生。意味不明のイラスト回答が、なぜか観客の心に引っ掛かり爆笑を呼んだ。しかしザコシショウはいつも通り自爆、野田は15年におよぶ「ダイナマイト関西」の歴史で初めての「パス」というフリップ回答を出し、もう中学生の足を引っ張る。結果4対2でチーム理論が勝利するも、得体の知れない相手にヘトヘトになっていた。

続いては「ダイナマイト関西2014 全日本新人王」で優勝した浜口浜村・浜村が1人で登場。対戦相手を知らない浜村にキムズは、「お前をぬるま湯につからせるつもりはない！ さらなる試練を『ダイナマイト関西』から与える！」と、虎の子を谷から突き落とす。

「お前の対戦相手はこいつだー！」と出てきたのは、「ダイナマイト関西」王者のケンドーコバヤシ。ケンコバの威光に圧倒された浜村は、「相方だったらいいなあと思てたんですが、それだと引きがないし……。『真の浜村を決める』って浜村淳さんが出てくるんじゃないかとか。でもすごくうれしいので、僕が弱すぎて弱い者いじめにならないようにがんばります」と言うのが精いっぱいだった。

必死の浜村に対して、ケンコバは「思い出しますね。僕も新人王から出てきた男なんで」といつもの嘘三昧で余裕たっぷり。「そのとき楽太郎師匠にコテンパンにやられたことが今の僕を作ったので、浜村をコテンパンにします」と無茶苦茶な宣言をぶちたてる。しかし大喜利の実力は折り紙付きだけに、事実4対0で圧勝。浜村は次回対戦に「A先生」と希望するも、Aから即座に「ダメだ！」と言われてしまう。

15周年を振り返る「イノベーショントーク」には、ここまでの出演者に加えて、R藤本、東京ダイナマイト松田、千鳥、パタパタママ木下、イワイガワ井川も参加。昨日とは違う歴代出場者のキャッチフレーズを紹介し、トークを楽しんだ。「キャッチフレーズ大喜利」のお題は、昨日は「館ひろし」だったが今回は「草野仁」。読み手は「ダイナマイト関西」のナレーションを担当している、とろサーモン村田だ。ここでももう中学生は、まったく草野のイメージにない「わかさぎ釣りの穴からこんにちわ、草野ー仁！」という回答を生み出し、会場は大爆笑。ほかの芸人たちも負けじと、「黒柳の首は俺がもらった！ 草野ー仁！」（井川）、「まだ首が座ってません、草野ー仁！」（松田）、「キングオブあらびき！ 草野ー仁！」、「本体はあの人形のほうだ、草野ー仁！」（高橋）と、観客を大いに笑わせた。

芸人たちの大饗宴が終わると、昨日に引き続きまたもハブが乱入。「何なんですか、一番面白い大会って！ 僕を出してくださいよ！」とお決まりのセリフを言うと、「ダメだ！」というAの言葉を予想していたハブ＆観客の予想をくつがえし、まさかの「いいよ！」という言葉が。面喰って動けなくなってしまったハブに、Aはニヤニヤしながら、「お前『ダメだ』と言われると思っただろ！ 暗転しろ！ すぐにこいつを舞台に出せ！」と仕切ると、千鳥対川島＆ハブのタッグマッチができあがった。

ハブは緊張の面持ちながら、「みなさん、夢は言っていれば叶うんです」とコメントし、客席からも温かい拍手。川島とともに、順調にポイントを稼いだ。一方千鳥はノブがまったくポイントを取れず、最後はノブの自爆で幕を閉じてしまう始末。結果ハブに花を持たせる形となった。

続くタッグマッチは井川＆浜村、木下＆野田という異色のコンビ同士が対決。浜村は先輩の井川に敬意を表し、井川の相方・ジョニ男のモノマネをして見せるも、野田はなぜかペンを2本振り回し先輩の木下を、ただただ困らせる。しかし1問目のお題が井川＆浜村に、2問目のお題が木下＆野田に有利に働き、結果は1対1のドロー。最後のタッグマッチ「ええ声対決」はロバート秋山＆麒麟・川島、ケンコバ＆松田。特徴の声を活かしたお題で白熱の接戦を繰り広げ、1対0でケンコバ＆松田チームが勝利する。

キムズの実験企画「大喜利×体モノマネ」では、梅宮辰夫の吹き出しフリップを使って、「溺れかけた辰夫 海から上がってまず何と言った？」というお題にチャレンジ。最後の対戦は、立ち上げメンバーのケンコバとハリウッドザコシショウによる、1999年以来15年ぶりとなるシングルマッチとなった。

ゴエが止めるのも聞かず2人が冒頭から乱闘を繰り広げたあと、この試合の特別MCとして登場したのは、初代の進行を務めた原田専門家。元芸人らしく後ろ向きで司会を始めたり、ケンコバ＆ザコシショウにまったく引けをとらないユニークさに、原田専門家を知らない観客たちも思わず笑ってしまう。

2人の試合中は、解説席でバッファロー吾郎とゴエが原田専門家の爆笑エピソードも披露。試合はザコシショウの攻めの姿勢がいつも通り空回りし、それに対してケンコバが誰よりも笑っていた。結果は5対2でケンコバが勝利。この歴史的対戦にキムズは「正直な話、泣きそうになった」と漏らした。

これで「ダイナマイト関西2014」の東京会場はすべて終了。エンディングでキムズは「これからも20周年、25周年と続けていけるようにがんばりたいと思います。ずっとガチの大喜利対決が見られる、ダイナマイト関西ならね」とライブを締めた。12月25日（木）には大阪・なんばグランド花月で今年最後となる「記念大会3」を開催。多くの芸人たちに愛されている「ダイナマイト関西」で、大笑いのクリスマスを迎えてみては。詳しくは「ダイナマイト関西」オフィシャルサイトにて。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。