昨日3月8日、東京・ルミネtheよしもとにて
約8年ぶりとなった今回の単独ライブは立ち見が出るほどの盛況ぶり。ライブのタイトル通り、前半は2人が選び抜いた2000年から2013年までの漫才を計9本披露し、後半は新作の60分漫才を繰り広げた。
オープニングでは、「当時のネタを当時の時代背景のまま行うので、皆様もその時の気持ちになってご覧ください」という説明VTRのあと、2000年から2003年までのフォトアルバムを当時の流行歌とともにスライド式に紹介。なつかしい写真の数々に会場からはクスクス笑いもあった。VTRが終わると2人はいつものようにゆっくりと登場し、センターマイクへ。位置につくなり吉田が互いの服装についてあれこれしゃべっていると、阿部は「ド頭あんましゃべんないって言ってたじゃん」と指摘。吉田は「言い訳したくなるVTRがずっと出てたんで」と照れつつも、いよいよ「車運転する人多いと思うんですけど……」と、1本目の「ペーパードライバー」のネタに入る。結成初期の約2分の漫才ながらも古さを感じさせることなく、いかにも彼ららしいマイペースなやりとりで笑いを集めていた。
続いて披露した「スフィンクス」では、「エジプトに行ってピラミッドを生で見てみたい」という吉田の話を受けて、犬好きの阿部が「スフィンクスを1回でいいから散歩に連れていきたい」と言いだしてダイナミックに話が展開。続く「真剣10代しゃべり場」では、吉田の好きなテレビ番組「真剣10代しゃべり場」の話から「ああ、見たことあるなー」と思い出した阿部がそのときの様子を事細かに説明していく。
2004年から2008年までのブロックでは、再びフォトアルバムがスクリーンに流れたあと、「中日」「服選び」「SHIMANE TO TOTTORI」の3本を披露。それぞれ「M-1グランプリ」決勝戦でも見せたネタだけに、おなじみのくだりや名フレーズが飛び出すと歓喜の笑いが起こることもあった。2009年から2013年までのブロックでは「カラオケでは何を歌うべきか?」「モノマネ」「巨人に入りたい」の3本をチョイスした2人。「趣味を1個見つけた」と喜ぶ阿部が見せるモノマネの数々や、運動不足解消のために巨人入りを目指す阿部のオーディションの様子に観客も手を叩いて大爆笑していた。
2000年から2013年までの過去ネタパートでは、2人のやりとりや発想が大きく変わることはなかったものの、年を追うごとに阿部のキャラクターが変遷。あらためて2人の生み出してきた笑いの歴史を振り返ることができる貴重なパートとなった。
このあと10分間の休憩に入り、阿部のケータイフォルダに入っている写真をスクリーンに映し出して紹介。阿部好みの有名人や関取、芸人仲間の写真の数々に、ときおり笑いが起きていた。
休憩が終わると、いよいよ後半の新作60分漫才へ。今年2014年に作ったばかりの漫才では「お互い8年間病気もせず、事故にも遭わずよかったな」という話から、「いまそこいくと名誉毀損で訴えられるよ」と吉田が二の足を踏む時事ネタも交えつつ、子供の頃のあだ名の話、妖怪の話と次々に話題を変えていった2人。途中、「湿っぽくなっちゃいましたね」という阿部の発言から、いつの間にか会場がサウナという設定に。「みなさんも自分のペースで体の悪いもん出してもらって……」と阿部が観客をいたわりはじめると、いよいよ雲行きが怪しくなり怒濤の展開へ。500人でステージに立ち漫才をやるシミュレーションでは終始笑いが絶えることなく、そのまま観客の心を1つにしてフィニッシュ。締めでは2人が「これからもよろしくお願いします。ありがとうございました」と淡々と挨拶し、大きな拍手に見送られて舞台をあとにした。
POISON GIRL BANDの次回公演は、同じくルミネtheよしもとで7月26日(土)に「60分漫才」を行う予定。チケット発売日は後日発表される。
POISON GIRL BAND単独ライブ「あの頃の漫才2000~2013と新作60分漫才」ネタラインナップ
●前半
1. ペーパードライバー
2. スフィンクス
3. 真剣10代しゃべり場
4. 中日
5. 服選び
6. SHIMANE TO TOTTORI
7. カラオケでは何を歌うべきか?
8. モノマネ
9. 巨人に入りたい
●後半
新作60分漫才
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