「(たぶん)まだ誰も調査していないM-1データ」

(たぶん)まだ誰も調査していないM-1データ 第2回 [バックナンバー]

歴代でもっとも長い名前の出場者は誰か?

14

842

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 198 638
  • 6 シェア

「M-1グランプリ2020」の決勝が12月20日(日)に控える中、お笑いナタリーではこれまでの大会を独自に調査したデータで振り返る「(たぶん)まだ誰も調査していないM-1データ」を連載している。第2回のテーマは「歴代でもっとも長い名前の出場者は誰か?」だ。

大会のオフィシャルサイトで公開されている出場者一覧を眺めていると、思わず二度見してしまうような長い名前に出くわすことがある。そこで今回は2001年から2020年までにエントリーしたのべ5万5656組を調査し、「長い名前の出場者ランキング TOP20」を作成した。

/ 塚越嵩大

長い名前の出場者ランキング TOP20

括弧、感嘆符、疑問符、読点などの記号も1文字とカウントした。

17位(25文字 / 同率4組)

オインゴボインゴwithコウジローエキサイティング

2001年、第1回大会に出場して1回戦敗退。翌年以降は参加することはなかった。2001年大会は現在に比べると長い名前でのエントリーが少なく、彼らに次ぐ文字数の出場者は「ナチュラルボーンマスターズ」「バチュラガールユナイテッド」「川口観音菩薩阿弥陀如来」といったところ。

JOY to the love feat.TADASUKE

当時モデルとして活躍していたJOYが2009年頃よりタレント活動を本格化させるのに合わせ、ピン芸人・芦沢教授を誘って結成したコンビ。「M-1グランプリ」には2009年に1度だけ出場したが、2回戦進出は果たせなかった。芦沢教授は現在、放送作家やDJとして活動している。

EUROPEAN TAEK-WONDO CENTURY

2018年と2020年に出場したアマチュアコンビで、読み方は「ヨーロピアン・テコンドー・センチュリー」。元ネタはASIAN KUNG-FU GENERATIONか。英単語を複数組み合わせると当然、文字数は多くなり、ランク外だと「supersappeprojectTEIJIN」(2002年出場)、「Lough house cordinators」(2006年出場)、「Manhattan Johnny Crew」(2007年、2009年、2010年出場)などがいる。

フラワービューティフルスーパーサタデーバスターズ

2015年に出場したアマチュアコンビ。ランク外だが、同じ「~ズ」で長い名前には「なにわファイティングファイターズ」(2002年出場)、「究極生物in the西成オールスターズ」(2008年出場)、「アフロtheゴールドwithシスターズ」(2008年、2009年出場)なども。

13位(26文字 / 同率4組)

スーパーダジャレショーダジャ連ジャー対ユーモーア伯爵

2009年に出場。大会オフィシャルサイトによれば「ダシャレ村プロダクション」なる事務所に所属しているとのことだが2020年現在、ネット上に「ダシャレ村プロダクション」の情報は見当たらない。

ハイパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス

オスカープロモーションに所属し、2018年に解散したコンビ。M-1には2015年、2016年、2017年に参加した。事務所に所属する正式なコンビの名前が25文字を超えるのは異例だ。

イージーぼっちゃんとテンダーロインステーキ肌つやっち

2016年出場のアマチュアコンビ。彼らがYouTubeにアップしている漫才によると長いコンビ名にしたのは観客の興味を引くため。メンバー・仲井量一氏の妻の案で、意味は特にないそう。

飲みドル∞エイトカンパニーコミカル部署「あっちの方」

アイドル・倉本あやが“飲みに行けるアイドル(=飲みドル)”を集めて結成した「飲みドル∞エイトカンパニー」。同ユニットは「コミカル部署『あっちの方』」と「アイドル部署『ぴくにっ区』」に分かれており、2018年に「あっちの方」が「M-1グランプリ」に参戦した。彼女たちは「キングオブコント2018」にも出場している。

12位(28文字)

ちゃんぼくん。とマッスルくん。~お金持ちと筋肉の大冒険~

吉本興業のピン芸人・ちゃんぼくん。(現・放課後ボーイズのレイ・ジ・エンド・レイ)とダブルアクション三浦健悟が結成したユニット。「鉄道アイドル木村裕子とマネージャー」(2009年出場)、「ガッポリ建設とゆのちゃんひーちゃん」(2007年出場)、「しゅんしゅんクリニックPと循環器内科医」(2018年出場)など、2人の名前や肩書を繋げるタイプのユニット名は長くなる傾向にある。

10位(29文字 / 同率2組)

ザ・ビューティーアンクルイズスチューデントオブロックスター

2016年にエントリーしたものの、1回戦欠席となったコンビ。翌年以降は出場しておらず、ザ・ビューティーアンクルイズスチューデントオブロックスターがM-1の舞台に立つことは一度もなかった。

オヤゴッランタ・ハムヴィーマ・ゲナ・ボホマ・サントーシャイ

2018年より3年連続で出場している日本人とスリランカ人のコンビ。2018年と2019年には2回戦に進出している。2007年から2009年の大会では日本人とバングラデッシュ人のコンビ「アミ・ボロロク・ホエ・デシェ・ジェテ・チャイ」が22文字という長い名前で注目を集めたが、それを超える文字数で今回TOP10入り。なお2003年には、日本人とパキスタン人のコンビ「日パ50周年」が2回戦に進出するも、ビザの期限切れでリタイアとなった事件もあった。

9位(30文字)

帰ってきたワールド・オブ・ジャパニーズプレジデント波平と海平

2008年に出場した「ワールド・オブ・ジャパニーズ・ブレジデント波平と海平」が翌2009年、さらに名前を長くして「M-1」に舞い戻ってきた。「帰ってきた」が付いたこと以外にも「ブ」が「プ」になっていたりと細かい修正が施されている。

8位(31文字)

パンティーかぶって下品なオープンカーに乗って電信柱にぶつかった

2004年に出場したアマチュア。当時ネット上には、この長い名前を「なんだこいつらは」と不信がる声も見受けられた。彼らのほか、“文章系”の出場者には「まだそこ二人しゃべってるんで朝礼始めません」(2006年出場)、「平成の漫才トリオと呼ばれたいです。」(2007年出場)、「あんまりふざけたコンビ名にすると怒られますよ」(2010年出場)などもいる。

7位(32文字)

サンタクロースは本当にいるのかわからないけれどプレゼントは枕元に

2005年大会に参加したアマチュア。サンタクロースの存在を疑っている名前としては、2010年参加の「サンタなんていない」もいる。また2001年から2020年までの16大会すべてにおいて、最低1組は「サンタ」という言葉が付く出場者が参加している(「サンタモニカ」「サンタランド◎」「ルパンダサンタ」「サンタマルタ」「サンタスティック」「サンタルチア」「滑空サンタ」「サンタマリアン」など)。

6位(33文字)

恋に恋いこがれて恋になくもえつきたそのハートはもう誰にも止められない

2006年に参加したアマチュア。この年は「まだそこ二人しゃべってるんで朝礼始めません」「ひらがながまったくかけません」「総員2名、現在員2名、異常ありません」「ロマンティックが止まらない」「番号ちがいます!」など否定形の文章を名前にした出場者がなぜか多かった。

5位(34文字)

カトリーナを素手で倒した男達第6章「帰還そして旅立ちガダルカナルへ」

ハナコ岡部、ひょっこりはん、Gパンパンダ、にゃんこスター・アンゴラ村長、XXCLUB大島らが所属していたお笑いサークル「早稲田大学お笑い工房LUDO」から2005年に参戦。名前にカギカッコが使われるのは珍しいが、過去には「君に『うん』と言わせ隊」(2004年出場)、「『熊本県 大阪事務所』で考え中。」(2015年出場)などもいる。

4位(37文字)

クレイジーボーイズ(ぼったくりバー経営者森中と自己破産する程ぼられた深井)

2016年に出場したアマチュアコンビ。名前にカッコが付いているコンビの代表的な存在として、かつてはトゥインクル・コーポレーション所属の「南の風(風力3)」がいたが、M-1には「おも注(おもしろ注意報)」(2004年出場)、「ジュルリ(コンビーフの油身で)」(2005年出場)、「ワッサイズム(やったね!)」(2007年出場)などがいる。

2位(41文字 / 同率2組)

イッヒ・リヒテンシュナイド・シュテインリッヒ・シュバイツガビリシャス・ズレータ鳥越

2004年出場のアマチュア。ブラザースが「M-1」予選初司会を務めた東京・有明スタジオに出場し、1回戦で敗退した。

スリジャナワルジャナプラコッタの高らかな朝に君はタンバリンを鳴らすのだ。言えた!!

2010年に「スリジャナワルジャナプラコッテの高らかな朝に君はタンバリンを鳴らすのだ」として出場したアマチュアコンビが2015年に改名して再登場。元ネタはサンボマスターの楽曲「全ての夜と全ての朝にタンバリンを鳴らすのだ」か。

1位(42文字)

コケーッコッコッコッコッコッコッココケーッコッコッコッココケーコケーコケーコッコケー

2003年に一度だけ出場。42文字という驚異的な記録は17年経った現在も破られる気配はない。ひたすらニワトリの鳴き声を再現するだけの狂気的なネーミングセンスは抜群のインパクトを放っている。

今回の記事では名前の長さにスポットを当てたが、「歩きスマホ最前線」「角刈ギャル神輿」「あああああああ」などコンパクトかつ個性的な名前の出場者も数多くいる。今年はさらば青春の光をもじったであろうアマチュアコンビ「たらば迎春の毛蟹」がSNSで話題を呼んでいた。知らない出場者の名前に着目してみると、大会をより一層楽しめるかもしれない。

バックナンバー

この記事の画像(全1件)

読者の反応

クラーク・ケント @okaokavt

パーフェクト・ダブル・シュレッダーでも20位には全然届かないんだな。 https://t.co/0h05CQbr7D

コメントを読む(14件)

関連記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのお笑いナタリー編集部が作成・配信しています。

お笑いナタリーではお笑い芸人・バラエティ番組のニュースを毎日配信!ライブレポートや記者会見、番組改編、賞レース速報など幅広い情報をお届けします。