音楽ナタリー Power Push - アヴちゃん(女王蜂)×大根仁

盟友と振り返る「最高傑作」を勝ち取るまでの日々

ドンキに行ってるギャルにも響く曲

大根 DAOKOちゃんの参加も意外だったんだけど、これはどういう経緯で?

アヴちゃん DAOKOちゃんは普通に女王蜂のファンで、CD買ってライブも来てくれてて。それで私が初めて彼女のライブを観たときに「絶対これは連絡先を交換しないといけない」と思ったの。この曲(「金星 Feat. DAOKO」)はDAOKOちゃんと「ドンキに行ってるギャルにも響く曲にしよう」って話して作ったんです。「この2人で繊細なことをやっててもしょうがないし、どんどんラジオでかかる曲にしたいね」って。

大根仁

大根 最初クレジットだけ見たときは「えっ?」と思ったんだけど、この曲もすごくよかった。あとこのアルバムは最後の2曲でちょっと怨念が出てくるのもいいよね。「やっぱりサラッとは終わんないんだ」っていう(笑)。

アヴちゃん でも閉じてはいなくて、軽やかさがある気はするんです。最後に入ってる「雛市」っていう曲の「汗水垂らして3万円」っていう歌詞は、実は元の形から変えるように言われて、戦ったんだけど放送倫理的にダメらしくって。

大根 メジャーでやっていく以上、そういう歌詞の規制はあるもんね。俺も今ドラマやってて「このセリフはコンプライアンス的にダメです」みたいなこと言われるもん。もちろんカチンとは来るけど、でもこの頃は「じゃあどうしようか」って考えられるようになってきた。

アヴちゃん わかる。気付かれないで刺せる表現を探したりね。「じゃあこの刃をもっと薄く磨けばいける」みたいな、そういう賢いやり方を見つけたような気はしていて。それもメジャーのよさだなって。

大根 そうだね。だから女王蜂がメジャーでやってるのはいいことだと思う。

アヴちゃん うん、どっちも行けるのがいいなって思ってます。

誰のせいにもしなかったときに本当が始まる

大根 アルバムが出たあとはツアーが始まるんだよね?

左からアヴちゃん、大根仁。

アヴちゃん 東京公演は7月2日のZepp DiverCity TOKYOです。今、うちらのお客さんはすごくイケてるんですよ。以前は「アヴちゃん、私の代わりに戦って! ナイスエヴァンゲリオン!」で終わってたんだけど。

大根 そうかもね(笑)。女王蜂のお客さんはちょっと宗教的というか、閉じた印象があったから。

アヴちゃん 今はそういう部分も残しつつ、お客さんも軽やかになったというか、「女王蜂は私だけのもの」っていう聴き方じゃなくて、周りに広めてくれるし、もうめちゃくちゃ踊るし。これが核になって広がっていけば、何か変えられるんじゃないかなって思ってるくらい。変えるってことで言えば、この前、大根ちゃんが撮った「SCOOP!」を観たあと「仕事がんばろう」って思ったの。働くのカッコいいよねって。

大根 あの映画、特に女子はそう感じるかもね。

アヴちゃん やっぱり作品やライブを観たあとでそうやって「がんばろう」って思えることが一番大事な気がしていて。私たちもそれをこれからやっていくつもりです。世の中のせいにしてちゃ始まらないから。そんな感じがするの。誰かのせいにすることによってやっと立っていられる人がいるのはわかるけど、でも誰のせいにもしなかったときに初めて本当が始まる。本質が輝き出すんだって思うんです。

女王蜂 ニューアルバム「Q」2017年4月5日発売 / Sony Music Associated Records
「Q」初回限定盤
初回限定盤 [CD+DVD] 3800円 / AICL-3289~90
「Q」通常盤
通常盤 [CD] 2800円 / AICL-3291
CD収録曲
  1. アウトロダクション
  2. 金星 Feat. DAOKO
  3. DANCE DANCE DANCE 
  4. しゅらしゅしゅしゅ
  5. 超・スリラ
  6. 失楽園
  7. Q
  8. つづら折り
  9. 雛市
初回限定盤DVD収録内容

全国ツアー「金星から来たヤツら」Final(2016.07.09 Live at Zepp DiverCity)

  1. 金星
  2. ヴィーナス
  3. スリラ
  4. 折り鶴
  5. 告げ口
  6. 鬼百合
  7. 始発
  8. 緊急事態

Music Video

  1. 金星
  2. DANCE DANCE DANCE
  3. 失楽園
  4. Q
  5. アウトロダクション
女王蜂 全国ワンマンツアー2017「A」
  • 2017年4月6日(木)兵庫県 神戸VARIT.
  • 2017年4月8日(土)福岡県 DRUM LOGOS
  • 2017年4月14日(金)大阪府 なんばHatch
  • 2017年4月29日(土・祝)広島県 SECOND CRUTCH
  • 2017年4月30日(日)岡山県 IMAGE
  • 2017年5月6日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
  • 2017年5月12日(金)埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
  • 2017年5月13日(土)千葉県 KASHIWA PALOOZA
  • 2017年5月25日(木)京都府 磔磔
  • 2017年5月27日(土)香川県 DIME
  • 2017年6月2日(金)宮城県 darwin
  • 2017年6月3日(土)岩手県 Club Change WAVE
  • 2017年6月11日(日)石川県 Kanazawa AZ
  • 2017年6月25日(日)愛知県 THE BOTTOM LINE
  • 2017年7月2日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
女王蜂(ジョオウバチ)
女王蜂

2009年神戸にて活動開始。2010年「FUJI ROCK FESTIVAL '10」のROOKIE A GO-GOステージに出演し、その衝撃的なルックスとパフォーマンスでオーディエンスの注目を集めた。2011年3月に初の全国流通盤アルバム「魔女狩り」をリリース。同年9月にはアルバム「孔雀」でソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズよりメジャーデビューを果たす。収録曲「デスコ」は映画「モテキ」のメインテーマに抜擢されたほか、彼女たち自身も本人役として映画に初出演し話題を呼んだ。2012年5月にギギちゃん(G)が利き腕の長期治療に専念するためバンドを“降板”するも、アヴちゃん(Vo)、やしちゃん(B)、ルリちゃん(Dr)の3人編成にサポートを迎える形で活動を継続。しかし同年12月にバンドは無期限活動休止を発表し、2013年2月のSHIBUYA-AX公演をもって活動を休止した。その後バンドは2014年2月のワンマンライブ「白熱戦」で1年ぶりに復活し、2015年1月に新ギタリスト・ひばりくんが正式加入。同年3月にアルバム「奇麗」をリリースし、12月から2016年3月にかけて対バンライブシリーズ「蜜蜂ナイト」を開催した。2016年6月にはフランス・パリにてバンド初の海外ライブを実施。4月5日に約2年ぶりのアルバム「Q」を発表し、翌6日から全国ツアー「女王蜂 全国ワンマンツアー2017『A』」を開催する。

大根仁(オオネヒトシ)

1968年東京生まれの演出家、映画監督。代表作はドラマ「アキハバラ@DEEP」「去年ルノアールで」「湯けむりスナイパー」「まほろ駅前番外地」、映画「恋の渦」「SCOOP!」など多数。2010年、脚本・演出を担当したテレビ東京系深夜ドラマ「モテキ」が話題を集め、2011年9月に映画化。2015年10月公開の「バクマン。」で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞する。同年12月に公開された電気グルーヴのドキュメンタリー映画「DENKI GROOVE THE MOVIE? -石野卓球とピエール瀧-」も手がけた。3月には「SCOOP!」のBlu-rayおよびDVDが発売されたばかり。9月には妻夫木聡主演の映画「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」の公開が控えている。