ぜんぶ君のせいだ。|この1枚が最終形態であることの証明

優しくなった「革鳴前夜」

──ライブの終盤やアンコールで披露されてきた「革鳴前夜」が2曲目に収録されていることには驚きました。

如月 最初に「革鳴前夜」を出したときは、そのときの状況もあって、患いさんのことはもちろん、今のぜん君。を手離したくない気持ちがすごく強く出た曲だったんです。そこから形が変わって、十五時たちが入ったとき、この曲の持つ意味合いが変わって、この5人で「革鳴前夜」を歌えるようになったら、ぜん君。として歩いていける、みたいな位置付けの曲になった。だから十五時が入ったばかりのときは「革鳴前夜」をすぐには歌わせてもらえなかったんです。

十五時 うん。確か「CULT CHAOS CUTIE TOUR 2019」のファイナルまではセットリストに入ってなかったと思う。

如月 昨年の活動休止明けからこの曲の捉え方も変わってきて、喑、襲、ふふの3人が入ったお披露目ライブのときにはすぐ「革鳴前夜」を披露したんです。ここから47都道府県を回るというタイミングでもあったから、全国各地の患いさんたちに私たちの覚悟、これからずっと一緒に歩いていくというのも示さなきゃいけないと思ってた。

ふふ 実はこの曲、Zeppでのライブ前にメイと个喆の2人を囲んで歌ったことがあったんです。

メイ メイと个喆がつれづれだった、まだぜん君。に入る話もなかったときだよね。たまたまリハーサルを観に行ったら、「お客さんになって」と言われて、2人を囲って5人で「革鳴前夜」を歌ってくれたんです。この曲を聴くと、いつもそのときのことを思い出すなあ。

个喆 今ではステージで一緒に歌っているわけだから、なんか運命的!

 7人で歌うようになって「革鳴前夜」のイメージがすごく変わった気がします。最初にリリースされた「革鳴前夜」はとにかく強い印象、決意の歌だと思っていたんです。でも今はなんだか優しい感じに聞こえる。

メイ 襲ちゃんの言いたいことわかる。前は「ガツン」って感じだったけど、今は寄り添う感じの優しさがあるよね。

个喆 おててをつなぎたくなっちゃう。

メイ うん。本当に色が変わった曲だと思うので、今のバージョンも好きになってほしいな。

ライブの情景が浮かぶ「キミ君」

──喑さん、襲さん、ふふさんの3人はグループに入る前から聴いていた曲、思い入れのある曲も今作に含まれていると思います。特に思い入れの強い曲はどれですか?

 私は「常花」です。ずっとずっと好きな曲で、それを歌えるのもうれしいんですけど、前のバージョンから歌割りが変わったのがポイントで。7人になったから歌割りがちょっと細かくなっているんですが、みんなで歌いつないでいる感じがしてすごくいい。1つのフレーズを半分ずつ歌って色を変えていく感じもすごく好き。

 落ちサビでメイと襲がメンバー1人ひとりと向き合いながら移動していくところがすごく好き。練習のときにスタッフさんをお客さんに見立てて聴いてもらったのも「常花」だったし、私たちにとっても思い出深い曲だよね。

ふふ ふふは「ぜんぶ僕のせいだ。」が好き。「何者じゃない 誰でもない」という歌詞が本当にかつての自分のことだと思っているし、この曲を今ぜんぶ君のせいだ。の一員として歌えていることがすごくうれしくて。

メイ 曲の途中でメイ、个喆、十五時、おめぐの4人が歌って、襲、喑、ふふがそれを後ろから見守るフォーメーションを組むんですよ。私たち4人は入った時期がバラバラだし歩いてきた道筋も違うけど、この4人で手を取り合って歌うところですごくうるっときちゃう。

ふふ 5人体制のときから好きな曲だったけど、7人になって重みが増してもっと好きになりました。

 「常花」が好きだけど、被っちゃったからほかを挙げるとするなら「キミ君シンドロームX」かな。最初にみんなで手を重ねて声を合わせるんですけど、そのユニゾン感がすごく好き。この曲は今回のツアーでもたくさんライブで披露した曲で、ライブでは甘福氐が「行くぞー!」って叫ぶんです。CDの音源にはその声が入っていないんですが、音源を聴いていると頭の中で勝手にライブの声が再生されるんですよね(笑)。きっと患いさんが聴いてもライブの情景が目に浮かぶ曲だと思うので、ライブを思い浮かべながら聴いてほしいです。