音楽ナタリー PowerPush - Young Juvenile Youth
未熟な大人の第一歩
若さ、未熟さ、新しさ
──Young Juvenile Youthというユニット名にはどんな意味があるんですか?
最初はYukiの“Y”と、JEMAPURの“J”でYJっていうプロジェクト名だったんですが最後にYを付けることにしました。
──なんでYだったんですか?
“YJY”って目をつぶっている人に見えるでしょ。それがかわいくて。で、それぞれに言葉を当てていきました。「Young」「Juvenile」「Youth」って全部同じような意味なんです。3つとも若さとか未熟さとかみたいな意味なんだけど、単語としては違うっていうのがいいなと思ったのでこの名前にしました。同じ意味に違う表現方法がある、みたいな感じとか。
──YukiさんとJEMAPURさんは未熟なんですか?
私は大人になりきれてないとこがあるかも(笑)。ユニット名に関しては、未熟さというのもあるけど、新しいことをしたいという私とJEMAPURの思いが込められてるんです。そもそも私はシンガーとしてちゃんと活動したことなんてなかったし、JEMAPURはシンガーをフィーチャーした音楽を制作したことがなかった。そういう背景がこのユニット名にはあるんです。
「Animation」=動き出す
──初の作品集「Animation」が完成しました。
大切に育ててきた子供たちが巣立つときの親の気持ちってこんな感じかな?って思います。感慨深いんですけど、ちょっと切ない。
──切ないんですか?
「Animation」を誰かが買ってくれたら、それはもうその人のものになるんですよね。買ってくれた人なりの聴き方や感じ方があるわけで。それはとてもうれしいことなんだけどちょっと切ないんです。
──ミニアルバムのタイトルにはどんな意味が?
「Animation」という単語には、何かを動かすとか、生命を吹き込むとか、躍動させるとか、変化をもたらすみたいな意味があるんです。このアルバムを聴いた人にとって、何かが動き始めるきっかけになるような作品になってくれればなって思いを込めてつけました。
──Yukiさんはどのように作詞していったんですか?
JEMAPURのトラックありきですね。
──あらかじめ自分の中に伝えたいメッセージがあって、それをトラックに乗せて歌う感じ?
いやそうではないですね。普段言わないことを生み出してくれるのが音というか。例えばこういうインタビューの場では、何か聞いてくれるからそれに対して答えますよね。質問があるから答えが浮かぶ。それと同じで、トラックを聴くと言葉や表現したいシチュエーションが同時に浮かんでくるんです。
理想の関係
──YukiさんにとってJEMAPURさんはどういう存在ですか?
……うーん。言葉にするのは難しいな。……私の思い描いているものを具現化してくれる人。
──Yukiさんが思い描くものとはどういうものですか?
私が好きな表現の形はシュルレアリスムなんです。現実的ではあるけど、奇想天外で、ファンタジックな、異質なアウトプットになっているという。私はその感覚に従ってもの作りをしているんですよ。
──ということは、Young Juvenile Youthの制作スタイルはまずYukiさんのアイデアがベースになっているんですか?
いや、そんなに一方通行じゃないです。具現化っていうか、それ以上のものを引き出してくれます。
──JEMAPURさんがYukiさんをプロデュースしてるってこと?
それも違うな。私はやりたいようにやらせてもらっていて、JEMAPURはそれをよりよい形に編集して、完成形にしてくれる人という感じですね。制作はすごく楽しいです。
──バンド時代にYukiさんが理想とした関係ですね。
そうですね。「Animation」に収録されている曲は、いろんな要素が重なり合って、化学反応がたくさん起きてできたものばかりです。本当に細かいところまで緻密に作り込んでいるのでじっくりと聴いてほしいです。
収録曲
- Animation
- More For Me, More For You
- Fahrenheit
- Daydream
- Optique
- Seed
- TAICOCLUB'15
- 2015年5月30日(土)長野県 こだまの森
2015年5月31日(日)長野県 こだまの森 - <出演者>
Sohn / Thieves Like Us / MOODMAN & PLAYERS / Nick The Record / クラムボン / ハンバート ハンバート / Electric Indigo / The Kite String Tangle / Autechre / cero / cro-magnon / EGO-WRAPPIN' / クボタタケシ / マーセル・デットマン / Monolake / Nosaj Thing+Daito Manabe / レキシ / Robert Glasper Experiment / Sons of Magdalene / Svreca × Pedro Maia × Yuriko Shimamura / Takkyu Ishino / YOUR SONG IS GOOD / Sugar's Campaign / Clark / Radio Slave / BOREDOMS - Red Bull Music Academy Stage
砂原良徳(Ambient Live Set) / Yosi Horikawa / Albino Botanic(Albino Sound+Sayaka Botanic) / Young Juvenile Youth / Lo-Shi / Ametsub / Ryo Murakami / A Taut line / WHITELIGHT
- Young Juvenile Youth デビューミニアルバム「Animation」レコ発スペシャルミニライブ&特典お渡し会
- 2015年6月24日(水)東京都 タワーレコード渋谷店1F特設イベントスペース
START 20:00
- 波にユラレテ2015'
- 2015年8月3日(月)神奈川県 由比ガ浜海水浴場
START 14:00 - <出演者>
CTS / 水曜日のカンパネラ / DE DE MOUSE / HINTO / YOUR ROMANCE / Young Juvenile Youth
Young Juvenile Youth(ヤング ジュヴィナイル ユース)
シンガーのYuki(ユウキ)と電子音楽家のJEMAPUR(ジェマパー)が2012年にスタートさせたユニット。2013年9月に「Anti Everything」、同年11月に「More For Me, More For You」をPhaseworksからアナログでリリースした。2015年には、iTunesが注目する新鋭アーティストとして「NEW ARTIST スポットライト」に選出される。6月3日には初の作品集となる1stミニアルバム「Animation」を発表する。