WONDER SNAKE | 3人でなら一緒に歩いて行ける“メルヘンカミツキアイドル”がセルフタイトル作で見せる、1つになった姿

名古屋のアイドルは目立ってなんぼやで

──WONDER SNAKEは名古屋を拠点に活動していますが、3人から見て、名古屋のアイドルシーンはどのような印象ですか?

スイミン 名古屋はアイドルグループの数が多いんですよ。これは私のイメージですけど、東京のアイドルさんはグループ全体の統一感がすごくあるなと思います。でも名古屋は統一感よりもメンバー1人ひとりのクセが強いグループが多い気がする。

クラウン みんな、自分の個性を大事にしている気がしますね。

スイミン たぶん名古屋の人はひねくれてるから、そういう子のほうが愛せるのかも(笑)。「俺の推し、こんなに変わってるんだぜ。それを推してる俺も変わってるだろ」みたいなところがある気がします(笑)。

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──演者さんもお客さんも濃い人たちが多いと(笑)。

スイミン そうです。実際、派手髪のアイドルも多いし、王道系が少ない気がします。かわいさよりも個々が強いクセを出して「目立ってなんぼやで、まとまりとか気にしないぜ」という感じのアイドルが多いです。私たちも「もっと前に出なきゃ!」という気持ちでやっていますし(笑)。

──目立ってなんぼなシーンだと、ピエロがいるくらいじゃないとダメだってことですね。

クラウン そうですね(笑)。ピエロがいるグループはほかにないので、対バンでもめちゃくちゃ目立ちます(笑)。あと私たちはけっこう体を張るので、そういった点でも目立ちやすいかもしれないです。例えば、全身タイツで異色肌ギャルのようなこともやったりしました。

スイミン 緑、青、ピンクと担当の色ごとに顔を塗って、全身タイツを着て、ライブをしたり。あとはビラ配りをして、目標の枚数を配り終えるまで全身タイツを脱げないとか(笑)。まずは見た目で目立とう、みたいなところもありますね。豚、エイリアン、にわとりのエアコスでライブやビラ配りをやったこともあります(笑)。

──なかなか体を張ってますね(笑)。

スイミン それもあってメンタルはだいぶ強くなりました。かなり人通りのある広場で真夏にエアコス姿でビラ配りをして、汗びしゃびしゃになったりしましたけど(笑)。そうしたら通りがかりの人が「暑そうだね、がんばって」と声をかけてくれたり、ビラをもらってくれたりして。最後のほうは気持ちよかったです。みんなに写真を撮られてるうちに、「もっと見て!」という感じになりました(笑)。

リード曲に込めたメンバーへのメッセージ

──2月2日には新作ミニアルバム「WONDER SNAKE」が全国リリースされました。

スイミン これは昨年出したミニアルバム「ロンリーゴースト」の収録曲以外、今あるすべての楽曲を収録した作品になっています。ミュージックビデオにもなっている、私が作詞作曲した「WONDER SNAKE」や、クラウンがメインの「不思議な国のピエロ」、聖ちゃんがメインの「未来日記」など全9曲が入っています。

──スイミンさんが作詞作曲を手がけたリード曲「WONDER SNAKE」は、どんなイメージで作ったんですか?

スイミン WONDER SNAKEというグループができてからの歴史を、ありのままに歌った曲になっています。ちょっと素直すぎて恥ずかしいくらい、今の気持ちをまっすぐに伝えるポップな1曲です。

──日々感じるもどかしい気持ち、それでも輝こうとする思いが歌詞に込められていますね。

スイミン そうですね。もともとこの曲はメンバーに向けて書いたものなんです。「この2人とだから一緒に歩んでいける」という気持ちを込めていて。それが作品になることで、ファンの方に向けたメッセージにもなった気がします。なので、ライブで歌うときは目の前にいる1人ひとりに語りかけるような歌い方を意識しています。「私が君の光になりたくて」というところも、ファンの人をしっかり見て歌っていて。

クラウン メンバーに向けて書いたものだとは知らなかったので、衝撃です(笑)。でも、本当に素敵な曲です。スイミンが書いているからこそ、私たちにとってより大切な曲になったと思います。

 WONDER SNAKEの曲は3人で一斉に歌うパートが少ないんですけど、この曲は3人で一緒に歌うところがいっぱいあるんです。みんなで1つになるようなイメージで聴いてほしいです。

──クラウンさんがメインの「不思議な国のピエロ」は、ホラーファンタジー風のヘビーなロックチューンですね。

クラウン WONDER SNAKE初の3拍子の曲で、今までの私たちにはないタイプの、激しくてカッコいいナンバーです。メロディは怖い感じですけど、歌詞は落ち込んだ人に寄り添うような、すごく優しい内容なんです。

スイミン すごくクラウンっぽい曲ですね。クラウンは、ピエロメイクで怖がられるのを気にしているんです。だから歌詞に「怖がらないで」とあるし。めちゃくちゃ歌いやすいでしょ?

クラウン うん。いつも以上に感情を入れて歌えます。

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──ミニアルバムを締めくくるのは、聖さんがメインの「未来日記」。こちらは未来への思いを歌うダイナミックなナンバーです。

 普通の日常からステージにバッと立つような、未来に向けて明るく広がっていく曲です。

クラウン めちゃくちゃエモい曲で、自分の気持ちも重ねられますね。

スイミン 聖は歌に少し苦手意識があるんですけど、この曲で初めて落ちサビを歌っているんです。聖自身、この曲で変われたところがあるんじゃない?

 うん。自信もちょっと付いたし、ひと回り大きくなれたと思います。

今回のCDに勝負を賭けています

──2ndミニアルバムリリースを経て、これからの展望や目標があれば聞かせてください。

スイミン WONDER SNAKEはとにかくもっと上を目指したいと思っていて。今の3人の状態もいいけど、人数が多いとやっぱりパワーが変わると思うので、ゆくゆくはメンバーが増えたらなとは思っています。今年の目標で言えば、7月17日に3周年ワンマンライブがあるので、それをソールドアウトさせたいです。

 1年目も2年目も同じ会場だったので、3年目は3倍のお客さんが来てもらえるようにと思っています。

スイミン 3周年ワンマンが今年前半の大きなミッションですね。

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──「こんな曲を歌ってみたい」などの希望や願望はありますか?

クラウン 今はポップな曲が多いので、個人的にはもっと激しい曲を歌ってみたいです。髪の毛が乱れて、かわいい担当のスイミンがぶっ壊れるくらいの曲をやりたい(笑)。そういう曲を作ってもらえるように、ライブのパフォーマンスを地道に仕上げていきたいと思います。

 私はシャウトが得意なので、シャウトを生かせる曲がほしいです。でもポップさも忘れずに、これからもかわいく噛み付いていきたいです。

スイミン 私はWONDER SNAKEのために、また曲を作りたいです。2人が変な曲が欲しいって言うんですよ。よく「『夏だ、わっしょい』みたいな雰囲気の季節ものが欲しいね」と話していて。ネタ系の歌詞ならみんなで協力して作れるし、楽しくアガれる変な曲があってもいいのかなと思います。

クラウン あと、メンバーそれぞれのキャラが出た曲もほしいです。

スイミン そうだね。私が率先してそういう曲を作れたらなと思います。

──では、最後に読者へのメッセージをお願いします。

スイミン WONDER SNAKEの大きな目標がZepp Nagoyaでのワンマンなので、その目標を達成できるくらい大きくなりたいと思っています! あと、私たちはまだ名古屋でしかライブをしたことがないので、東京や大阪はもちろん、全国いろんなところでライブがしたいです。

クラウン 皆さんに知ってもらうために、今回のCDに勝負を賭けています。

 たくさんの人にミニアルバム「WONDER SNAKE」を聴いてほしいです。

スイミン たくさんの人にWONDER SNAKEを好きになってもらって、ライブで一緒に盛り上がりたいです!

WONDER SNAKE
WONDER SNAKE 3周年記念ワンマンライブ
  • 2022年7月17日(日)愛知県 RAD HALL
WONDER SNAKE(ワンダースネーク)
WONDER SNAKE
桃色担当のリーダー・オーキュペテー・スイミン、緑担当のキマイラ・レバー・クラウン、水色担当の歪・アイリス・聖からなる“名古屋メルヘンカミツキアイドル”。2019年7月にデビューし、2020年4月に1stミニアルバム「ロンリーゴースト」をリリースする。同年7月に愛知・RAD HALLにて初のワンマンライブを開催。翌2021年7月には同じくRAD HALLにて2周年ワンマンを実施した。2022年2月に2ndミニアルバム「WONDER SNAKE」をリリース。