秋元康が総合プロデュースを務めるアイドルプロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」から誕生した11人組グループ・WHITE SCORPION。配信シングル「眼差しSniper」でデビューを果たしてからちょうど1年後の12月7日、彼女たちにとっての通算6作目のシングル「I do love you!」が配信リリースされる。
グループ名から連想される通り、この1年間でリリースされてきたWHITE SCORPIONの楽曲は、クールでスタイリッシュなサウンドにメッセージ性の強い歌詞を乗せたものが多かった。しかし、新曲「I do love you!」はそんなイメージを覆すようなポップでさわやかな青春ソングに仕上がっている。今回の特集ではメンバーのうちACE、ALLY、HANNA、MOMO、NICOの5人にインタビュー。新曲に対する率直な印象、1年間の活動の中で感じた思い、リリース日に開催されるデビュー1周年ライブ「WHITE SCORPION 1st ANNIVERSARY LIVE~追撃。~」への意気込みなどを語ってもらった。
取材・文 / 左藤豊撮影 / 坂本陽
斜め上の曲が来た
──6thシングルとして配信リリースされる新曲「I do love you!」はポップな恋愛ソングで、WHITE SCORPIONがこれまでリリースしてきた楽曲とはまったくテイストが違っていて驚きました。きっとメンバーの皆さんも最初聴いたときに驚いたのでは?
MOMO はい、びっくりしました!
NICO 初めて聴いたときは「おおおーっ!?」って(笑)。WHITE SCORPIONがこれまでにリリースしてきた7曲を踏まえると、こういうポップな曲調を歌うことは絶対にないだろうと勝手に思っていたんです。だから予想外だったし「斜め上の曲が来た」と思いました。歌詞についても、これまでのWHITE SCORPIONだったら「君が大好きだ」なんてストレートに感情を表現することはなかったので、私たちの新たな一面を出せる曲だと思いますし、表現の幅も広がるんじゃないかなと感じています。
HANNA 私も最初は「あれ? めっちゃさわやかな曲だ!」と驚きました。個人的にはこういう曲にも挑戦してみたかったので、いいチャレンジの機会が来たと捉えています。
ACE 配信シングルを5作、ミニアルバムを1枚リリースして、WHITE SCORPIONの色が定まってきたと感じていました。なので「きっと次のシングルもメッセージ性のある強い楽曲だろうな」と思って新曲のデモ音源を聴いたんですけど、イントロからとってもさわやかで「おお、次はそっちで行くんだ!」と(笑)。ストレートだけどちょっぴり切なさもある楽曲で、秋元康先生らしさを感じましたし、これからこの曲をどう表現していこうかなと楽しみになりました。
MOMO 私はイントロを聴いた瞬間、「うわ、来た! これ好きだ!」と思いました。
NICO MOMOとCHOCOはかわいい系の曲が好きだからね。
MOMO うん。ルンルンって感じの曲調が大好きなのですごくテンションが上がりました! あと、「愛してる」ではなく「君が大好きだ」という言葉で感情を表現できるのもうれしくて。WHITE SCORPIONの青春感を皆さんに味わってもらいたいなと思いました。
ALLY 多くのアイドルさんにとってはきっと「I do love you!」のような曲が王道なんだと思います。でも、私たちからすれば挑戦的な曲で。この楽曲を通して「WHITE SCORPIONはこういう楽曲もできるんだぞ!」と証明したいですね。それと同時に、この曲でWHITE SCORPIONを知ってくれた方がほかの曲のパフォーマンスを目にして「カッコいい系もできるんだ!」と好きになってもらえたらうれしいです。
今までのレコーディングはいつもしかめっ面
──「I do love you!」はWHITE SCORPIONにとって新たな挑戦になったようですが、レコーディングにおいても今までとの違いを感じましたか?
ALLY 前向きな歌詞なので、レコーディングではテンションを上げて笑顔で歌いました。今まではニコニコしながら歌うことがあまりなかったので、ほとんど初めての経験でした。私は声が低いから、明るく歌うのが難しくて。自分なりに楽しい雰囲気で歌ったつもりでも、ディレクターさんに「もっとテンションを上げていこう!」と言われてしまい、最終的にはものすごい満面の笑顔で歌いました(笑)。
ACE 私も歌うのが難しかったです。メンバーの中でも、私の歌声はアクセントや抑揚の付け方に特徴があるというか、クセがあるタイプだと思っていて。今までの楽曲であればその歌い方でよかったけど、「I do love you!」はクセを付けずにまっすぐに歌ったほうがきれいに聞こえるように感じて、そこは苦労しました。メンバーのレコーディングを聴いていると、AOIの歌声がまっすぐでこの曲に合っていると感じました。
MOMO 私は歌いやすかったですね。私は声が高く、今までずっとがんばって低い声を出していたので。この曲はサビに向かって盛り上がっていくので、レコーディング中も気持ちがどんどん高まっていきました。本当に楽しくて、指示を出してくださるディレクターさんといつも以上にいっぱいしゃべっていたら、その光景を見ていたメンバーに「しゃべりすぎだよ!」「あんなにハイテンションでレコーディングしている子、初めて見たよ」と言われました(笑)。
HANNA 私はこの曲の歌詞を読んで、「スケートボード」とか具体的な言葉がいっぱい出てくるので風景が想像しやすいなと感じました。私は今高校1年生なんですけど、歌詞に描かれている期待ともどかしさが入り混じった恋心は、私の世代にすごく刺さるテーマだと思います。自分にとっても等身大な曲だと思ったので、レコーディングでは高校1年生の私のままで歌いました。
NICO 私も今までのレコーディングはいつもしかめっ面で歌っていましたが(笑)、今回は柔らかい表情を心がけて歌いました。
──ファンにとっても、今までの曲以上にメンバーへの親近感が湧きやすいかもしれませんね。
NICO そうですね。そしてファンの人たちも一緒に歌いやすい曲だと思います。イントロの「I do love you! Yeah! Yeah! Yeah!」は一緒に歌ってほしい!
ALLY サビの最後の「Say! You will love me! Always!」も一緒に言ってほしいです!
カップリング曲は一緒に盛り上がれる楽曲
──カップリング曲の「純愛トースター」についても皆さんの印象を聞かせてください。
NICO 第一印象は「よっしゃー!」です(笑)。とにかくサウンドがカッコいい! 私はヒップホップが好きなのですが、この曲はノリやすいし歌っていてアガる曲だなと感じました。
ACE 私も、最初に聴いたときに「今までの曲の中で一番好き!」と思いました。これまでのWHITE SCORPIONの楽曲は私たちがパフォーマンスを見せて皆さんを引きずり込んでいくようなイメージだったんですけど、この曲は皆さんと一緒に盛り上がれる楽曲だなって。さらに、ファンの皆さんのコールが入ることで曲が完成すると思うので、ライブでパフォーマンスするのが楽しみです。
MOMO この曲は、先に歌詞とタイトルだけいただいたんです。だから「どんな曲になるんだろう?」と想像しながら仮歌の音源を待っていました。曲を最初に聴いたときは、想像していたサウンドとはいい意味で全然違っていて、「すごくいい!」とみんなで盛り上がりました。姉さん(ALLY)も「ヤバい、めっちゃいい! めっちゃ好み!」とテンションが上がっていました(笑)。
ALLY イントロからカッコいいよね。あと、「純愛トースター」という言葉が秋元先生っぽくて好きです!
HANNA ノリがよくてライブ映えしそうな曲ですし、歌詞を読んでみると「トースター」と恋の「焦がれる」という言葉が掛かっていて、「秋元先生すごいな、さすがだな!」と思いました。
MOMO 「君のSUVが去って行く」という歌詞も、ちょっと悲しくて心にグッと来ました。
NICO わかる。「SUV」というワードがピンポイントで入っていることで、情景が浮かびやすい!
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楽しいこともつらいことも想像以上だった1年