ナタリー PowerPush - WHERE'S ANDY

「ギャルバンなめんなよ!」メタル発J-ROCK経由トリオの魅力

基礎がまったくなってなかったことに気づかされた

──TOKIEさんとのレコーディングはいかがでしたか?

CHIKA それまでのレコーディングは本当に自己満足でやってたんだなって。初めてTOKIEさんとレコーディングしたときは、自分の中ではぜんぜんできてるつもりだったのに、基礎がまったくなってなかったことに気づかされました。何回やってもできなくて、そのうちにほっぺたがシュワーって凹んでいって。

CHIBAchan みんな痩せました。

MAI 痩せこけた。

CHIBAchan レコーディングダイエット。

MAI(B, Cho)

MAI 「ロミオ」は70回くらい歌ったな。

CHIKA みんなが「届け!」って念じながら一生懸命歌ったり演奏したりする感じ(笑)。で、「ちょっとまだ届かないかなー。もう1回やりまーす」みたいな。

MAI それが前の音源(昨年7月に発売されたシングル「3rd DEMO」)のときで、今回のミニアルバムではいろいろな課題を作って。

CHIKA 例えば日本語で歌ってみようとか。

──それ以前は英詞が中心だったんですか?

CHIKA そうです。もともとは超J-ROCK大好き人間がちょっと洋楽にハマり、「日本語恥ずかしい」って思うようになっちゃったんですね。で、いろんな曲を作っていく中で日本語でも歌ってみようってことになり。今は抵抗がないから、じゃあカッコいい曲を作ろうって感じでチャレンジしたんです。

単純に「カッコいいよね」って見られるようになりたい

──TOKIEさんとのレコーディングでステップアップするための課題を与えられて、そこを3人でうまく乗り越えて完成したのが今回のアルバムだと。

CHIKA そうです。

──初めての全国流通盤ということで、今まで以上に多くの人の手元に届くわけですが。

CHIBAchan 想像つかない。どうなるんだろう……。

CHIKA でも意外に、作ってから世に出るまでに時間がかかるじゃないですか。だからわりともう、次に行きたいって感じですね。WHERE'S ANDYはもっと前に進んでる。発売後の反応は気になるけど、前に進むことが大事だなと。

──ここでひと区切りつけて満足して結果を待つのではなくて、次に進んでる感じはすごくいいと思います。ではこのアルバムが出たあと、WHERE'S ANDYはどこを目指していきましょうか?

CHIKA 武道館。

CHIBAchan 早っ!

CHIKA いろいろ乗り越えての武道館! えへへへへ(笑)。

MAI スケールがデカい。でもやっぱ男性バンドと比べられたい。

CHIKA そうだね。ギャルバンは「女の子のわりに」とかどうしてもそう見られるし、自分もギャルバンをそうやって見てきたし。「女の子が弾いてるの、ダッセー!」みたいに思っちゃうほうだったけど、そういうレベルを超えて単純に「カッコいいよね」「すごくいいフレーズだよね」って見られるようになりたい。

MAI 単純に「WHERE'S ANDY、カッコいいよね」って。

CHIKA TOKIEさんとかそうだしね。

──TOKIEさんなんてそれこそ男性ばかりのバンドの中で演奏しても、ぜんぜん周りに負けてませんし。

CHIKA 逆に華があるし。

──まずはギャルバン云々じゃなくて、WHERE'S ANDYというバンドがカッコいいと言われるようになりたいと。

CHIKA そうですね。偏見を捨てて聴いてほしいかな、1回は。「ギャルバンかあ」って言いつつ聴いて、聴いた人の心にグサッと突き刺さるような存在にないたいです。

──そういうアルバムになってると思うので、いろんな人に聴いてほしいですね。あと、このアルバムの曲を野外で、大音量で聴いてみたいですね。

MAI 私も聴きたい。

──演奏する側じゃないですか(笑)。

CHIBAchan 野外はいいですね。気持ちよさそう。やりたい。

CHIKA いいね。

CHIBAchan フェスとか出たい。

CHIKA フェス出たい!

WHERE'S ANDY(うぇあーずあんでぃ)

CHIKA(Vo, G)、MAI(B, Cho)、CHIBAchan(Dr)からなるガールズロックバンド。2010年に結成され、都内を中心にライブ活動をスタートさせる。「ギャルバンなめんなよ~!!」を合い言葉に、ハードロック / ヘヴィメタルに通ずるサウンドとポップでキャッチーなメロディ、CHIKAの幼い子供のような“バブ声”で着実に人気を高めていく。2013年3月に1stミニアルバム「FIRST CRY~逆襲の産声~」をリリース。