ビッケブランカ|古きよきポップスに思いを馳せて

初のアニメタイアップ曲「Black Rover」

──カップリング曲の話も聞かせてください。「Get Physical」はトニー・バジルの「ミッキー」(1982年に全米1位を記録した、チアリーダーをモチーフにしたヒット曲。日本では2004年にゴリエが流行らせたことでも有名)みたいな感じですよね。

そう、ああいうふうにチアみたいな感じで始まる曲が作りたくて。着想はハカ(ニュージーランドのマオリ族の民族舞踊)です。ラクビーのニュージーランド代表、オールブラックスがやってるアレを見て、こんな歌を作りたいなと思って。

──歌詞は、太った人への応援歌ともとれる内容で。

これ書いた頃、周りからちょっと太ったって言われてたんですよ。それでちょっと痩せなきゃって気持ちが頭にあったから、それをテーマに書いて。痩せなきゃって気持ちがありつつ、太ってたっていいじゃんという気持ちもある。そういう歌詞ですね。だから「まともよ バカにしないでよ」って歌詞のあとに「彼を夢見てるのよ」と来て、最後に「夢を見てるのよ」って来るんですけど、この主人公は「こんなに太っていては彼に相手にされるわけない」って自覚があるわけですよ。で、「夢を見てるのよ」の“夢”は夢見る少女の“夢”でもあるけど、「なに、夢見てんだよ」って意味での“夢”でもあったりするっていう。

──3曲目の「Black Rover」はアニメ「ブラッククローバー」の主題歌ですよね。

話をいただいて書きました。CM曲の書き下ろしは「Natural Woman」でやりましたけど、アニメのタイアップはこれが初めてです。「週間少年ジャンプ」の人気マンガをもとにしたアニメの3シーズン目なんですけど、このシーズンってめちゃめちゃ敵が強くなってきて、人が死んだりし出すわけですよ。だからそういうダークさを曲の世界観に取り込んで作ったんです。

──番組サイドからのリクエストはあったんですか?

疾走感のあるギターロックでお願いしたいと初めに言われて、わかりましたと。それで、10日後にデモをくださいと言われていたんですけど、2日間で作り終えて先方に送ったんですね。そうしたら「これは命がけの戦いを描いた作品だから、もう少し緊迫感が欲しいです」と言われて。僕もなるべく意向に沿うようにしたいから、それに応えてまた2日間で作り直したんです。でもそれを聴いた僕のチームが「これだとギターロック過ぎて、ピアノマンとしてのビッケのよさが伝わりにくいんじゃないか」とアドバイスをくれたんです。僕自身はギター少年だった時期もあるし、それでも全然構わなかったんですけど、番組の方が「4日間で2つもバージョンを作ってくださって本当にありがとうございます。ビッケさんはピアノのシンガーなのにギターで作ってくださって感謝してます。ビッケさんの思うように作っていただければ」って言ってくださって。それで最終的にはギターが激しく鳴っているけど、ピアノでイントロが始まって、間奏もピアノが生きる作りになった。真摯に向き合って作った結果、一番いい形で向こうも自分も納得のいくものになったわけなんです。

──ビッケのこれまでの曲に、ダークさを表わしたものってなかったですよね?

なかった。ダークさって潜んでいるものであって、前に出すものではないという気持ちがありましたからね。でも本来僕は、こう見えてダークですから。好きだなと思える曲に、ダークなものが多かったりもするし。だからなんの抵抗もなかったです。それに自分らしさがどうこうよりも、ここではまずしっかりアニメに寄り添いたかった。それができたので満足ですね。

ビッケブランカ(Photo by moco.)

奇をてらわずこのまま進んでいけたら

──そして4曲目には「今ここで逢えたら」というバラードが入っています。

これ、10年くらい前からあるバラードなんですよ。

──ということは、「さよならに来ました」(「FEARLESS」収録のバラード)と同じ頃に書いたもの?

まさにその頃ですね。その頃はバラードとかミディアムしか書けなかったんです。だからバラードはその頃に書いたものを出すことが多いですね。歌詞も昔書いたときのまんま。変える余地がなかったので、そのままです。

──曲の構成もいじらずに?

はい。簡単なピアノと、無駄に転調していくメロディ。こうやって転調していくのは、この時期に転調を覚えて、楽しくてそればっかり試していたからで。それをあえて崩すこともないかなと思って。途中でAerosmithみたいになっていく英語詞のところも昔のまんまです。

──映画「アルマゲドン」のテーマ的な(笑)。

そう。あと、ストリングスもデモのときから入ってましたね。作ったときと何も変わってない。

──そのストリングスの効果も含め、見事にJ-POP感のあるバラードに仕上がってますよね。

はい。J-POPに振り切りました。

──まさに最高の曲ばかりの初シングルということで。一昨年エイベックスと契約して、昨年は初めてフルアルバムを発表して、今年はこうして初めてシングルを出して、どうですか? 自分の思い描いていた通りの進み方ができているなって感じられますか?

いろんなことがこう、少しずつ規模が大きくなっている気がしていて。だからこのまま進んで行けたらいいのかなって思います。何も奇をてらったりする必要はないと言うか。何かが物足りないとも思ってないし、もちろんこれでもう十分だとも思ってない。でもわかってくれる人が増えていってる実感はハッキリとある。うん、このままどんどん進んで行けたらいいですね。

ビッケブランカ「ウララ」
2018年4月18日発売 / avex trax
ビッケブランカ「ウララ」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
2160円 / AVCD-94050/B

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ビッケブランカ「ウララ」通常盤

通常盤 [CD]
1296円 / AVCD-94051

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CD収録曲
  1. ウララ
  2. Get Physical
  3. Black Rover
  4. 今ここで逢えたら
初回限定盤DVD収録内容

「FEARLESS TOUR 2017 at Akasaka BLITZ」

  • OPENING
  • Take me Take out
  • アシカダンス
  • Broken
  • 追うBOY
  • Want You Back
  • さよならに来ました
  • Stray Cat
  • THUDERBOLT
  • Moon Ride
  • Slave of Love

ビッケブランカ ULALA TOUR 2018

  • 2018年6月1日(金)北海道 cube garden
  • 2018年6月8日(金)宮城県 enn 2nd
  • 2018年6月15日(金)福岡県 BEAT STATION
  • 2018年6月22日(金)愛知県 名古屋ReNY limited
  • 2018年6月23日(土)大阪府 梅田Shangri-La
  • 2018年6月29日(金)東京都 TSUTAYA O-EAST
ビッケブランカ
愛知県出身の男性シンガーソングライター。高校卒業と同時に上京しピアノを習得した後、本名の山池純矢としてソロ活動を開始する。2012年にビッケブランカに改名。その後はライブを中心に活動を続け、美麗なファルセットボイスとピアノが紡ぎ出すポップチューンを武器に各地のイベントなどに出場し話題を集めている。2014年7月に配信シングル「追うBOY」をリリース。同年10月に1stミニアルバム「ツベルクリン」を発売した。2015年8月には2ndミニアルバム「GOOD LUCK」を発表。2016年10月にミニアルバム「Slave of Love」でavex traxよりメジャーデビューを果たす。デビュー作収録の「Natural Woman」はメタボリックのスムージー「enNatural」、「Slave of Love」はGoogle Play MusicのCMソングに採用された。2017年1月にワンマンツアー、5月にツーマンツアーを行い、各公演のチケットはソールドアウトを記録する。7月に1stフルアルバム「FEARLESS」をリリースし、8月には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」や「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO」といった大型フェスに出演。9月からワンマンツアー「FEARLESS TOUR 2017」を行い、10月の東京・赤坂BLITZでのツアーファイナルを含め満員御礼となった。2018年4月にメジャー1stシングル「ウララ」を発表。6月に全国6カ所を回るライブツアー「ビッケブランカ ULALA TOUR 2018」を開催する。