ナタリー PowerPush - V-ANIME ROCKS!

人気V系バンド4組が緊急座談会!アニソンの魅力を語り尽くす

ヴィジュアル系アーティストがさまざまな時代のアニメソングをカバーしたコンピレーションアルバム「V-ANIME ROCKS!」がリリースされた。この作品には13組のアーティストが愛情を込めてそれぞれの解釈でカバーした、新旧の人気アニソンを収録。海外からも近年大きな注目を集めている日本のポップカルチャー「V系」と「アニメ」が融合した1枚だ。

今回ナタリーではこのコンピの発売を記念して、参加アーティストによる座談会を実施。摩天楼オペラの苑(Vo)と燿(B)、DaizyStripperの夕霧(Vo)と風弥(Dr)、Sadieの真緒(Vo)と美月(G)、SCREWの鋲(Vo)とルイ(B)の計8人を迎え、それぞれの好きなアニメの話や、アルバムの制作エピソードなどについて語り合ってもらった。

取材・文 / 武市尚子 撮影 / 平沼久奈

 
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「東映まんがまつり」は毎回初日に並んだなあ

インタビュー写真

──8人は初対面ではないんですか?

真緒 同時に会うのは初めてやなあ。

美月 ちょいちょい機会はあったけどね。

 イベントライブとかでそれぞれ顔は合わせてるけど、同時にこうやってちゃんと話すのは初めてですよね。

風弥 うん。同時に会うのは初ですね。

──なるほど。今回は「V-ANIME ROCKS!」というアニメソングのカバーコンピレーションアルバムに参加されたわけですが、アニメソングって人生で最初に覚えて歌う曲なのかもしれませんね。

 ですね。よくちっちゃい頃、親に大好きなアニメの録画とか頼んでおいて、それ観たさに走って家に帰ってたりしましたからね(笑)。ちなみに僕は「鎧伝サムライトルーパー」が大好きでした(笑)。

真緒 ああー、懐かしいね、うんうん。

 僕は、一番好きなのは「機動戦士Zガンダム」でしたね。あの話、すっごい深いんですよ。

真緒 主題歌が森口博子さんのね。「水の星へ愛をこめて」。んー、良かった良かった。あの話は良かった。

美月 真緒さん、いちいちよく知り過ぎでしょ(笑)。

真緒 あ、そうね(笑)。

風弥 あははは(笑)。僕もよく観てたといえばガンダムですね。「新機動戦記ガンダムW」とか「機動武闘伝Gガンダム」とか。

──ガンダムはいっぱいシリーズがありますからね。私の時代なんて初代ガンダム「機動戦士ガンダム」でしたからね。

真緒 これこれ、お歳がバレちゃいますよ(笑)。

──ですよね(笑)。風弥くんは?

風弥 でも、アニメって世代をつなぐツールでもありますよね。同世代だと絶対に観てたアニメが同じだったりするし。俺、ロボット系のアニメが大好きで、「勇者特急マイトガイン」とか観てましたね。

 知ってる知ってる。

風弥 おっ! 知ってますか!? めちゃめちゃうれしい! 俺、逆に「ONE PIECE」とか「ドラゴンボール」とか、あんまり詳しくないんですよ。

夕霧 俺は「ドラゴンボール」だったなあ。映画とか、毎回初日に並んでまで観に行ってたからね。物販の下敷きとか、すぐなくなっちゃうんだよ。「東映まんがまつり」は毎年夏の土曜日とかに一発目が始まるんですよ。めちゃめちゃ張り切って行ってましたね(笑)。

真緒 うんうん。夏なんかはサンテの目薬なんか買っちゃって、ドラゴンケースに入れてね。

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夕霧 あははは(笑)。そうですそうです!

真緒 CMとかもね。

夕霧 「はごろもフーズ」!

真緒 そうそうそう(笑)。

美月 あ、ほんまやわ! あったなあ、そんなん! めっちゃ懐かしいわー。

真緒 あ。あんまり詳しいと、お歳がね……。

美月 わかっちゃうからね(笑)。俺はね、「SLAM DUNK」とか学校帰りによく読んでたし、やっぱ「ドラゴンボール」は大好きやったわあー。

真緒 僕はもう、今回もSadieでカバーさせてもらいました「聖闘士星矢」です。ドンピシャですね、そこ。

 俺は「パーマン」ですね。

美月 ほんまかいなっ!

──「パーマン」って、随分古くないですか? モノクロのイメージですけど。(※1作目は1967年放送)

真緒 もしもーし! カラーでしたよおー(笑)。

 多分、古いほうの「パーマン」じゃなくて、俺が観てたのは新しくなったほうだと思うんですけどね(笑)。夏休みとかにテレビでやってて、よく観てましたね。ヘルメットとか持ってましたもん(笑)。

ルイ 僕は「ドラゴンボール」も大好きだったんですけど、サッカーやってたんで「キャプテン翼」も大好きでよく観てましたし、自分にとっての主役でしたね。よく真似して、砂場でオーバーヘッドして遊んでましたからね(笑)。

このコンピ、ほんまに最後まで聴き入ってしまいましたわ

──今回、このコンピの話が来たときはどうでした? 選曲とか、メンバー内で話し合ったときのこととか教えてください。

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 レコード会社さんの方からお話をいただいたんですけど、即答でしたね。アニメだったら、ウチのバンドはピッタリなんで! と思って。

 アニメソングって、結構メタル系な音が多かったりしますからね(笑)。

 ウチらは今回、「新世紀エヴァンゲリオン」の「魂のルフラン」をカバーさせてもらったんですけど、この曲はウチのギターのAnji基準で選びましたね(笑)。Anjiはあんまりアニメを観ないので「Anjiが知ってるアニメは、きっと国民的アニメだろう!」ってことになって、まず、いろいろとみんなで候補曲を挙げてから、Anjiに「どれ知ってる?」って選ばせたんです(笑)。Anjiが知ってたアニメは、「ドラゴンボール」と「ONE PIECE」と「ルパン三世」と「エヴァンゲリオン」だったんですよ。そこで、んじゃ「新世紀エヴァンゲリオン」だ!ってことになったんです。

真緒 摩天楼オペラはキャラ的に「ルパン三世」は難しいもんね(笑)。

夕霧 うわー、でもそれ聴きたかったです! むしろ俺も歌いたかったです!

一同 (笑)。

 「エヴァンゲリオン」の曲の中で2曲候補があったんですけど、「魂のルフラン」の良さをAnjiくんに説明して、この曲に決まりましたね。

──キーは少し下げたんですよね?

 そうなんです。あまりにもメタルな歌い方になってしまったので(笑)。この曲、そんなに激しくはないので「ボーカルだけメタルになっちゃうのもな」ってことで、キーを少し下げて、優しい歌い方にしてみたんです。ツアー中だったのでレコーディングまでに時間がなくて、ツアーのリハーサルで音合わせしてキーも決めたんです。

 演奏面でのこだわりとしては、構成は原曲どおりなんですけど、イントロでガットギター入れたり、ところどころにキメを入れたりしましたね。僕的にはボーカルは原曲キーでいきたかったんですけどね。声が出なかったわけじゃなかったんで、最後まで「原キーがいいー!」って言ってた派だったんです(笑)。でも確かに、後ろの演奏が優しいのにボーカルだけメタル調っていうのもね(笑)。

夕霧 僕は今のも好きですけど、いちファンとして、苑くんの原キーボーカルを聴いてみたかったですね! カミソリで体引き裂かれてるような声、聴いてみたかったです!

──「俺も原キーでいったんだから、苑、オマエも原キーでこいや!」ってことですよね。

真緒 なんでそこでケンカ売ってんの!?

夕霧 あははは(笑)。いやいや、挑戦状じゃなくて、いちファンとして聴いてみたいんですよ。苑くんのカミソリボイス好きなんで、ラブコールですよ!

 多分、原キーで歌ったデモあるよ。

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夕霧 ぜひ! 後でデータ送ってください!

一同 (笑)。

風弥 いやでも、やっぱ摩天楼オペラさんはうまいなって思いましたね。この曲聴いて、それぞれのプレイヤーの個性をすごく感じたし、スキルもすごいなって思いましたね。

美月 ねえ、ほんまに最後まで聴き入ってしまいましたわ。すごい。ぶっちゃけこういうコンピアルバムって、聴きたい曲を優先に聴いちゃったりするから、途中で次の曲に進めちゃったりするときあるじゃないですか。でもね、これは引き込まれますよ。気付いたら最後まで息せずに聴いちゃった、みたいな感覚でしたね。

──美月的に、どのバンドのどの曲飛ばしたのかな?(笑)

美月 アカンアカンアカーン! そんなとこ拾ったらアカンって(笑)。例えばの話ですやんっ! このアルバムの話してませんっ! 話反らそ(笑)。っていうかね、僕はこの曲、ムックの逹瑯さんとやらせてもらってるセッションバンド(カラス)で、昔ライブでカバーしたことあったんです。すごくややこしい曲やったのを覚えてたんで、すごいなあー、オペラーと思って。

真緒 なるほどな。オマエ的には、逹瑯より苑くんのほうが良かったっちゅーこっちゃろ?

──ああー。逹瑯より苑くんだったんですね。

美月 ちゃうちゃうちゃう! ちゃいますって! こわあー。こわこわこわあー。何? このインタビュー(笑)。

一同 (笑)。

真緒 でも苑くん、よく原キーじゃなく我慢したなと(笑)。原キーで歌いたかったやろなあーって。とはいえ、バンドの演奏とか雰囲気とは、このキーが馴染んでていいなあと思いますね。キーを変えちゃうと、歌の印象も曲の印象も変わってしまいがちやけど、さすがですよね、オペラさん。摩天楼オペラの魅力そのものを感じましたからね。メタルの良さも出てるし、キーボードがメンバー内に正式メンバーとしているという強みを感じましたね。ウチらには出せない魅力があった演奏やと思いました。

 俺にもぜひカミソリボイス教えてもらっていいですかね、苑さん! よろしくお願いします! 演奏も含めですけど、やっぱすげえっす。鳥肌立ちましたからね。

ルイ 俺も鳥肌立ちましたね。やっぱ本当に個々のスキルを感じたし、それこそが摩天楼オペラなんだなって思い知らされましたね。本当に素晴しい演奏力だと思いましたね。せひ生で聴きたいです!

 聴きたいね。聴きたい聴きたい! 絶対鳥肌立ちまくると思うな。

コンピレーションアルバム「V-ANIME ROCKS!」/ 2012年8月1日発売 3000円 徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-73796

収録曲
  1. 創聖のアクエリオン / DaizyStripper
  2. ペガサス幻想 / Sadie
  3. CHA-LA HEAD-CHA-LA / SCREW
  4. 魂のルフラン / 摩天楼オペラ
  5. 空色デイズ / 168-one sixty eight-
  6. Pray / ZORO
  7. DAYS / heidi.
  8. 微笑みの爆弾 / 少女-ロリヰタ-23区
  9. 撲殺天使ドクロちゃん / ADAPTER。
  10. 夢を信じて / OZ
  11. ムーンライト伝説 / Mix Speaker’s,Inc.
  12. シ・ネ・マ / 花少年バディーズ
  13. 残酷な天使のテーゼ / Ricky + Little Alien
摩天楼オペラ(まてんろうおぺら)

2007年に結成されたヴィジュアル系ロックバンド。2008年に苑(Vo)、Anzi(G)、燿(B)、悠(Dr)、彩雨(Key)という現在の編成になる。叙情的な歌詞とシンフォニックメタルの影響を受けたサウンドが特徴で、国内のみならず海外でもCDリリースやライブ活動を展開。2010年5月に初のホールワンマンライブを渋谷C.C.Lemonホール(現:渋谷公会堂)で実施し、同年12月にはミニアルバム「Abyss」でメジャーデビュー。2011年7月にリリースしたメジャー1stシングル「Helios」は、オリコンウィークリーチャート初登場16位を記録した。同年10月にはメジャー2ndシングル「落とし穴の底はこんな世界」を発売。同月にさいたまスーパーアリーナで行われた「V-ROCK FESTIVAL '11」にも出演し、大きな注目を集めた。2012年3月、メジャー1stフルアルバム「Justice」をリリース。

DaizyStripper(でいじーすとりっぱー)

夕霧(Vo)、まゆ(G)、なお(G)、Rei(B)、風弥(Dr, Piano)からなる2007年3月結成のヴィジュアル系ロックバンド。夕霧の美しいハイトーンボイスと、風弥が中心となって制作するキャッチーなメロディに定評がある。結成1年足らずで発表された1stシングル「ダンデライオン」は予約段階で初回プレス分を完売し、初作品にしてオリコンインディーズウィークリーチャートで1位を獲得。2010年には日本青年館とSHIBUYA-AXでの2DAYSライブ、2011年には台湾で初の海外単独公演を敢行している。シングル「切望のフリージア」はテレビ東京系アニメ「遊☆戯☆王」のエンディングテーマに起用された。2012年には初の渋谷公会堂ワンマンライブを成功させ、フルアルバム「AIR」とミニアルバム「HUMALOID」をリリース。同年12月28日に結成5周年を締めくくるワンマンライブがZepp Tokyoで行われる。

Sadie(さでぃ)

大阪にて2005年に結成された、真緒(Vo)、剣(G)、美月(G)、亜季(B)、景(Dr)からなる5人組ヴィジュアル系バンド。重厚感のあるラウドでブルータルなメタルコアサウンドを得意とし、シーンに独特の存在感を放っている。2011年に発売されたシングル「Rosario-ロザリオ-」はオリコンウィークリーチャートで12位、同インディーズチャートで1位を獲得。なお美月はムックの逹瑯が中心となって結成されたバンド、カラスにも参加している。2012年7月にシングル「METEOR-メテオ-」をリリース。同年10月13日からワンマンツアー「THE BLACK DIAMONDS」を敢行する。

SCREW(すくりゅー)

2006年に結成されたPS COMPANY所属のヴィジュアル系バンド。現在のメンバーは鋲(Vo)、和己(G)、マナブ(G)、ルイ(B)、ジン(Dr)の5人。抜群の容姿と音楽性で着実にライブの動員を増やし続け、2012年には10カ国13会場を回るヨーロッパツアーを成功させるなど、国境を超えてファン層を拡大させている。2012年10月17日には徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビューシングル「XANADU」(ザナドゥ)をリリースし、同日の東京・Shibuya O-WEST公演を皮切りに全国ツアーをスタートさせる。