しんみりと「よかった……」でなく、思い切り「あーよかった!」と言ってほしい
──ミニアルバム「KEEP ON」にも収録されていた「Keep on living in my music,」はBOOM BOOM SATELLITESへの思いから生まれた楽曲だとか。
川島道行さんが亡くなったあとで、BOOM BOOM SATELLITESのお二人に聴いてほしいと思って制作した曲なんです。すごく影響を受けたアーティストだし、彼らに対しても恥ずかしくない曲を作りたいと思って。同じ時期に、対バンさせてもらったこともあってすごくよくしてもらっていたminus(-)の森岡賢さんも亡くなって、僕が影響を受けたアーティストが次々といなくなってしまったんです。でも彼らの音楽は僕の中で生き続けいるし、それを曲として残さないといけないという使命感を勝手に感じていたんですよね。
──アルバムの最後に収録されている「L」についても聞かせてください。壮大なサウンドスケープと共に未来に対する希望が感じられる楽曲だなと。
最後に笑ってほしいと思って。しんみりと「よかった……」ではなく、思い切り「あー、よかった!」と言ってる感じと言うか(笑)。音楽を通してハッピーになりたいし、ハッピーになってほしい。そこはずっと変わってないですね。みんなが幸せなほうがいいじゃないですか。たぶん、僕自身がそういう性格なんだと思います(笑)。
──2096年は幸せな世界であってほしい、と。
そうですね。ビルが立ち並ぶ世界ではなくて、自然がたくさんあって、牛とか馬とかがいる感じのほうがいいなって思うんですよ。人間にとってはそのほうが幸せだと思うし、どこかのタイミングでそっちに戻らないとダメだろうなと。
──生楽器を生かした「2069」のサウンドも“人間らしい世界”というメッセージにつながっているのかも。実は心地よく聴けるアルバムですからね。
そう言ってもらえるのが一番うれしいです。耳当たりがよくて、何度も聴けるアルバムにしたかったので。
──アルバムがリリースされると、ライブのあり方にも変化が生まれそうですね。
ちょうど「どういうアプローチでツアーを回るか?」という話をメンバーとしていて。どうすれば音楽が一番伝わるか?ということなんですが、音源を再現することだけがベストではないと思うので、ライブならではの表現も加わるでしょうね。
──uchuu;のライブ、すごくエモーショナルですからね。
人間がやってますから。僕も最近、やっとボーカリストになってきたかなと思っていて。もともとギタリストだったからか、言葉に魂を宿すということがわかってなかったんです。でも、ようやく理解できてきた気がします。うまく歌おうとするのではなくて、魂が込められた言葉がズバズバ突き刺さってくると言うか。そういう歌い手になりたいんですよね、自分も。それもこのアルバムを作る過程で気付いたことなんです。
──このアルバムはuchuu;にとっても大きなポイントになりそうですね。
名前に点(;)が付いてから、最初のアルバムですからね(笑)。運勢をよくするために点を付けて画数を変えたので、uchuu;の勢いはこれから少しずつ上がっていきますよ。
浅野勝也(「遊☆戯☆王VRAINS」監督)ミニインタビュー
──完成した「BOY」を聴いた印象は?
アニメ「遊☆戯☆王VRAINS」のエンディングテーマとして派手すぎず地味すぎず、それでいてたいへんノリのいい曲だと思いました。そしてサビ部分のメッセージが非常に印象に残りました。「今を一生懸命生きることによって、自分の前に広がる未来をつかみ取るんだよ」という意味だと解釈したのですが、作品的にも、視聴してくれている少年少女たちに向けても非常にいい歌詞だと思います。
──一般的にテレビアニメにおいて、オープニングテーマやエンディングテーマはどういう点で重要だと思いますか?
毎週繰り返し流れる作品の顔になるので非常に重要だと思います。好きなアニメはオープニング曲を聴くと作品が始まったというワクワク感を与えてくれますし、エンディング曲を聴くとまた来週が楽しみになります。将来的にはその作品が結末を迎え、思い返したときに印象に残っているのもたいてい曲だと思っています。自分も終わってしまった好きな作品の曲を聴くとやはりその作品を思い出します。
余談ですが、アニメのテーマ曲に選ばれるような曲はだいたいパワーがあるので、曲に負けないように乗せる映像を作るのが大変です。
──アニメ「遊☆戯☆王VRAINS」の見どころを教えてください。
主人公であるPlaymaker(プレイメーカー)&Ai (アイ)と共闘する、炎のデュエリストSoulburner(ソウルバーナー)とその相棒の不霊夢(フレイム)という登場人物です。新展開ではSoulburnerと不霊夢をもう1組の主人公ペアとして描くくらいの気持ちで物語に登場させています。あとは、なぜSoulburnerがイグニス(謎の生命体)をめぐる闘いに身を投じたのか、というのも見どころですね。
待ち受ける新たな敵の存在、ボーマンの秘密、そして既存のキャラクターたちがそれらとどう絡みどう成長していくのかなど、わりと見どころはあるかと思いますので、今後の展開を楽しみにしていただければと思います。
- アニメ「遊☆戯☆王VRAINS」
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テレビ東京系列にて毎週水曜18:25から放送中
- uchuu;「2069」
- 2018年4月25日発売 / SPACE SHOWER MUSIC
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[CD]
2500円 / PECF-3203
- 収録曲
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- 19692069
- 東京エソラ
- BOY
- After Goodbye...
- over myself
- Regain
- CIRCUS
- Magic
- Keep on living in my music,
- FLY
- L
公演情報
- LIVE IN 2069
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- 2018年6月2日(土)宮城県 enn 2nd※対バンあり
- 2018年6月9日(土)福島県 BACK BEAT※対バンあり
- 2018年6月17日(日)福岡県 INSA※対バンあり
- 2018年6月23日(土)愛知県 APOLLO BASE※対バンあり
- 2018年7月1日(日)東京都 TSUTAYA O-WEST※ワンマン
- 2018年7月8日(日)大阪府 Music Club JANUS※ワンマン
- uchuu;(ウチュウ)
- 2009年に大阪で結成されたロックバンド。現在はK(Vo, G, Piano, Programming)、SUJIN(B, Syn B)、AILI(Dr)、Hiroshi(Sequence, Percussion)の4人のメンバーからなる。2013年に初の全国流通盤「Weltraum;Gate」を発表し、2016年に1stフルアルバム「+1」をリリース。“Crossover Music Creators”をテーマに掲げてさまざまな機材を駆使して奏でられる、ダイナミックで洗練されたダンサブルなバンドサウンドが評判を集める。2017年6月には、3Dホログラフィックによるステージ演出を専門とした世界初の常設劇場、神奈川・DMM VR THEATERでワンマンライブを実施。2018年4月にスタートしたテレビアニメ「遊☆戯☆王VRAINS」にエンディングテーマ「BOY」を提供し、同曲を収めた2ndアルバム「2069」を同月にリリースした。