もう感謝しかない！

──本作にはエモコとヒナがそれぞれメインを取る曲も収録されていますよね。

吉岡　そうなんですよ。ありがたいことに。「青空Emotion」というドンピシャに好きなタイプの曲だったので、私なりのカッコいいエモコをイメージしながら好きなように歌わせていただきました。そこには「吉岡茉祐としてこう歌いたい」っていうわがままも実は盛り込ませていただいてるんですけど（笑）。

山下　カッコいい曲だよねー。

茂木　まゆしぃ（吉岡）と初めて会ってから3年くらい経ちますけど、その間に彼女は徐々に役者としての殺気を帯びてきてる気がしてて。でもただ殺気があるだけじゃなく、その裏にはみんなを支えてる感じもあって。そこがすごくエモコっぽいんですよ。

──優しさや温かさも感じますよね。

茂木　そうそう。今回は歌声にもそういう部分がしっかり出てるなって思いながら僕は聴いてましたね。

吉岡　あー、うれしいです！

山下　殺気の吉岡か。

長縄　怖い！ 強そう！

吉岡　やめてよ！（笑）

──で、長縄さんのメイン曲は「パフェ・デ・ラブソング」。ヒナらしいキュートなナンバーですよね。

長縄　はい。レコーディングは、ただただ楽しかったです。実際にライブでドラムを叩いているとしたらって考えながら歌いましたけど、ヒナとして歌わなきゃってことは特別意識しなかったです。そこは今までも考えたことはなくて。なんででしょう？

山下・吉岡　（長縄の声を真似て）ヒナそのまんまだからだよー。

長縄　その声やめて（笑）。とりあえずヒナは絶対楽しんで歌うなっていうことはわかっているので自然とそういう歌声になるのかもしれないです。それと、ヒナの目にはいつもエモコとウメの姿が絶対映っているので、2人の姿を想像しながら歌ったところもありました。2人が楽しそうに笑っていたらヒナも絶対笑うだろうな、だったら私も笑おうかなと。

山下　ヒナのメイン曲もちゃんとバンドサウンドだったんで「おー！」って思いました。ヒナの声はすごくかわいいけど、純粋な萌えソングになってないところが4Uらしくてカッコいいなって。

茂木　まりあんぬ（長縄）が「実際にドラム叩いてるとしたら」って言ってたけど、そういう部分は僕もイメージしてますからね。曲の選別もそうだし、アレンジに関してもドラムを叩きながらでも歌いやすいものをちゃんと狙ってます。ウメとエモコの曲ももちろん同じくですよ。

山下　えー、すごい！ もう感謝しかない！

4Uのことをすごく好きなんだよ

──茂木さんは、各メンバーのメイン曲以外の3曲はどんなイメージで作られたのでしょう？

茂木　1曲目「メロディーフラッグ」では4Uとしての新しい成長、2曲目「Crazy Girl's Beat」ではハイスタやTHE HIGH-LOWSのような底抜けにカッコいいロックな部分を見せたいなと思いました。これまでのシングルで見せてきた4Uらしさはもちろん感じてもらいつつも、それだけの作品にはしたくなかったと言うか。まだまだ新しい側面もあるし、ロックな力強さもあるんだよっていうことをちゃんと提示したかったんですよね。で、ラストの「プレゼント・フォー・ユー」は今までの活動の総括、4Uそのものを表現しました。各メイン曲も含め、4Uのイメージを一新させる内容にはなったと思います。

山下　「プレゼント・フォー・ユー」、超いい曲ですよね！

吉岡　完成したものを聴いたときの私たちのLINEを見せたいぐらいですよ。「めっちゃよくない？」「ヤバイよね！」みたいな（笑）。

長縄　自画自賛しました（笑）。

山下　そうそう。「ヒナのあそこめっちゃいいね！」とか各自が言う感じで。

茂木　みんなが褒めてくれているように、僕もこの曲の完成度は超気に入ってて。キャラクターの気持ちになって書いた歌詞だし、同時に僕自身が4Uをすごく好きなんだよってことを3人に伝えられる内容にしようとも思っていて。そういう意味で、僕からの“プレゼント4U”でもあるっていう。みんなが喜んでくれることを想像しながら渡しましたからね、「名曲だよ」って。

長縄　まんまとハマっちゃいましたね（笑）。

山下　今までヒナの気持ちが語られるエピソードって少なかったと思うんですよ。それを今回、曲の歌詞として知ることができたのがよかったなと思っていて。それはエモコについてもそうなんですけど。

吉岡　キャラクターの心情、本心が乗った曲って珍しいですよね。

茂木　4Uでは珍しいよね、うん。

山下　だから、この歌詞をほかの2人がどういう顔して歌ったんだろうなっていうのはすごく気になりましたね（笑）。

吉岡　面と向かって言えないけど、歌なら言えるのか、みたいなね（笑）。

長縄　この曲は特にライブが楽しみです。早くみんなで歌いたい！

山下　もうどこで歩くか、どこで3人で向き合うかとか考えてるもんね。

吉岡　すでにステージングの話をしてますから（笑）。声出し曲これにしない？

長縄　あー、いいねー！

茂木　このバンド感ですよ。ほっとくとすぐミーティングが始まりますから（笑）。

山下　楽器は弾けませんけどね（笑）。

フェスとかにもどんどん呼んでください

──年明け1月に大阪、2月に東京で開催される初の単独ライブ「The Pres"id"ent 4U」への期待が高まりますね。

山下　はい。細かい部分に関してはまだこれから詰めていく感じではあるんですけど、自分たちとしてやりたいことはどんどん伝えてはいますね。「楽器置いて踊りたいです」とかわけわかんないことも含めて（笑）。

吉岡　基本、夢ばっかり語ってるので、そこにどれだけ現実味があるのかはまったくわからないんですけど（笑）。毎日、2、3個くらいは新しいアイデアが出てくるし。

茂木　そういう要望すべてに頷くわけではもちろんないんですけど、根本的にズレたアイデアは出てこないし、僕が頭の中で考えていたことを提案してくることも多々あって。「なんでわかるんだろう？」みたいな（笑）。そうやって同じ方向を向けているんで、絶対に楽しいライブになることはもう確信してますね。

──4Uのワンマンで幕を開ける2018年。ナナシス全体としてはどんな展開がありそうですか？ 言える範囲で教えていただければと。

茂木　えーと。そういう意味では現状はほぼほぼ何も言えないっすね（笑）。

山下　ってことはなんかあるね！

長縄　そうだよね。そういうことだよね。

吉岡　言えないだけであるにはあると！

茂木　あはは（笑）。まあでも、すでに発表している通り間違いなく日本武道館でのライブはありますし、いろいろ準備はしてますよ。

山下　またQOP（The QUEEN of PURPLE）みたいなバンドが出てきたらどうしよう！

吉岡　うわー、どうする？

山下　そしたらもう中国語で歌って、人口の多いエリアに進出だよ！ 4Uとしていろんなイベントにも出て、独自の活動をするしかないね。フェスとかにもどんどん呼んでくださいってぜひ書いといてください（笑）。

──わかりました（笑）。そういった展開もアリなんですね。

茂木　うん。僕は全然いいですよ。4Uはライバルキャラで、ある意味ナナシスの外伝的なユニットではあるので、フットワーク軽くなんでもできるじゃないですか。作品の外に飛び出して何をしてくれるかが僕も楽しみではあるんで。