ダンス&ボーカルグループ・SBD(Super Break Dawn)が3月17日に4枚目のシングル「桜の樹の下で」をリリースする。
昨年新メンバー4人が加入し、8人体制となったSBD。今作の表題曲「桜の樹の下で」は卒業や新たな旅立ちがテーマで、メンバーの美しく伸びやかな歌声が印象的な、SBDの得意とするミドルチューンのバラードナンバーに仕上がっている。音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューし、カップリング曲も含めたシングルの聴きどころ、新体制になってから間もなく1年になるグループ内の変化や春のワンマンライブツアーへの意気込みについて話を聞いた。
取材・文 / 川倉由起子 撮影 / つぼいひろこ
本来のSBDらしい曲
──4thシングル「桜の樹の下で」は、出会いと別れの季節にピッタリの1曲ですね。
RYO 「じゃあまたね」という歌い出しから別れをイメージする方も多いかもしれませんが、全体的には前向きな1曲ですね。新しい道へ進んでいく情景が浮かぶ曲で、学生さんや新社会人の方など、いろんな方に自分の状況と重ねて聴いてもらえるとうれしいです。
YUTO この曲では「新しい別れ」というものを歌っているのかなと思います。大切な人と過ごした思い出を胸に前へ進んでいく曲なので、新たな旅立ちを経験したり、新たな生活を始めたりした人はきっと共感できるんじゃないかな。
HIRO 悲しい気持ちというより、これからの明るい未来を描いているし、どちらかと言うと聴いていて楽しい気持ちになってもらえそうだよね。
TAKA 耳に残りやすいメロディで、誰が聴いても「いい曲だね」と言ってくれる気がする。「出会いや別れといえばこの曲だね」と思われるくらいに曲が広まっていけばいいな。
TAKUYA 歌詞には甘酸っぱい要素もあって。レコーディングではとにかくまっすぐ歌うことを意識しました。僕たちの親くらいの世代なら青春時代に戻ったような懐かしさも感じられると思うし、とにかく幅広い人に聴いてもらいたいです。
──昨年9月のミニアルバム「Raise Your Heart」のリリース時に取材させてただいた際、「『Raise Your Heart』はグループの得意とするバラードを封印した1枚」とおっしゃっていましたよね(参照:Super Break Dawn「Raise Your Heart」インタビュー)。今回のようなバラードがSBDの本流なんですか?
TAKUYA そうですね。「本来のSBDらしい曲」と言われたらこっちだと思います。
KOTA 前回のミニアルバムと今回はだいぶ方向性が違うよね。
TAKUYA 前回は8人体制になったばかりだったのもあり、新しい可能性を広げていこうという思いがあったんです。全5曲、あえて新しいSBDの世界観で作っていきました。
YUTO それまでのSBDの楽曲と比べて曲調がカッコよくて、わりとオラオラな8人だった(笑)。
HIRO ただ今回、バラードではあるけれど本流のバラードとはまた少し違いがあって。これまでは重いというか、悲しい系のバラードがほとんどだったけど、今作はわりとポジティブな雰囲気になっているんです。
RYO パフォーマンスもしっかり踊りを見せるように作っています。特にサビは、かなり明るい感じに見えると思うな。
──具体的にどんな振り付けになっているのか、紹介してもらえますか?
KOTA タイトルの通り、旅立ちの季節である春に咲く桜を印象付ける振りになっています。
RYO 歌詞に沿ってる部分も多いよね。「はら、はらり」というフレーズのところでは、みんなで花びらが散るような動きをしていたり。
TAKUYA 8人で1つの大きな桜を表現している感じです。ステージで見たら「あ、桜っぽい!」と、きっと思ってもらえるんじゃないかな。
卒業式のリハーサルで大泣き
──今作のテーマにちなんで、皆さんの出会いや別れにまつわる思い出があれば聞かせてください。
TAKUYA 僕は忘れられない切ない別れの思い出があって。小学4年生のとき、毎日一緒に登下校したり遊んだりしていた親友の男の子がアメリカに引っ越すことになって、今までこんなに泣いたことはないってくらい大号泣しました。そういう悲しい別れを経験したのは人生で初めてでしたね。
YUTO 逆に僕は小学校で3回、中学校で2回くらい転校を経験していて。どこへ行っても慣れることのないまま次の場所へ……という感じだったんですけど、一番長く通った学校で運動会や修学旅行を一緒に過ごした友達とお別れするときはやっぱり寂しかったです。だからこの曲にすごく共感できます。
YONG 僕は幼稚園から中学校までエスカレーター式で、その間ずっと同じ友達と遊んでたんです。離ればなれになる中学の卒業式では全員での合唱曲を歌うとき、人間ってこんなに涙出るの?ってくらい泣きましたね。今回のレコーディングでは当時の記憶が鮮明にフラッシュバックしてきて、「よし、この気持ちのまま歌おう」と思いました。
TAKA 僕は高校の卒業式のリハーサルで大泣きしました。逆に本番は泣かなかったです。
YUTO リハで涙が枯れちゃった?
TAKA たぶん(笑)。
KOTARO 僕はこのメンバーに出会えたことが一番の思い出ですね(ドヤ顔で)。ここ、ぜひ使ってください!
RYO カットで!(笑)
KOTARO ええ、なんで!?(笑) 今この8人で活動できていることがやっぱりすごくうれしいし、人生の中でホントに大きなターニングポイントになってると思うんです。素敵な思い出も日々積み重ねています。
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僕たちがこの曲で光を照らせたら