ナタリー PowerPush - 菅原紗由理

プロデューサー3人との対談で明かされるアルバムの全貌

菅原紗由理×Sin

今回のアルバムは脱皮の途中

──Sinさんは菅原さんがデビューする前から彼女の楽曲制作に携わってこられたということですが。

インタビュー写真

菅原 はい。デビュー前の18歳の夏に初めて会ったから、もう4年ぐらいですね。

Sin 早いね。最初に歌を聴いたときから透き通るような声がいいなと思っていました。

──今回のアルバムでもSinさんが作曲や編曲を手がけた楽曲が多数収録されていますが。中でも特にテンション高めな「ROCKSTAR」のお話をお伺いしたいなと。この曲、サウンドのスタジアム感もすごいですよね。

Sin それは紗由理のアイデアだったんだよね。最初は「ROCKSTAR」って詞じゃなかったんだけど、最後にこのタイトルが出たのでギターもギンギンに入れてもいいね、なんて話をしてて。

菅原 ライブ感が出したいなと思ったので、ライブでのお客さんのハンズクラップの音とかも入れてもらって。はじけた感じになったと思います。

Sin レコーディングでもたまたま隣でリハーサルしてた紗由理の知り合いの女の子が4人いたからブースに押し込めて(笑)、「ROCKSTAR」って叫んでもらったりして。アレンジしてても楽しかったですよ。割と今までは真面目な路線でやってきた部分っていうのが紗由理の場合は強かったので。そうじゃない遊びみたいなところをアルバムにしてもライブにしても、そのへんがもっともっと充実していくといいなと思っているので。

──こういう曲も歌って、これまでの殻を破りたい、脱皮したいみたいな気持ちがありました?

菅原 そうですね、まさしく脱皮です。今回のアルバムは今までの私と進化していく私を表現できて。脱皮の途中な感じがすごく表わせたなと思っています。

Sin やっぱりこの1年半ぐらいでの、音楽や歌に対しての捉え方とかは全然違うよね。詞に関しても、このアルバムの楽曲では自分の言いたいことがちょっと大人になっていたりとか、子供の部分を残しながらも大人びていく部分がたくさん書かれてる。ずっとライブにレコーディングにとかなり忙しかった中でも、結構ストイックなんで、詞に関しても何度もやり取りしながら苦しんだ曲もいっぱいあって。苦しんだ中から出てくる言葉がすごく新鮮だったりして、僕もびっくりの連続でした。18歳の頃はどうしても、田舎から出てきて緊張してるせいもあって、コミュニケーションしてても、まずは学ぶ姿勢というのがあったと思うんですけど。今ではもう、ここはこう歌いたいんだ、こう伝えたいんだっていうのが明確になっている感じがします。

菅原 Sinさんに改めてそう言われるとうれしいけど恥ずかしくなります! いつもレコーディングも厳しいから(笑)。でもそうやって自分でできるようになった部分や学んだことがたくさんあるので、厳しくしてもらって良かったな。

達成感よりも次に進む楽しみのほうが強い

──Sinさんは菅原さんの楽曲を手がける際、どんなところにこだわってますか?

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Sin 彼女の声は人の心を揺さぶるものだと思うし、情緒のあるものだと思うので、それを生かすために生楽器にはこだわってきました。ストリングスとの相性もいいし世界観をあんまり小さくしたくない。恋愛の歌だけど世界を広げて大きな愛を感じさせるようなアレンジの仕方は心がけてきましたね。

──ちゃんと歌が伸びやかでいられるような空間づくりというか。

菅原 そうですね。「いつの日も」とかも歌っててすごく気持ちいい。Sinさんが作るバラードは言うことないですよ。

──今回のアルバムには初のカバー曲「奏(かなで)」(スキマスイッチ)も収録されていますが。Sinさんのアレンジもアコースティックな雰囲気の中にビートが鳴ってて新鮮でした。

Sin うーん、これは悩みましたね。原曲がいわゆるアコースティックな感じなので、それをどう彼女にはめていくか。生感も出したいし、アコースティックっぽいんだけど打ち込みで、あえてオリジナルに近付かないようにっていう。

──絶妙なバランスだと思います。

Sin リズムのトラックを作るだけで2日ぐらいかかりました。

菅原 ありがとうございます!

──こうしてアルバムができあがったわけですが、おふたりから手応えや聴きどころを。

Sin はい、ここ1年半ぐらいの集大成になったと思ってて。彼女の足取りみたいなものをファンの方に感じていただけるとうれしいです。アーティストってその時々の欲求があるし、それをその都度、表現してきたアルバムになってると思います。

菅原 1枚目のアルバム「First Story」は、デビューして1年経たないうちに出すことができて、でも「制作ってこんなに大変なんだな」って思いながら作っていました。試行錯誤して完成したときは「終わった!」って感じだったんですけど。でも今回のアルバムは達成感よりも次に進む楽しみのほうが強くて。この「Open The Gate」で扉を開けて進もうとしている私を表現できたので、まだまだ先に進めるっていうこの感覚が自分でも楽しみです。

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菅原紗由理 / Star Drop 【PV short ver.】

2ndフルアルバム「Open The Gate」 / 2012年11月14日発売 / 3000円 / FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT FLCF-4443
2ndフルアルバム「Open The Gate」
収録曲
  1. Star Drop
  2. ただ
  3. いつの日も
  4. はばたくキミへ
  5. ROCKSTAR
  6. Beyond The Sky
  7. LETTER
  8. 恋の魔法
  9. Love Again
  10. Forever...
  11. 奏(かなで)
  12. バスケットコート
  13. SONOMAMA
BONUS TRACK
  1. 素直になれなくて (Piano Ver.)

iTunes Storeにて配信中!

レコチョクにて着うた®、着うたフル®配信中!

LIVE INFORMATION
ReaLive!!

2012年11月24日(土)
東京都 ESPミュージカルアカデミー12号館 club 1ne2wo
OPEN 16:00 / START 17:00
<出演者>
菅原紗由理 / ふくい舞 / Makha / FLiP

インストアライブ

2012年12月1日(土)
群馬県 イオンモール高崎 1Fセントラルコート
START 17:00~
ライブ観覧無料 / アルバム「Open The Gate」購入者を対象にサイン会&握手会を実施

2012年12月2日(日)
茨城県 WonderGOO 守谷店 GOOst
START 15:00~
WonderGOO対象店舗で「Open The Gate」を購入した人のうち、イベント観覧希望者を先着100組200名招待。

2012年12月8日(土)
秋田県 イオンモール秋田 1Fセントラルコート
START 14:00 / 16:00~(2回公演)
ライブ観覧無料 / アルバム「Open The Gate」購入者を対象にサイン会&握手会を実施

菅原紗由理“OPEN THE GATE TOUR2013”

2013年1月20日(日)
東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
OPEN 17:00 / START 18:00

2013年1月27日(日)
秋田県 秋田Club SWINDLE
OPEN 17:00 / START 18:00

菅原紗由理(すがわらさゆり)

1990年生まれ、秋田県出身の女性シンガーソングライター。2008年1月にフォーライフミュージックの「30DAYSオーディション」に応募し、初の合格者としてデビューのチャンスをつかむ。翌2009年4月にミニアルバム「キミに贈る歌」でメジャーデビュー。新人離れした歌唱力と、女性らしいたおやかな歌声が高く評価される。同年12月には人気RPG「FINAL FANTASY XIII」のテーマソング「君がいるから」および挿入歌「Eternal Love」を担当。2010年に放送された瑛太&上野樹里主演のフジテレビ系ドラマ「素直になれなくて」ではシングル「素直になれなくて」が挿入歌に抜擢される。そして新曲「『好き』という言葉」はテレビ朝日系木曜ミステリー「科捜研の女」の主題歌に起用され、2作連続でドラマを彩る。2012年11月14日には2ndフルアルバム「Open The Gate」をリリース。